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陶器でできたいろいろな丸皿や角皿の写真

陶器は電子レンジで温めても問題ない?割れてしまう理由や注意点を解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年1月 4日

陶器製のマグカップ(湯呑)などは、電子レンジで温めても問題ないのだろうか?割れてしまうとすれば、それはどういったことが理由なのだろうか?本稿ではそんな疑問にお答えしていく。大切な陶器を長く使い続けるためにも、ぜひ最低限の知識は身につけておこう。

  

1. 陶器を電子レンジで温めるとどうなる?

キッチンカウンターの上の電子レンジの写真
「土もの」である陶器は粘土を原料として作られている。土の風合いが生かされており、表面はザラザラや凹凸がある。焼成温度800〜1200度で磁器などと比べると低温だ。したがって強度もそれほど高くない。

基本的には電子レンジOK?

陶器は、電子レンジで加熱するときの温度よりも遥かに高い800〜1200度で焼き上げられる。したがって電子レンジで温める際の「温度」そのものには耐えられるだろう。電子レンジの「磁気」が陶器を通過することを考えても、電子レンジOKなのではないか?と思ってしまうかもしれない。

ただし割れてしまうことがある

そうした理屈の上ではOKといえるかもしれないが、実際に陶器製品を見てみると「電子レンジNG」「食洗機NG」といったものは多い。

【急激な温度変化に耐えられずに割れてしまう】

陶器は磁気と比べると吸水性が高いという特徴がある。陶器の表面を見てみると、細かい孔や貫入(釉薬のヒビ模様)などが確認できるであろう。そこから水分が入り込むことがあるのだ。その状態で電子レンジで温めてしまうと、水が急激に温められ、陶器そのものも激しく温度変化することによって割れてしまうことがある。
たしかに電子レンジで温めるよりも遥かに高い温度で焼き上げられてはいるが、それは「じっくり」「時間をかけて」「徐々に」焼き上げたものだ。電子レンジのような急激な温度上昇には耐えられないと思っておこう。

【繰り返し加熱することで耐えられなくなり、割れてしまう】

陶器は磁器などに比べると強度の点で劣る。数回程度、電子レンジで温めるくらいであれば耐えられるかもしれないが、繰り返し加熱することで耐えられなくなり、やがて割れてしまうことがある。

2. 陶器を電子レンジで温めるときの注意点

模様が入った陶器の湯呑の写真
どうしても陶器を電子レンジで温めるという場合、少なくとも次のようなポイントは押さえておこう。ただしこれらを守っていても絶対に割れないという保証はないため、最終的には自己判断でお願いしたい。

必ず「電子レンジ対応」の陶器を選ぶこと

探してみると少ないが、陶器の中には「電子レンジOK」「食洗機OK」といったものもある。電子レンジで温めることを前提に陶器を購入する場合は、そうした商品の中から絞り込むことをおすすめする。

金銀の絵付けが施されている陶器は基本的に電子レンジと思っておくこと

先ほど、電子レンジの磁気は陶器を通過するとお伝えしたが、金銀の絵付けが施されている場合は電子レンジNGだ。金属に反射し、火花を散らして焦げてしまったりするおそれがあるのでくれぐれも気をつけてほしい。

冷えた状態の陶器を温めないこと、空焚きもしないこと

冷蔵庫から出したばかりなどで冷えている状態の陶器を電子レンジで温めると、急激な温度変化に耐えられず割れてしまうおそれがある。同じように空焚きもしないほうがよいだろう。

3. 陶器を長く使うためには最初の「目止め」や洗い方が重要

陶器製の丸皿を上から写した写真
せっかくなので、陶器に関する基礎知識も身につけておこう。

目止めとは?やり方も解説

陶器を破損から守るためには、使いはじめの「目止め」がポイントだ。すでに目止めがなされている陶器も多くあるが、そうでない陶器を手に入れたときはまず目止めをしよう。

【目止めとは】

陶器の表面にある細かい孔や貫入を埋めてコーティングすることだ。これをせずに使用すると、水分が入り込んでしまったり、洗剤が入り込んでしまったり、茶渋が奥深くに発生して落ちなくなったりする。

【目止めのやり方】

米のとぎ汁を入れた鍋に陶器を浸けて、弱火で15分〜20分ほど煮沸する。米のとぎ汁の代わりに小麦粉や片栗粉大さじ1〜2を入れた水でもよい。目止めには、陶器の表面に水分が入り込むことを防ぐ効果や、ヒビ割れ・シミを防ぐ効果が期待できる。長く陶器を愛用するためにもぜひ目止めをしておこう。

食洗機の使用は避けたほうがよい

陶器は強度が高くないためちょっとしたことで破損しやすい。衝撃に弱く、落としたりぶつけたりすると想像以上に簡単に割れることがある。食器を洗う際はとくに注意が必要だ。「手洗いしなければ割れることもないはず」と考えて食洗機を使用するのも控えたほうがよい。
洗浄中に器どうしがぶつかり合うことで、むしろ割れるリスクを高めてしまうおそれがあるためだ。陶器は、落としたり衝撃を与えたりしないように気をつける必要はあるが、人の手で細心の注意を払って洗うのがベストである。

4. 大切な陶器を電子レンジで温めることは控えよう

陶器製の湯飲み茶碗の写真
お伝えしてきたように、陶器を電子レンジで温めた場合、急激な温度変化に耐えられず割れてしまったり、繰り返し温めるうちに劣化して割れてしまったりするおそれがある。ほとんどの陶器メーカー(窯元)などが「電子レンジNG」「食洗機NG」などとしているのはこうしたことが理由である。
大切に使い続けたい陶器製品は、電子レンジで温めるのを控えたほうがよいだろう。どうしても電子レンジで加熱する必要がある場合は、前もって「電子レンジOK」の陶器を購入しておくことをおすすめする。

結論

使い込むほど味が出る陶器は、全国各地から取り寄せているというコレクターの方も多いだろう。職人さんが手作業で焼き上げ絵付けした陶器は、一つひとつ違った表情を見せてくれる。長く愛用するためにも、電子レンジで温めるのは控えたほうがよいだろう。
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  • 公開日:

    2019年8月25日

  • 更新日:

    2022年1月 4日

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