目次
- ※1出典:農林水産省「わかめ」 https://www.maff.go.jp/tohoku/monosiritai/syokutaku/wakame.html
1. 乾燥わかめの戻し方と量の目安

一口にわかめといってもさまざまな種類があり、乾燥わかめをはじめ、生わかめや塩蔵わかめなどが挙げられる。
それぞれの特徴を紹介すると、まず、生わかめは「生」と表示されているが、多くは一度湯通ししてあり、すぐに食べられる状態だ。ただし、湯通しされていない生わかめの場合は、加熱調理してから食べるようにしよう。塩蔵わかめは保存性を高めるため、塩がまぶされているので塩を落として軽く戻してから使う。乾燥わかめは乾燥加工されており、塩蔵わかめよりも保存性が高いのが特徴だ。
ほかにも、生わかめを乾燥させた素干しわかめのほか、細かく裁断したカットわかめ、草木灰をまぶしてから乾燥させた灰干しわかめのような種類もある。
乾燥わかめの戻し方のコツは、戻した後の量を考えておくことだ。
戻したときの量
乾燥わかめなどの乾物は旨みと栄養成分が凝縮しているのが特徴だ。とくに乾燥わかめは生わかめより栄養が豊富だといわれている(※1)。
そんな乾燥わかめを戻したことがある人なら、「少量戻すつもりが大量になって驚いた」という経験はないだろうか。じつは、同じわかめでも乾燥わかめと塩蔵わかめでは戻し率が異なっており、乾燥わかめは10~12倍で塩蔵わかめは1.5倍だといわれている。
2. 乾燥わかめの戻し方

みそ汁に入れることの多いわかめだが、乾燥わかめの基本的な戻し方を解説しよう。
たっぷりの水で戻す
まずボウルにたっぷりの水を張り、そこに乾燥わかめを入れて戻していこう。つけておく時間の目安は5分でOK。戻す量は、2人分あたり乾燥わかめひとつまみ程度を目安にするとよい。みそ汁に入れるときには戻す必要はなく、そのまま使える。ポイントはみそを溶き入れた後に加えること。また、水で戻すほか、熱湯にくぐらす方法もある。
ちなみに、わかめを乾燥状態で一度に食べ過ぎると、胃腸に不快感を与えるなどの症状が起こることがあるので注意しよう。
3. 乾燥わかめの戻し方と使い方

最後に、乾燥わかめを戻した後のひと手間と、戻したあとの使い方の例を紹介する。
色を鮮やかにする方法
鮮やかな色を出したいときは、わかめを水で戻した後、熱湯にくぐらせるのがおすすめだ。具体的にはわかめを箸ではさんで、熱湯にさっとくぐらせるだけでOK。ポイントは湯に通すときに手早く行うことだ。あとはスグに冷水につけ、冷えたらしっかりと水気をきること。熱湯にくぐらす方が、鮮やかな緑色になる。また、水で戻すだけよりも歯ごたえが増すうえ保存がきく。
戻したわかめの使い方
戻したわかめは、きゅうりやタコと一緒に和えて酢の物にしたり、玉ねぎとポン酢和えにしたり、厚揚げと卵とじにしたりして食べると美味しい。
今回はカット済みの乾燥わかめの戻し方を紹介したが、長い乾燥わかめを戻すコツは、かたい茎の部分があれば取り除くことだ。切るときは料理の用途に合わせた長さに切ればよい。
結論
乾燥わかめの戻し方を紹介した。先述した通り乾燥わかめは戻すと10~12倍になる。戻し方のポイントはたっぷりの水に入れ、5分ほどおくことで、分量の目安は2人分でひとつまみ程度だ。鮮やかな色を出したいなら、熱湯にくぐらせばOKである。
(参考文献)
監修管理栄養士:渡邉里英
経歴:大学で栄養学を学び、大学院卒業後、医学関連出版社に就職。管理栄養士としての知識と医学雑誌の編集経験をもとに、オリひと食料理記事の監修に至る。