目次
- 容器のサイズや形状でなんとなく区別している
- 材料のバランスで区別している
- 縦長の容器で作られるのがパフェ、幅の広い容器で作られるのがサンデー
- 背が高く、横に広がっていないグラスに盛られたものはパフェ
- 深い容器に盛りつけるのがパフェ、浅い皿に盛りつけるのがサンデー
1. パフェとサンデーの違い

パフェとサンデーの違いとは?発祥国や歴史、パフェとサンデーの意味について調べてみた。
パフェの由来
パフェの発祥国はフランスで、フランス語の「完全な」「この上ない」という意味のパルフェ(parfai)が語源だ。パフェという読み方は英語読みである。見た目が豪華で美味しいため、完全なスイーツといわれたことからパルフェと呼ばれるようになった。
現在のパフェの原型は1852~1870年、ナポレオン三世の時代の「クレーム・オ・カフェ」だとする説が有力だ。
日本にパフェが入って来たのは明治時代だといわれている。明治維新が起こり、欧米列強から日本が植民地にされるのを防ぐため、新政府は対等な立場で外交する方法を模索していた。その手段のひとつとして、外国からの来賓や外交官の接待は欧米式が採用されることとなる。その際の料理は、明治天皇からの指示によりフランス料理でもてなすこととなった。
それに伴い、フランスの料理人サミュエル・ペールから洋菓子の製法を学び、そのときにパフェの作り方を伝授されたようだ。
記録に残っている日本で最初のパフェは、1893年に開かれた晩餐会の「Paifait FUJIYAMA(パルフェフジヤマ)」だそうだ。ただし、このパフェは本場のパルフェに倣って平らな皿に盛りつけられていた可能性が高い。
その後、果物を使ったさまざまなデザートが生まれ、現在のパフェの形へと発展していったとされている。
サンデーの由来
19世紀頃までのアメリカでは、宗教上の理由から甘いものを食べてもいいのは日曜日だけ。そのため、当時食べていたアイスクリームを「Sunday ice cream(サンデーアイスクリーム)」と呼んでいた。このサンデーアイスクリームが語源となり、略してサンデー(Sunday)と呼ばれるようになったのである。キリスト教の安息日と同じでは不謹慎だとの批判を避けるため、綴りをSundaeに変えたそうだ。
2. パフェとサンデーの容器の違い

パフェとサンデーの違いに、喫茶店やファミリーレストランなどで使用する容器は関係あるのだろうか?
器の区別
どうやら容器でパフェとサンデーの違いを区別しているお店と、そうでないお店があるようだ。それぞれどのような理由で容器を決めているのかを見てみよう。
パフェとサンデーの違いを明確にしていないお店の場合
パフェとサンデーの違いを明確に区別しているお店の場合
このように、パフェとサンデーの違いは、提供している喫茶店やファミリーレストランなどのお店により異なるようだ。
3. パフェとサンデーの材料の違い

パフェとサンデーの違いについて、重要な材料についても調べてみた。
使われる材料
材料もパフェとサンデーの違いは基本的にはなく、同じ材料が使用されている。材料は主にアイスクリームや生クリーム、プリン、シロップ、フルーツ、フルーツソースなど。
ほかにも、スポンジやムースを使用する場合がある。また、容器の底にコーンフレークやゼリーなどを入れて提供するお店もあるだろう。
洋風のイメージのあるパフェやサンデーだが、抹茶や白玉団子、あんこといった和の食材を使用したものもあり、バリエーションが豊富だ。
和風のものも、パフェまたはサンデーとして提供している喫茶店やファミリーレストランがある。
結論
パフェとサンデーの違いにはっきりしたものはなく、提供するお店によって定義はまちまちだ。それぞれの発祥国は、パフェはフランスでサンデーはアメリカである。中身に明確な違いはないものの、作られた歴史背景が大きく異なるのはとてもおもしろい。このような違いや歴史に思いを馳せながら食べてみると、よりいっそう楽しめそうだ。
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。