目次
1. さわらにつく寄生虫

さわらをはじめとする魚介類には、寄生虫が寄生していることがある。その中でもさわらにつく寄生虫であるアニサキスについて詳しく紹介しよう。
アニサキス
アニサキスは、長さ2~3cmほどの白い糸のような寄生虫だ。このアニサキスはサバやアジ、イワシなどの魚介類に寄生する。さわらもサバ科に属しており、アニサキスが寄生していることがあるのだ。アニサキスは胃壁や腸壁を刺し、食中毒を引き起こす。(※1)
2. さわらの寄生虫にあたらない対策

さわらの寄生虫であるアニサキスは、対策を取ることで食中毒を防げる。覚えておきたい寄生虫対策をみてみよう。
鮮度を確認
さわらを選ぶ際は、新鮮なものを選ぶことが大切だ。また、さわらを丸ごと購入した場合は、すぐに寄生虫が寄生しやすい内蔵を取り除くようにしよう。(※1)
目視で取り除く
アニサキスは白い糸のような寄生虫だが、目視でも確認することができる。そのため、さわらの切り身をよく見て、アニサキスが寄生していないかチェックしてみよう。もしもアニキサスを見つけたら、すぐに除去するようにしたい。(※1)
冷凍や加熱をする
アニサキスは冷凍や加熱を行うことで死滅する。冷凍の場合は、-20度で24時間以上冷凍するか、70度以上か60度で1分以上の加熱を行うようにしたい。(※1)家庭用冷凍庫では-20度での冷凍が難しい場合があるため、加熱して食べるほうがよいだろう。
3. さわらの寄生虫にあたった時の症状

アニサキスによる食中毒を引き起こした場合は、どのような症状が現れるのだろうか?気になる症状をチェックしてみよう。
アニサキス症の症状
食中毒であるアニサキス症になると、みぞおちが激しく傷んだり、嘔吐が生じる。ほかにも激しい下腹部痛や腹膜炎症状を引き起こすことがある。急性胃アニサキス症の場合は、食後数時間から数十時間で発症するが、急性腸アニサキス症の場合は、食後数十時間後から数日後に発症するので、注意が必要だ。(※1)
結論
さわらはアニサキスという寄生虫がいることがある。このアニサキスは、目視で確認することができるので、調理する前にさわらをチェックしてみるといいだろう。また、できるだけ鮮度のよいさわらを選ぶことで、アニサキスが寄生している確率を下げることができる。ほかにもアニサキスが気になる場合は、冷凍や加熱を行ってから調理するのがおすすめだ。
(参考文献)
※1 厚生労働省
アニサキスによる食中毒を予防しましょう
監修管理栄養士:小林里穂
経歴:管理栄養士養成施設を卒業後、栄養士資格・管理栄養士資格・栄養教諭資格を取得。学校給食センターでの勤務時に小・中学生に食育を実施した経験を活かし、栄養分野の記事執筆・監修を中心に活動中。