目次
1. 開封済みアイスクリームの正しい保存方法と基本

アイスクリームには賞味期限がないため、保存方法はあまり気にしたことがないかもしれないが、ただ冷凍庫に入れればよいというわけではない。基本的な開封済みアイスクリームの正しい保存方法を見ていこう。
冷凍庫の温度
アイスクリームは食品衛生法に基づき、品質基準や製造方法が厳しく管理・製造されている。劣化の原因となる微生物の増殖が抑えられるので、品質が保たれているのだ。そのため、賞味期限の表示が省略されているが、品質を落とさないためにもアイスクリームを開封した後でも正しい方法で保存しなければならない。
アイスクリームを保存するうえで最も重要なのは、温度の調節だ。美味しいアイスクリームを長く味わうためにも、冷凍庫の温度を-18℃以下に保つことが重要である。また、冷凍庫を何度も開け閉めすることで冷凍庫内の温度が上昇してしまい、適切に保存できなくなるため気を付けよう。
においが強いものを一緒に入れない
アイスクリームはにおいが付きやすいため、冷凍庫内でにおいが強い食品と一緒に保存するのは避けよう。アイスクリームににおい移りをさせないためにも、冷凍庫に入れる際は一緒に入れるものにも気を配ってほしい。
2. 開封済みアイスクリームの正しい保存方法

長期保存が可能なアイスクリームだが、開封後の保存方法は未開封のものと異なるため注意が必要だ。開封済みアイスクリームの正しい保存方法と、品質を保つためのコツを紹介する。
表面を平らにする
アイスクリームは空気に触れると成分が酸化し、冷凍焼けや品質の低下の要因となる場合がある。アイスクリームを開封後も保存したいなら、空気に触れる面積を小さくするために表面を平らにすることが大切だ。
乾燥やにおいから守る
開封済みアイスクリームの正しい保存方法として、乾燥やにおい移りを防ぐこともポイントとなる。乾燥から守るためには、ラップで包んだりビニール袋に入れたりするとよいだろう。アイスクリームに密着させるように覆って保管してほしい。
また、乾燥やにおいからアイスクリームを守るポイントは、タッパーのようなふた付きの容器に入れて保存することだ。ふた付きの容器に開封済みのアイスクリームを入れて、さらにその上からラップで包むかビニール袋に入れて保管すると、より密閉されるため効果を高められる。
3. 開封済みアイスクリームが溶けてしまったら

開封済みのアイスクリームが溶けてしまったら、もう一度冷凍する場合が多いだろう。再冷凍の影響や、再冷凍する際の注意点を見ていこう。
再冷凍すると食感が悪くなる
アイスクリームの品質が低下する原因は、空気に触れることによる酸化である。また、再冷凍すると冷凍焼けを起こすこともあるほか、表面のキメが乱れて食感のざらつきの原因になる。これは、溶けたアイスクリームを凍らせると氷の結晶が大きくなり、きめ細やかで滑らかな食感が失われるからだ。再冷凍されたアイスクリームは本来の美味しさが損なわれるため、アイスクリームの再冷凍はメーカーからも推奨されていない。
アイスクリームが溶けてしまわないように温度変化を避けて、ほかの食品の下や冷凍庫の奥に寄せて入れるなどの工夫が必要だ。品質の劣化を防ぐためにも、一度で食べきれない量の場合は、キレイなスプーンで食べる分だけをお皿に移してから食べることをおすすめする。
本格的にアイスクリームを保存したいのならば、家庭用の冷蔵庫・冷凍庫とは別にアイスクリーム専用の冷凍庫を用意するのも一つの方法だ。キッチンのスペースに余裕がある場合は、検討してみよう。
結論
開封済みアイスクリームの正しい保存方法のポイントは、冷凍庫内を-18℃以下に管理することと空気になるべく触れさせないことだ。冷凍庫の開閉に気を付けるほか、しっかり密閉して保管することでアイスクリーム本来の食感や風味をキープできるだろう。一度で食べきるのが理想だが、長く美味しく食べられるように正しい保存方法で冷凍してほしい。
監修管理栄養士:児玉智絢
経歴:女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士免許を取得。食品メーカーの商品開発などを経験後、フリーランスとして栄養・健康分野の記事監修を中心に活動中。