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世界一高いお米は1kg1万円超!高級な理由と価値を高める技術

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2023年5月 5日

お米の値段はブランドによってもかなり幅があるが、世界一高いお米をご存知だろうか。ギネス認定もされている世界一高いお米が、日本で生産販売されているのだ。どのくらいの値段で、どのようなお米なのか、また、どのようにして作られているのか、本記事で詳しく紹介していく。

  

1. 世界一高いお米の値段

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世界一高いお米は、東洋ライス株式会社が生産販売する「世界最高米」である。一般価格の約8倍の値段で買い取った厳選玄米を、独自の技術で精米、熟成、ブレンドして作られたお米だ。世界一高いとは、どのくらいの値段なのだろうか。

1kgの値段

世界最高米は、1kgあたり11,304円で販売される。これは、平成28年に世界一高いお米としてギネス世界記録に認定された値段だ。5kgで56,520円、10kgで113,040円にもなり、一般的なお米とは比較にならないほど高額である。
世界最高米は、東洋ライス公式通信販売(金芽米・オンラインショップ)にて購入することができる。2022年度は、1kgあたり11,304円を基準に、消費税・送料込みで140g×6袋(840g)10,800円で7月より販売されていた(2023年1月現在、販売終了)。

2. 世界一高いお米ができた背景

米
世界一高いお米(世界最高米)の事業は、平成28年1月21日に開始された。事業の背景について、詳しく見ていこう。

事業の活動背景

世界最高米が作られるようになった背景には、日本の米生産の衰退を防ぐ目的と、医療費削減対策のための病気予防目的という2つの観点がある。これらの目的から、米の価値を高め国際競争力をもつために、世界一高いお米を作ることで差別化をはかったのだ。
米の価値を高める
日本は米を主食とする代表的な国だが、世界のなかでの生産量は決して多くない。総務省統計局「世界の統計2022」(※1)によると、米(モミ)の生産量の多い国は、中国(1位)とインド(2位)で、3位以下に大きな差をつけている。3位以下は東南アジアの国々が占め、日本は10位以内にも入っていないのだ。2022年の日本の米生産量は10,527,000tで、1位の中国と比較すると約1/20の量となる。
この統計からは、安価な外国産米の輸入が普及していく流れが予想され、それに伴い国産のお米の生産量や水田が激減することが危惧される。そこで日本のお米に対する世界の注目度を高めるため、価格の世界一高い最高品質のお米が誕生したのである。
新しい精米法により健康効果をねらう
日本の医療費が増え続けることで国家予算が圧迫されているという問題がある。日常的に主食とする米からより多くの栄養素を摂取し、免疫力を高めることが医療費削減に役立つと考えられた。そこで、米の亜糊粉層と胚盤を残す精米法を開発し、従来の白米よりも健康効果を期待できる金芽米を生み出したのである。

3. 世界一高いお米を作る技術

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世界一高いお米は、どのようにして作られるのだろうか。東洋ライス株式会社が生産する世界最高米ができるまでの流れや採用されている技術について見ていこう。

玄米を厳選

世界最高米には、毎年厳選された玄米が使用されている。前年に行われる米・食味鑑定士協会主催「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」において、国際総合部門と栽培部部門米の精で金賞を受賞した玄米品種が対象となる。そのなかから、さらに東洋ライス株式会社独自の基準(酵素活性、美味と生命力に重点を置く)により選ばれたものが、世界最高米の原料となるのだ。

価値を高める技術

世界最高米は、独自の熟成技術、ブレンド技術、精米技術により玄米から世界一高い金芽米となる。
熟成技術
厳選した玄米を、お米にとって最もよい環境で保管することにより、劣化することなく鮮度のよい新米の状態で熟成させる。お米の生命力が維持され、新米同然の美味しさや栄養を保つことができる。
ブレンド技術
熟成させた玄米は、相性のよい複数の銘柄をブレンドすることで食味が向上する。そこで、独自のノウハウと味度メーターを用いて、最高級ブレンド米を作る。お米のブレンドは一般的にはコスト削減を目的に行われるが、世界一高いお米の場合は、単一銘柄米以上の価値を得るために行われる。
精米技術
一般的な精米方法で白米にすると、ヌカとともに亜湖粉層や胚盤が除去される。しかし、これらは栄養成分を含むうえ、旨みや甘みなどの美味しさをもたらす部分でもある。そこで、栄養成分や美味しさを残すために、亜湖粉層や胚盤を残せる精米技術を採用している。

結論

世界一高いお米は、東洋ライス株式会社の世界最高米で、ギネス認定されている。厳選された玄米の価値をより高める独自の技術で作られ、食味の面でも栄養面でも優れたお米だ。1kgあたり1万円以上もするため日常的に食べるのは難しいが、試してみる価値は大いにあるだろう。世界一高いという話題性だけでなく、事業の目的も注目すべきポイントだ。日本のお米の価値が高まり、健康的な米食が見直されることが期待される。
(参考文献)
1出典:外務省 世界いろいろ雑学ランキング > 米の生産量の多い国(モミ量)(総務省統計局「世界の統計2022」)

監修管理栄養士:児玉智絢

経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。
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  • 更新日:

    2023年5月 5日

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