目次
1. オムライスを左から食べる

オムライスには、チキンライスを薄焼き卵で包んだもの、チキンライスの上にオムレツをのせたもの、チキンライスの上に半熟に焼いた卵をかぶせたものの3種類がある。いずれの場合も基本的な食べ方は同じで、左から食べるのが正しいマナーだ。
左手前から切る
どのような形状のオムライスも、真ん中や右側から食べるのではなく、左手前から切るのが綺麗な食べ方とされている。これは、オムライスを洋食の一つとした場合の、西洋料理のテーブルマナーに基づいた考え方である。オムライスに限らず、クラシックな西洋料理は左から食べるように作られている。
フォークとナイフの持ち手に基づく
一般的に、西洋料理は左手で持ったフォークで料理を押さえながら、右手で持ったナイフで切る。料理を左側から切っていくとフォークをそのまま口に運べるため、スマートに食べられる。逆に右側から料理を食べると、料理を押さえる回数が増え動作もスマートではなくなってしまうのだ。
オムライスはナイフやフォークを使わずスプーンで食べることが多いが、洋食のマナーに基づき左から切るのが、最もスマートな食べ方なのである。
2. オムライスの食べ方

オムライスはスプーンで食べるのが一般的だが、店によってはナイフやフォークが出される場合もある。基本的には、添えられているカトラリーを使うのがマナーだ。スプーンだけでなく、ナイフやフォークを使ったオムライスの食べ方も知っておこう。
カトラリーの使い方
スプーンのみが添えられている場合は、オムライスをスプーンの側面で切ってすくいながら左から食べる。ナイフとフォークの場合は、左手でフォークを持ってオムライスの左側をおさえ、右手で持ったナイフで一口サイズに切り、フォークですくって食べよう。また、半熟のオムレツをチキンライスにのせたスタイルのオムライスは、ナイフでオムレツに切り込みを入れて開いてから食べる。
フォークを右手に持ち替えるアメリカ式の食べ方は、フォーマルな席では控えることが望ましいとされる。しかし、オムライスのようにナイフを使わずに食べられる料理の場合は、ナイフを皿に置き、フォークを持ち替えて食べても失礼にはあたらない。
ナイフやフォークの持ち方
ナイフは包丁のように人差し指を背に添えて持ち、親指も前に向くようにすると扱いやすくスマートに見える。ナイフもフォークも柄の部分を握り込まないように持つのがポイントだ。
3. オムライスの食べ方とテーブルマナー

オムライスにナイフやフォークが添えられている場合、食事中や食後の正しい置き方も知っておきたい。洋食のテーブルマナーの基本である、カトラリーの置き方についてもおさえておこう。
食事中のカトラリー
ナイフやフォークを持った状態で手を止めたり長い会話をしたりするのは、避けたほうがよい。食事中に手を止める場合は、ナイフとフォークを「ハ」の字になるよう皿に置いておこう。あまり端に寄せすぎると滑り落ちてしまうため注意が必要だ。また、ナイフの刃は自分側に向けて置く。この状態にしておくと、食事中であるというサインにもなるため、サービススタッフが誤って皿を下げてしまう心配もない。
オムライスなどほぼフォークやスプーンで食べる場合、使ったナイフは皿の右上にのせておくとよい。
食事後のカトラリー
食後は、ナイフとフォークを揃えて皿に置いておく。日本では皿の右下に斜めに揃えて置くのが一般的なマナーだが、フランスでは皿の中央に横にして置く、イギリスでは縦にして置くなど、地域によってもやや異なる。いずれにしても、食事中のハの字とは対照的にカトラリーを揃えて置くことが、食事終了のサインとなる。
結論
オムライスは、西洋料理のマナーに基づき左から食べるとスマートである。現在はスプーンで食べるのが一般的だが、ナイフとフォークを使った食べ方も知っておくといざというとき困らない。また、左利きの場合は右からのほうが食べやすいなど、人によってもスマートな食べ方は異なる。テーブルマナーを知っておくことは大切だが、とらわれすぎるのもNGだ。周りへの配慮は忘れず、食事を楽しむことを最優先にしよう。