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空に架かる虹の写真

「虹」とはどんな現象なのか?彩雲などそのほかの光の現象も解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年3月16日

雨あがりなどには、空に虹がかかるのを目にすることがある。現象としては誰もが知っていることだが、その仕組みについてご存知だろうか?本稿では空にかかる虹の仕組みについて解説するとともに、七色に輝く雲「彩雲」や、空に見られるそのほかの光の現象についても紹介する。

  

1. 太陽と水滴が織り成す光絵巻!虹ができる仕組みとは?

青空に架かる虹の写真
自然現象の中でも不思議な虹。そもそも虹はどのように発生し、なぜ七色に見えるのだろうか?その仕組みを簡単に解説する。

虹とは

虹とは、光のスペクトル(色の帯)が並ぶ円弧(円周の一部分)の形をした光のことをいう。人間の見た目には、太陽が白っぽい光に見える。だが空気に含まれる水滴のなかを通ると、屈折したり反射したりすることで光が分解され、虹色の帯に見える。雨があがって太陽の光が射したときに起こりやすいのはそのためだ。

太陽の位置が低い時間帯に見えやすい

ご存知のように空気中にはたくさんの水滴が漂っている。だが、そこに光が射し込みさえすれば虹が見えるというわけではない。たとえば太陽が高い位置にある時間帯は、虹が低く小さく見えるため人間の目では認識しづらいことが多い。逆に、太陽が低い位置にある朝や夕方であれば、空の高い位置に虹が出るため見えやすくなる傾向がある。

虹は本来「円形」である

我々がよく目にする虹は円弧だが、本来は円形である。虹は対日点(太陽と観測者を結ぶ線の延長方向にある点)を中心に発生するのだが、その対日点は地平線より低いところにあるため、アーチ型になって見えるというわけだ。すなわち太陽の位置が低い朝や夕方ほど、大きな虹を見ることができる可能性が高い。

虹は自分で作ることもできる

雨あがりだけでなく、勢いよく水しぶきをあげる滝の周辺などでも虹を見ることができる。それどころか、自分で虹を作ることも可能だ。太陽を背にし、霧状に水を撒いてみよう。そうすれば円形の虹を見られるはずだ。

2. 雲が虹のように七色に輝いて見える「彩雲」とは?

雲が七色に見える彩雲の写真
続いて、雲が七色に輝いて見える不思議な現象「彩雲」について解説しよう。

彩雲とは

上空にある薄い雲が赤や緑、黄など鮮やかな色に分かれて見える現象が彩雲だ。回折(太陽光が雲の粒を回りこみながら進むこと)によって発生する。赤い光と青い光はそれぞれ波長の長さが異なるのはご存知だろう。赤い光は、青い光よりも大きい角度で雲の粒を回りこむことになる。色によって光の進行方向が変わるため、本来白っぽく見える太陽の色が分かれて見えるというわけだ。

彩雲の発生時は色の変化を楽しめる

彩雲が発生した場合、雲のふちと中心とでは色が違って見える。これは、雲の粒の大きさによって太陽の光の回りこみ方が違ってくるためだ。雲の粒はふちのあたりがもっとも小さく、中央へいくほど大きくなる。そのため色の変化を見て楽しむことができるのだ。

「瑞雲」「慶雲」とも呼ばれる縁起のよい雲

彩雲は瑞雲や慶雲などとも呼ばれ、縁起がよい雲と言い伝えられてきた。仏教では、釈迦如来が誕生した際に発生したとされており、そこから「よいことが起こる前触れ」と考えられているようだ。俗に地震の前兆とされることもあるが、現段階では科学的な根拠は示されていない。

3. 虹以外にもある!さまざまな「光の現象」

ブロッケン現象の写真
虹や彩雲以外にも、さまざまな光の現象が見られる。せっかくなのでそうした現象についても簡単に触れておこう。

ハロ

高い上空に巻雲や巻層雲が発生しているときに見えやすいのが「ハロ」と呼ばれる現象だ。太陽や月に薄い雲がかかっているとき、その周囲に光の輪が見えることをいう。

【日暈(ひがさ)】

とくに太陽に薄い雲がかかっているときに見える光の輪は「日暈(ひがさ)」と呼ばれている。

ブロッケン

ブロッケン現象もよく知られている。太陽の光が背後から射し込んでいるとき、影のそばにある雲の粒などによって光が散乱し、影の周囲に虹のような光の輪が見える現象だ。山岳で発生する気象現象として認知されているが、飛行機から見えることもある。

幻日

太陽の横が虹色に輝く現象を幻日という。左右いずれかに現れることもあれば、両サイドに見られることもある。空気中を漂う小さな氷の粒により、光が屈折することで現れる。とくに、太陽が低い位置にある朝や夕方などに見られることが多い。

環天頂アーク

はるか上空、下向きに虹が円弧を描いているように見える現象だ。逆さ虹とも呼ばれている。上層にある巻雲や巻層雲などの氷の粒により、太陽の光が屈折して生まれる。ただし太陽が高い位置にあると見えなくなってしまうため、見るチャンスは朝か夕方に限られる。

環水平アーク

3〜9月など、太陽が高くのぼる時期に見られるのが環水平アークという現象だ。太陽の周りを囲む虹、その下に下向きに円弧を描く虹が見える。たいへん目立つため、出現したときは多くの方が目撃するという現象でもある。

幻日環

天頂(観測者の真上)を中心に、太陽の上を通る光の輪が見られたら、それは幻日環と呼ばれる現象である。完全な円形として見えることは少ないため、もし見えたとしたらぜひ撮影しておこう。ハロや幻日などと一緒に出現することも多い。

ラテラルアーク

ハロのような、太陽の周囲に出現する光の輪をラテラルアークという。ただしハロよりも太陽から離れた位置に現れる。太陽の上部に光の輪が見られれば「上部ラテラルアーク」、下部に現れれば「下部ラテラルアーク」だ。

結論

虹は、空気に含まれる水滴のなかを太陽光が通った際、屈折したり反射したりして光が分解され、虹色の帯に見える現象だ。彩雲やハロ、ブロッケン現象などそのほかの気象現象の仕組みも紹介したので、ぜひこの機会に興味を持っていただければ幸いだ。
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  • 公開日:

    2019年8月17日

  • 更新日:

    2022年3月16日

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