目次
- 真鰺の鱗を落とす
- 頭を切り落とす
- お腹の部分に包丁を入れて、内臓を取り出す
- 歯ブラシで中骨付近の血合いを除去する
- 真鰺の全体をきれいに洗い、水分をしっかり取り除く
- 片面の背から尾まで刃を入れる
- 尾の付け根に刃を入れて、尾の部分を手で押さえながら頭部に向かって包丁を滑らせる
- 反対側も同じように作業すると3枚おろしが完成する。最後に皮を引いて、腹骨をすいておこう
- カロリー 112kcal
- タンパク質 19.7g
- カルシウム 66mg
- レチノール活性当量 7μg
- ビタミンD 8.9μg
- ビタミンB1 0.13mg
- ビタミンB2 0.13mg
- ビタミンB6 0.30mg
- ビタミンB12 7.1μg
1. 真鯵とはどんな魚?特徴や旬を確認しよう

庶民的な魚というイメージがある真鰺は、日本の沿岸で獲れる魚なのだろうか。まずは外観上の特徴や生態について紹介する。
真鰺の特徴
真鰺は硬骨魚綱スズキ目アジ科の海水魚である。日本のアジ類のなかでは特に一般的な種類であるとされている。真鰺は体長は最大で40cmに達する。紡錘形をしており、体の色は黄みがかっている。尾びれから続く棘のような鱗があるのが特徴である。
真鰺の旬や生態
真鰺は沖縄から北海道にいたるまで生息が認められている。浮遊性の小甲殻類を好んで食べて成長し、初春の鯵はまだ身が小さいが、5月から8月にかけて美味しくなるといわれる。とくに6月と7月の鯵は最高の美味である。一方、秋になるとやや味が落ちてくるという特徴がある。
2. 真鯵を美味しく食べよう!おすすめ料理6選

日本全域で獲れる真鰺だけに、料理法はとても多い。真鰺の美味しい食べ方について、それぞれの特徴とともに紹介する。
1:真鯵の塩焼き
真鰺の塩焼きは、王道の食べ方といえるだろう。白いごはんとよく合う真鰺の塩焼きは、料理初心者でも簡単にできる魚料理である。身の部分は柔らかく、皮は香ばしく仕上げるとさらに美味しい。内臓をきれいにとる、両面に切れ目をいくつか入れる、塩をまんべんなく振るなどの処理を怠らなければうまく焼くことができる。グリルを使い、片面5分ほど、ひっくり返してさらに5分弱焼いて様子を見るようにしよう。
2:真鯵の刺身
新鮮な真鰺ならば、刺身にするとおかずやおつまみとして活躍してくれる。真鰺は大きさもちょうどよく、自宅で3枚におろして刺身にするのにも向いている魚である。鱗や頭を落としたあと、内臓や血合いをしっかり除去して、水気をふき取ってから3枚におろすとよい。ただし、生の魚はアニサキスによる中毒も懸念される。釣ってきた鯵を処理する場合にはよくよく注意してほしい。(※1)
3:真鯵の南蛮漬け
ふわっとした食感の真鰺の身に甘酸っぱいタレが絡むと、庶民的な魚とは思えないほどの美味しさになる。片栗粉をまぶして揚げた真鰺は、酢や鷹の爪を入れて作る調味液によく浸し、味が染みこんでから食べると美味である。赤ピーマンなどの野菜を加えると見た目も華やかになる。
4:真鯵のフライ
定食やおつまみのメニューにも登場する真鰺のフライは、家庭で作ると美味しさも格別である。真鰺のフライを美味しく作るコツは、鮮度がよい真鰺を使うことである。また揚げすぎると身が固くなってしまう。3分を目安にさっと揚げるとふっくらと仕上げることができる。
5:真鯵の煮付け
真鰺といえば刺身や焼き物がまっさきに頭に浮かぶが、煮付けても美味しいのをご存じだろうか。ショウガを乗せて食べる真鰺の煮付けは、いかにも和食の粋といった趣がある。鰺がきれいに収まる鍋に入れ、醤油やみりん、砂糖、酒といった調味料で煮付けていく。おふくろの味風の滋味をぜひ楽しんでほしい。
6:真鰺のなめろう
房総の郷土料理として知られるなめろうは、味噌とねぎの風味で真鰺の臭みを感じないのが嬉しい。真鰺と味噌、ねぎを叩いて作るなめろうは、そのまま食べればおつまみに、ごはんに乗せたりお茶づけにしたりと、皿を舐めるほど美味しいともいわれているのである。
3. 真鯵の三枚おろしにチャレンジ!さばき方とコツ

真鰺は3枚におろすと刺身にしたりソテーにしたりと、料理法も増える。真鰺のおろし方の手順を見てみよう。
4. 真鯵の栄養やカロリーとは

馴染み深い真鰺にはどんな栄養が含まれているのだろうか。カロリーとともに、真鰺の栄養をリストにする。
真鰺(皮つき)の生100g当たりの栄養とカロリー(※2)
カロリーはそれほど高くなく、タンパク質やビタミンをはじめとする栄養が豊富であることがわかる。
結論
真鰺は日本沿岸でよく獲れる魚であり、日本人ともなじみが深い。春から夏にかけて美味しくなる鰺は、刺身やフライ、焼き魚にするなど料理法が多いことでも知られている。自宅で3枚におろす場合もサイズ感がよいため、料理初心者にもぜひ真鰺を用いた調理にトライしてほしい。
(参考文献)
※1.農林水産省「海の幸を安全に楽しむために ~アニサキス症の予防~」
※2.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)魚介類/<魚類>/(あじ類)/まあじ/皮つき/生」
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。