目次
- にんにくをひとかけずつにほぐす
- ボウルに入れ、もう1つのボウルで蓋をする
- ボウルをしっかりと押さえながら力強く上下に振る
- 20秒ほど振ると皮がはがれる
- 調理器具(包丁、まな板):表面をレモンか塩でこすり、水で洗い流す
- 手:レモンか塩でこすってから洗うか、酢水に浸す
1. にんにくのむき方

にんにくの皮のむき方にはさまざまな方法がある。基本的には、根元の部分を包丁で薄く切り落とし、切り口の部分から手でむいていく。薄皮がむきにくい場合は、根元を切り落としたにんにくを30分ほど水に浸けておけば、むきやすくなる。大量に使用する場合は、下記のような裏ワザもおすすめだ。
ボウルを2つ使う
にんにくがボウルのなかでぶつかり合い、皮がはがれやすくなる。にんにくが少ない場合は、小瓶などに入れて振ると同様の効果が得られる。
2. にんにくが臭わない切り方はある?

にんにくの組織が破壊されると、アリインという成分に酵素が作用しアリシンが生成される。このアリシンが化学反応を起こし、ジアリルジスルファイドに変化することで臭いが強くなるのだ。(※)
にんにくの臭いが気になる場合は、切り方を工夫することで軽減できる。なるべく臭わないようにするには、下記の方法が効果的だ。
芽を取り除く
にんにくの中心にある芽(芯)の部分は、臭みやえぐみが強い。そのため、にんにくを切る際に芽を取り除いておくとよい。
加熱してから切る
にんにくの臭いは酵素の働きにより引き出される。酵素は熱に弱いため、にんにくを加熱してから切ることで臭いがやわらぐ。(※)
皮付きのにんにくをラップで包み、電子レンジで加熱し水にさらせばOKだ。加熱時間は、600Wで1分30秒が目安となる。
3. にんにくの切り方

にんにくは、切り方によって臭いの程度が変わる。料理に合わせたおすすめの切り方を7種類紹介する。いずれも、皮をむきひとかけの状態にしてから切ろう。臭いの程度は、下に進むにつれ強くなる。
叩きつぶす
にんにくに包丁の腹を当て、うえから軽く体重をかけてつぶす。1/2にカットしてからつぶしてもよい。7種類のなかで最も臭いの弱い切り方である。炒め物、煮込み料理などに向く。
1/2カット
縦半分にカットする切り方だ。炒め物や煮込み料理に向く。
横方向にスライス
にんにくを横にした状態でうす切りにする。スライスされたにんにくの中心に芽がある状態になる。にんにくチップスなどにも用いられる一般的な切り方で、ほどよく香りが出る。ペペロンチーノやサラダ、ステーキ、カツオのたたき、もつ鍋など幅広い料理に向く。
縦方向にスライス
にんにくを縦にした状態でうす切りにする。横方向のスライスに比べるとあまり一般的な切り方ではないが、炒め物や煮込み料理に向く。
千切り
スライスしたにんにくをさらに縦に切ると千切りができる。炒め物や煮込み料理のほか、サラダなどの和え物にも向く。
みじん切り
千切りにしたにんにくをさらに細かく切り、みじん切りにすると香りがより強くなる。加熱調理にも生食にも向き、さまざまな料理に使える。油に香りを移し炒め物や煮込み料理に使用するほか、サラダのドレッシングやソース、パスタ、チャーハンなどにも使いやすい。
すりおろし
ひとかけのにんにくを、目の細かいおろし器を使ってすりおろす方法だ。最も香りが強く出る。さまざまな料理に使えるが、とくに薬味や肉の下味用、ガーリックトーストなどに向く。
4. にんにくの臭い対策

にんにくを調理する際には、どうしても手や調理器具に臭いが付いてしまう。臭いの付着を避けたい場合は、下記の方法を試してみよう。
ハンドルのついたスライサー
包丁ではなくにんにく専用のスライサーを用いることで、にんにくの臭いが手に付くことを防げる。とくに、持ち手がついたタイプのスライサーがおすすめだ。にんにくをセットしてハンドルを軽く握るだけで、さまざまな形状に切ることができる。
にんにくを使ったあとのお手入れ
調理器具や手ににんにくの臭いが付いてしまって取れない場合は、レモン(搾りかすでよい)や塩、酢水を使用すると軽減される。
結論
にんにくは、切り方によって臭いの強さが変わる。大きく切るほど臭いは弱く、みじん切りやすりおろしなど細かくするほど強くなる。料理に合わせて、好みの切り方を使い分けよう。また、臭いを軽減する方法も併せて覚えておくと便利である。
(参考文献)
※出典:福井県 食品加工研究所 Q.なぜニンニクはおろすと臭くなるのか?
調理師名:新江友基
経歴:調理学校を卒業と同時に調理師免許を取得。その後、カフェ、レストラン、居酒屋などさまざまな飲食店で調理業務やメニュー開発に携わる。現在は、過去の経験から得た知識を活かし、食に関する記事の監修を担当している。