目次
1. グラニュー糖と砂糖の違い

砂糖を購入する際、「普通の砂糖がほしいけれど、どれを買えばいい?」と悩んだことはないだろうか。実際スーパーには上白糖やグラニュー糖、てんさい糖や三温糖など、たくさんの商品が並んでいる。実は砂糖にはいくつか種類があり、それぞれに特徴がある。まずは「グラニュー糖」と、白砂糖とも呼ばれる「上白糖」の違いについて解説しよう。
グラニュー糖の特徴
そもそも砂糖とは、糖が結晶化したものである。多くの場合、サトウキビやてん菜のしぼり汁を精製し、結晶化することで作られる天然の甘味料だ。
そのなかでもグラニュー糖は、結晶化したものをそのまま乾燥させた、高い純度の砂糖のこと。世界では一番多く使われており、海外では砂糖というとグラニュー糖を指すことが多い。
上白糖の特徴
上白糖は糖を結晶化させるときに、濃厚な糖液をかけたもののことである。さらさらしたグラニュー糖に比べて、しっとりとしているのはそのためだ。日本人好みのソフトな風味で、日本では上白糖の方が多く消費されている。
2. グラニュー糖と上白糖の使い方の違い

それぞれの特徴の違いを理解したところで、次は使い方の違いを見ていこう。
主な使い方
まずグラニュー糖はコーヒーや紅茶などに入れるのに向いている。さらさらとしていて水に溶けやすいからだ。また、お菓子作りにも活躍する。クッキーをグラニュー糖で作ると、サクッと軽い仕上がりになる。
上白糖はクセが少ないため、料理やお菓子作りなどオールマイティに活躍する。和菓子に使うとしっとりとした仕上がりになるが、焼き色や焦げ目がつきやすいため、焼き菓子に使うときは注意が必要だ。煮込み料理に使うと、味がしみ込みやすくなる。
砂糖には甘みを加えるほかに、肉を柔らかくしたり、イーストの発酵を活発にしたりするなど、さまざまな効用もある。どんな料理に、何のために使うかを考えて、使用する砂糖を選ぶとよいだろう。
3. グラニュー糖と上白糖以外の砂糖

グラニュー糖や上白糖以外にも砂糖には多くの種類があるが、ほとんどの場合、同じ原料からできている。原料として世界で一番使われているのがサトウキビであり、日本では鹿児島の南西諸島や沖縄県で栽培されている。また、カブのような見た目のてん菜は、別名ビートや砂糖大根と呼ばれ、日本では主に北海道で栽培されている。
これらがどのように精製されるかで、砂糖の種類が変わってくるが、大きく分けて分みつ糖と含みつ糖の2種類に分けられる。ここではその違いと特徴について解説していこう。
分みつ糖
分みつ糖とは、原料のしぼり汁から糖みつを分離したものだ。先述したグラニュー糖や上白糖は分みつ糖に分類され、ほかにも氷砂糖や三温糖などがある。氷砂糖はゆっくり時間をかけ、結晶を大きくした砂糖で、果実酒を作るときなどに用いられる。三温糖は、グラニュー糖や上白糖を取り出した後の糖液をさらに煮詰めて作られる。黄褐色であるのが特徴で、特有の風味もあり、煮物や佃煮に適している。
含みつ糖
含みつ糖とは、糖みつを分離せず、糖みつを含んだままの砂糖のことだ。黒糖や和三盆がこれにあたる。黒糖は、サトウキビのしぼり汁をそのまま煮詰めて作られており、強い風味と濃厚な甘さが特徴だ。和三盆は日本の伝統的な製法で作られ、独特の風味を持つため、和菓子の原料として用いられる。
結論
グラニュー糖や上白糖をはじめ、砂糖には多くの種類があり、それぞれにさまざまな違いがある。その特徴を理解してから選ぶことで、料理の仕上がりも変わってくるだろう。ぜひ次回砂糖を購入する際には、意識して選んでみてほしい。
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。