目次
- じゃがいも30個とりんご1個の割合を目安に、黒いポリ袋に詰める
- 発泡スチロール箱に入れる
- 廊下や玄関など、15度を超えない涼しい場所で保管する
1. じゃがいもの芽止めができる裏技

じゃがいもを芽止めしながら保存するには、じゃがいもと一緒にりんごを入れる裏技が効果的である。
りんごのエチレン
りんごが発するエチレンという気体には、じゃがいもの発芽を抑制する作用がある(※)。そのため、じゃがいもと一緒にりんごを保存することで、芽止めができるのだ。じゃがいもを大量生産する農家でも、芽止めのためにエチレンガスを使用するという。エチレンの作用を利用し、じゃがいもとりんごを同じ袋に入れて保存すれば、一般家庭でも同様の効果が期待できる。
2. じゃがいもの芽止めのための基礎知識

じゃがいもには、芽が出てこない休眠期間がある。また、気温によっても萌芽しにくくなる。りんごを使う裏技も効果的だが、芽の出にくい環境にじゃがいもを置くことも芽止めには重要だ。そこで、じゃがいもの休眠期間や保存に適した温度を知っておこう。
休眠期間と温度
じゃがいもの休眠期間は、収穫後約3か月間である。つまり収穫して休眠期間の明ける前に食べてしまえば、芽が出る心配はないだろう。また、15度を超えない程度の低温な環境でも発芽しにくい。品種によっても発芽のしやすさには違いがあるが、18~20度ほどの気温で発芽するものが多い。
そのため、冬期なら冷暗所での常温保存が可能だが、気温や室温が15度を超える場合は冷蔵保存が推奨される。
3. じゃがいもの芽止めと裏技保存の仕方

じゃがいもの芽止めには、りんごを一緒に保存することと、15度を超えない環境に置くことが効果的である。では、具体的にどのような保存方法が適しているのだろうか。裏技を使ったじゃがいもの保存の仕方について、詳しく見ていこう。
保存の仕方
ポリ袋に詰めてから発泡スチロール箱に入れることで、じゃがいもを乾燥や凍結から守りながら保存することができる。室温が15度を超える場合は、発泡スチロール箱から出して、袋ごと冷蔵庫の野菜室で保存しよう。冷蔵室では温度が低すぎて低温障害を起こしてしまうため、必ず野菜室で保存するのがポイントだ。
また、保存期間が長くなるにつれ、りんごが萎びてエチレンが出にくくなる。りんごの状態を見て、萎びていたら新しいものに交換するとよい。
結論
じゃがいもの芽は暖かい環境で保存すると出やすくなってしまう。そのため、室内で保存する場合は15度を超えない冷暗所に置くか、冷蔵庫の野菜室に入れるのが鉄則だ。りんごが発するエチレンに芽止め効果があるため、じゃがいもを保存する際はりんごを一緒に入れる裏技をぜひ試してみよう。
(参考文献)
※出典:農林水産省「ジャガイモを収穫しよう!」
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。