目次
1. 餃子の形にまつわるトリビアとは?

餃子はラーメン店や中華料理店、さらには家庭でも広く食べられている人気メニューのひとつである。いまや日本で生まれたかの如く愛されているが、そのルーツは中国にある。そんな本場の中国で、餃子といえば、水餃子が主流。焼き餃子はそもそもは中国にはなかったもので、日本で独自に発展した食べ方という説もある。
そんな中国の餃子は、日本のようにヒダを作らずに包んでいるものも多い。ころんと丸みのあるフォルムで包まれていることも多く、これにはどうやら理由があるらしい。諸説あるその理由をいくつかご紹介していこう。
2. 餃子の形をしている理由は中国のお金を模している!?

日本で餃子といえば、半分に折ってひだを寄せるものがほとんどだが、本場中国の水餃子はもっところんとしたフォルムをしている。あのフォルム、実は中国のあるものに由来しているという説がある。それが中国の昔の貨幣である。その貨幣は元宝。馬蹄銀と呼ばれることもある。お金に恵まれるようにという意味が込められてこの形になったらしい。
フランスのガレット・デ・ロワのように実際に餃子の中に小銭や宝石などを一緒に包んで、当たった人が幸福になれるというような遊びもあるらしい。
3. 餃子の形が縁起を担ぐ理由とは!?

中国では餃子はお金を模して作られたこともあり、縁起がとてもいい食べ物とされている。大晦日にみんなで食べる地域もあるらしい。またおめでたい席には欠かせない食べ物だというのだ。
また餃子は中国語で「ジャオズ」と呼ばれており、同音異義語で「交子」という言葉が存在する。これは子どもを授かるという意味合いがあり、その点からも縁起物として食べられることが多いのだ。
ちなみに中国で餃子はおかずではなく、主食の立ち位置。水餃子や蒸し餃子がポピュラーで焼き餃子は残った餃子を美味しく食べる裏技的なものだ。中国の餃子は日本の餃子よりもシンプルな味わいで、小ぶりかつ食べ飽きないところも特徴だ。
結論
餃子の形は古い中国の貨幣を模したものであり、縁起のいい食べ物としてこれまで愛されてきた。本場中国では茹でたり、蒸したりして食べるのが一般的。焼き餃子は現地ではあまり見かけないことから考えると日本で発展したといってもいいのかもしれない。いつも気にせず食べている餃子にもこんなルーツがあることを知ると、また違った気分で食べることができる。ぜひ縁起を担いで餃子を食べてみては?
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。