目次
- 鍋に水と蜂蜜の容器を入れる
- 湯の温度を50℃前後に保って湯煎ではちみつを溶かす
- はちみつがきれいに溶けてきたら湯から出す
- 清潔なスプーンではちみつをかき混ぜる
- 2.3.4をくり返し、完全に結晶がなくなったら完成
1. はちみつの結晶化を防ぐ保存方法

はちみつが固まることを「結晶化する」という。結晶化したからといって食べられなくなるわけではないものの、使いにくいため、できれば避けたい現象である。ここでははちみつの結晶化を防ぐ保存方法を解説していこう。
保存に適した場所
はちみつが結晶化する大きな要因は、温度によるものだ。はちみつは15度を切った環境では結晶化しやすい。結晶化がはじまるとはちみつのなかに白いつぶつぶが浮かんでくるようになる。カビと間違われやすいので注意深く観察したい。冷蔵庫で保存した場合はもちろん、冬場であれば置き場所によっては結晶化する可能性もある。また古いはちみつはより結晶化しやすいため、温度帯が15度を切っていなくても結晶化することがある。
直射日光の当たらない、それでいて15度以下にならない場所に保存するのが適切である。
2. はちみつの結晶化を防ぐポイント

はちみつの結晶化は、温度が低い場所で保存していることによる場合が多い。さらにはちみつには結晶化しやすいものとそうでないものが存在する。その種類の違いについてみていこう。
固まりやすい種類
はちみつは、手を加えていない純粋はちみつと加工はちみつの2種類に大きく分かれる。加工はちみつは純粋はちみつに比べ、ぶどう糖の量が少ないため、結晶化しにくいといえる。
またはちみつに使われる花の種類によっても固まりやすいものとそうでないものがある。固まりやすいはちみつはナタネ、ヒマワリなど。逆に固まりにくいはちみつはアカシヤ、りんご、レンゲなどである。
3. はちみつが結晶化したときの戻し方

万が一、はちみつが結晶化してしまっても食べられなくなるわけでない。ただし、高温下に弱い食品なので、結晶化したものを戻すときには低温で戻すことを意識するといい。詳しく、その方法について解説していこう。
湯煎する
結晶化したはちみつを元に戻す方法として最もポピュラーなものは、湯煎にかけることである。瓶入りのはちみつであれば、そのままお湯の中に入れればいいのでより簡単だ。プラスチック入りの場合は、別の耐熱容器に移す必要がある。
60℃以上になると栄養成分が壊れる可能性があるので、温度をしっかり守って湯煎することをおすすめする。
電化製品を使う
ヨーグルトメーカーなどの温度を均一に保つ電化製品を使って、固まりを溶かすこともできる。ただし、はちみつは振動によっても結晶化する可能性があるので、振動があるものは避けること。そのほか、コタツなどを活用することもできる。
結論
はちみつは15℃以下の環境に置かれると結晶化してしまうことがある。直射日光の当たらない暖かな場所で保存することが結晶化を防ぐ近道だ。結晶化しにくい種類のはちみつを選ぶのもひとつの手。また結晶化してしまったものは湯煎や電化製品を使って、適切に処理すれば食べられるので、誤って捨ててしまわぬよう気をつけたい。
調理師名:新江友基
経歴:調理学校を卒業と同時に調理師免許を取得。その後、カフェ、レストラン、居酒屋などさまざまな飲食店で調理業務やメニュー開発に携わる。現在は、過去の経験から得た知識を活かし、食に関する記事の監修を担当している。