『冷凍ごはん』が炊きたてのようなウマさ！？正しい保存方法と重要なポイントとは

1. ご飯の美味しい解凍方法

ご飯の解凍方法には鍋や蒸し器、フライパンなどを使用してご飯を蒸して解凍する方法もあるが、ここでは手軽にできるご飯の美味しい解凍方法を紹介しよう。

電子レンジで解凍

ご飯を解凍する際、電子レンジを使用すると簡単に解凍することができる。電子レンジでご飯を解凍するときのポイントは、「解凍機能」は使わずに「温めコース」を使うことだ。電子レンジの解凍機能は冷凍したものを生の状態に戻す機能であり、加熱機能として使うには不向きである。解凍機能で解凍したご飯はじっくりと解凍されパサパサのご飯になってしまうので、必ず電子レンジの温めコースで加熱してご飯を解凍するようにしよう。

2. ご飯の美味しい解凍方法のポイント

冷凍ご飯を美味しく食べるには、冷凍時にもポイントがある。ご飯を美味しい状態で冷凍するためには、炊き立てのご飯を使用することが鉄則だ。ご飯が炊きあがったら、ラップに包むか冷凍保存用の密閉容器などに入れよう。ご飯が熱いまま冷凍庫に入れると、冷凍庫内の霜の原因となったりほかの食材の劣化につながったりしてしまうため、必ず粗熱を取ってから冷凍庫に入れるようにする。熱伝導率の高い金属製のバットなどに乗せると急速にご飯の温度を下げることができる。冷凍するごはんの量は、お茶碗1杯ぐらいを目安にして小分けにしておくと、温まり方にムラができにくく、使用しやすくなるのでおすすめだ。

また、ご飯の美味しい解凍方法にもコツがあるのでここで紹介しよう。ご飯を加熱する際に、簡単なひと手間を加えるだけなのでぜひ試してほしい。

2回に分けて温める

ご飯を解凍するとき、2回に分けてご飯を温める「2段階加熱」を行うとご飯がふっくらとしさらに美味しくなる。まず、冷凍ご飯を電子レンジの600Wで約1分30秒温める。一度レンジからご飯を取り出し、箸などでご飯をほぐし水分をとばす。ご飯がほぐれたらお茶碗や耐熱皿などの容器に移し、ラップをふんわりとかけ再度600Wで約40秒加熱する。

冷凍ご飯を一気に加熱すると不要な水分が残るため、べちゃべちゃとしたご飯になってしまうが、このように一度ほぐし再加熱することで余分な水分が飛び、ご飯を美味しく解凍することが可能になる。

3. ご飯の美味しい解凍方法と注意点

ここではご飯の美味しい解凍方法の注意点を紹介しよう。ご飯を解凍する際、冷凍庫から出すだけで解凍する「自然解凍」はおすすめしない。自然解凍はゆっくりと解凍されるため、ご飯の表面だけ水っぽく、中はパサパサのご飯になってしまう。ご飯を解凍するときは自然解凍ではなく、必ず加熱して解凍するのがポイントだ。

賞味期限に注意

冷凍保存することで長期保存が可能になると考えがちだが、冷凍ご飯の賞味期限の目安は約1ヵ月。冷凍して1週間を過ぎると少しずつ劣化し味が落ちてくるので、冷凍したとしても2週間以内を目安に早めに食べきるようにしよう。また、炊き込みご飯など具材が入っているご飯を冷凍した場合の賞味期限は、約3週間と普通の冷凍ご飯よりもさらに短くなる。とくに魚介類の入っている炊き込みご飯は数日で食べきることをおすすめする。

結論

ご飯の美味しい解凍方法を紹介した。2回に分けて温めることでまるで炊き立てのような状態のご飯を味わうことができる。ご飯を炊きすぎてしまって余ったときや、忙しい日用にストックしておくと便利なご飯の冷凍保存。今回紹介した方法を試して、便利な冷凍ご飯をさらに活用してほしい。

監修管理栄養士：黒沼祐美

経歴：女子栄養大学栄養学部を卒業後、管理栄養士、健康運動指導士資格を取得。企業給食管理、食品メーカーでの商品開発、医療機関での栄養指導、健保組合での特定保健指導などを経験。その後、食文化や料理技術を学ぶためイタリアにて1年間料理留学を経験し、2012年より在住。これまでの経験を活かし、現在はオンラインでの特定保健指導や食・栄養関係の記事監修などを行う。