1. 農薬メーカーに勤めていた東村さんが農家になるまでの経緯
東村さんはアメリカの大学でビジネスを6年かけて学び卒業した後、父親の種苗会社で海外業務と育種の二刀流をこなしました。その後、農薬メーカーにて北海道で営業を5年半、東京本社でサプライチェーンを1年半務めた経験をお持ちです。北海道では別の角度から農業を学ぶことができ、かけがえのない時間になったとのこと。ご家族の事情で再度父親の会社に役員として戻り、半年後に先代が他界された後にナコスの代表に就任されたそうです。
2. 美味しい野菜を作るためにこだわり抜いた土
東村さんは土にはこだわっているとお話してくださいました。有機質肥料は優れた肥料ですが、どんな成分も過剰に摂取すると害になるので、少なめに与え、不足する必要成分だけを化学肥料などで補うバランスのよい土作りをしているそうです。野菜もヒトと同じように、なんでも過剰摂取せず、バランスが大切ということですね。
3. 新種の野菜を開発!「アレッタ」とは?

なんと、ナコスは新種の野菜の開発にも取り組んでいるそうで、特に「アレッタ」やブロッコリーケールは先代が開発したオリジナル野菜です。ブロッコリーの特に美味しい系統と色の濃いケールの一種をかけ合わせて、生み出されました。
開発された場所は会社の拠点がある三重県津市ですが、現在では埼玉や群馬をはじめとした全国各地で栽培されており、メディアで取り上げられることもあるんだとか。ナコスでは津市内の小中学校の給食用に栽培しているそうです。
結論
今回は、ナコスブロッコリーファームの代表取締役、東村さんにお話を伺いました。野菜の生産だけでなく、種業も営まれている東村さん。現在、委託会社と連携して種の生産は全て海外で行われており、販売先も海外と国内と半々ほどだそうです。このように農業に様々な角度から向き合い、日本だけでなく世界中から種子を集め、こだわりの栽培方法でおいしい野菜を栽培することで、活動の幅を広げたいと考えているようです。
今回ご協力いただいた農家さん
ナコスブロッコリーファーム 東村篤志さん

他業界での経験を活かし、父親の種苗会社「NACOS」を継ぐ形で就農。もともとは種オンリーの会社で野菜の生産を開始し、現在はブロッコリーやスイートコーンを始めとした数多くの野菜を生産しており、種苗と野菜生産の二刀流を実現している。
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