目次
1. カツとフライの違い:調理法の違い

カツとフライは調理法に違いがある。現在では、カツもフライも食材に衣をつけて揚げるという同じ調理法が用いられているが、昔はカツは食材を焼いたものだった。もともとカツはカツレツが省略された言葉で、牛肉を少量の油で焼くフランス料理のコートレットに由来しているのだ。それに対してフライは英語で油をたっぷり使って揚げるという意味の言葉に由来する。昔はカツは焼いたもの、フライは揚げたものという調理法の違いをあらわしていたのだ。
2. カツとフライの違い:材料の違い

カツとフライは、調理法だけではなく材料にも違いがある。カツは肉を揚げたものが多く、フライは魚介類や魚を揚げたものが多い。最近では、エビフライをエビカツと呼んだり、魚のフライをフィッシュカツと呼んだりする場合もあるので、例外も存在している。
3. カツとフライ以外の揚げ物の違い

カツとフライ以外にも天ぷらやコロッケ、フリッターなどさまざまな揚げ物がある。それぞれの揚げ物の違いについてもチェックしてみよう。
天ぷらとの違い
天ぷらの語源にはさまざまな説があり、ポルトガル語で料理を意味するテンペーロが由来になったという説や、天麩羅阿希(あぶらあげ)の阿希を省きてんぷらと呼ぶようになったという説などがある。そして天ぷらはカツやフライとは異なり、パン粉を使わず小麦粉や溶き卵で作る薄い衣をつけるのが特徴だ。
コロッケとの違い
コロッケは茹でたじゃがいもなどを潰し、小判型に丸めてから小麦粉やパン粉などの衣をつけて油で揚げる。食材に衣をつけて揚げるカツやフライとは異なり、一度茹でた野菜を潰してから成形して揚げるのが特徴だ。
フリッターとの違い
フリッターはカツやフライとは異なり、パン粉を使わないのが特徴で、洋風天ぷらとも呼ばれている。衣には小麦粉や卵黄、牛乳やメレンゲなどを使い、ふんわりと衣が膨らんでいるのが特徴だ。
結論
カツとフライはパン粉を衣として高温の油で揚げる調理法なので、同じだと思っている人も多いが、昔はカツは焼いたもの、フライは揚げたものを指していた。現在では調理法に違いはないが、カツには肉を使いフライには魚介類を使うことが多い。同じ揚げ物でも、衣や使う食材の違いによりさまざまな呼び名がある。
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。