目次
- イボセイヨウショウロ
- ホンセイヨウショウロ
- ウスキセイヨウショウロ
1. 日本にもトリュフは自生してた!日本のトリュフの種類

高級食材であるため、めったにお目にかかることができないトリュフ。トリュフとはそもそもどんな食材なのだろうか。トリュフはセイヨウショウロの総称である。地下に生えるトリュフは特異な香りがあるため、犬の嗅覚を頼りに採取するのが通常である。西洋料理における宝石とも称され、パスタや肉のソースに使用される。トリュフは人工栽培が難しく、現在その技術は発展途上にある。地中海周辺が主な産地とされるトリュフであるが、日本でも黒トリュフの自生が確認されている。国立研究開発法人森林総合研究所が確認している日本に自生するトリュフは、以下のようなものがある。
種類によって多少異なるが、トリュフはほぼ球形で直径が3~15cmである。褐色のイボが表面にある黒トリュフと、イタリアのピエモンテが特産の白色の白トリュフがよく知られている。
2. 自生トリュフの見つけ方

トリュフはその希少性から特に珍重されるきのこである。いったいどのような条件を満たせばトリュフを見つけることができるのだろうか。自生しているトリュフを探すために、その環境や時期を解説する。
トリュフの生息地
トリュフはどのような環境に生息するのだろうか。トリュフはカバノキ属やコナラ属とともに菌根を作り、土中に子実体を形成している。日本に自生するトリュフは、ナラやカシ、クリの木などの林で発見されている。土壌の酸度が5.6~8が自生する条件となっている。
トリュフが採れる時期
トリュフは夏トリュフと冬トリュフが知られているが、日本に自生するトリュフも、夏に成熟するタイプ、秋から冬に成熟するものが確認されている。夏トリュフは7月ごろ、秋から冬のトリュフは11月頃が採取しやすい時期である。
トリュフの探し方
西洋のトリュフは犬や豚の嗅覚を頼りにすることが多い。日本のトリュフは、熊手を使ってカシやクリの木の根元の落ち葉を掻いて探すことになる。適度な湿気があり、人の出入りが多い場所も、トリュフが自生していることが多いという。トリュフはその特異な生育状況を考慮し、見つけたら1個か2個を採取するのがルールである。数週間ごとにトリュフの自生地を確認し、成熟度を見極める必要がある。
3. 国産トリュフの自生地はどこ?

それでは具体的に日本ではどのあたりでトリュフを見つけることができるのだろうか。森林総合研究所によれば、40年以上前に国内で自生するトリュフの存在が確認されて以降、北海道から九州にいたるまで広い範囲でトリュフの存在が確認されている。栃木県や岡山県で日本にしかないトリュフの種類が認められているほか、熊本県や茨城県では人工栽培に向けての研究が進んでいることが報告されている。
結論
西洋の高級な食材というイメージがあるトリュフだが、日本でも自生するトリュフがあることが確認されている。セイヨウショウロというきのこを指すトリュフは、育つ環境は決して特殊なものではないが、採取方法は落ち葉の下から探し出すという特異な方法が取られる。庶民にはなかなか手が出ないトリュフ、国産のものがでまわるようになればその珍味も身近なものになるかもしれない。
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。