1. エアリズムの秘密は素材にあった
ユニクロと東レが共同開発したサラッとした肌触りが特徴のエアリズムは、なめらかな風合い、伸縮性、速乾性、消臭機能を持ったインナーだ。従来の吸水性の高い天然繊維の綿のインナーは、汗を吸い取ってくれるが乾きにくいという弱点があり、反対に速乾性に優れている化学繊維のインナーは、汗を吸い取る能力が劣るという弱点があった。
エアリズム吸汗力の理由
エアリズムの素材は、髪の毛の12分の1と言う細さの繊維を100本近く束ねて縒られた糸で編むことで、毛細管現象を利用し吸汗力を高めている。毛細管現象とは、小学校の頃の理科の実験で記憶のある方もいるかもしれないが、細いガラス管を水につけると、管の中を水が登ってくるというその現象で、ガラス管が細ければ細いほど水分は高く上昇する。繊維の場合、繊維同士の隙間がガラス管と同じ働きをする。それがエアリズム吸汗力の理由だ。
エアリズム速乾力の理由
ポリエステルやナイロンは、吸水性が低く速乾性があるという特徴がある。エアリズムメンズの主要素材はポリエステルもしくはナイロンで、それらの特性が充分に生かし、大量に吸い上げた水分も綿などの天然繊維より効率的に蒸発させる仕様となっている。つまり、ユニクロのエアリズムは化学繊維の特性に綿素材の特性を技術の力でプラスして開発された素材といえるだろう。その上、着た瞬間冷たさを感じる接触冷感機能も併せ持ち、汗をかく前の快適さまで得ることができるという魅力もある。
2. メンズとレディースのエアリズムは違う
エアリズムにはメンズとレディースがあり、素材や機能に若干の違いがある。一般に男性は女性より汗をかきやすいと言われているがこれには諸説あり、男女の性的な違いと言うものから、単純に体格差、すなわち体の表面積の違いを主張する研究結果もある。いずれにせよ男性と女性とでは発汗量違いがあるようだ。
メンズは機能追及
肌触りや保湿性にも配慮しキュプラを使用したレディースと違い、メンズは汗を速乾させる機能に重点が置かれ、速乾性に優れた素材をふんだんに使用している。具体的には、エアリズムメンズ通常タイプのライトグレーはポリエステルが88%、そのほかのカラーは89%、メッシュタイプは94%がポリエステルだ。
通気性で比較すると、通常のエアリズムとより約2倍というメッシュタイプは、炎天下の外出やスポーツの際などにはおすすめだ。それ以外に、通常タイプより肌当たりを軽減し、着心地にも配慮したナイロン84%のエアリズムメンズシームレスタイプもある。ポリエステルと比較すると若干速乾性は劣るが、アウターにひびきにくいためビジネスシーンにうれしい仕様となっている。状況によって使い分けるといいだろう。
通気性で比較すると、通常のエアリズムとより約2倍というメッシュタイプは、炎天下の外出やスポーツの際などにはおすすめだ。それ以外に、通常タイプより肌当たりを軽減し、着心地にも配慮したナイロン84%のエアリズムメンズシームレスタイプもある。ポリエステルと比較すると若干速乾性は劣るが、アウターにひびきにくいためビジネスシーンにうれしい仕様となっている。状況によって使い分けるといいだろう。
3. オンにもオフにも有用なエアリズムのタイツ
吸汗性に優れたエアリズムだが、シャツだけでなくパンツやタイツもある。とくにタイツは「冬はともかく暑い夏にわざわざタイツを履く必要があるのか?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、暑い夏、スラックスの下にエアリズムのタイツを履けば、足の汗を効率よく吸汗速乾してくれるため、スラックスが汗で肌にまとわりつくこともなく、さらには消臭機能、防臭機能によって嫌な汗のニオイからも解放され快適に過ごせるだろう。
アウトドア派の夏にぴったりのエアリズム
夏のレジャーと言えばアウトドア派の方も多いだろう。旅はもちろん、登山や昆虫採集など、「あえて夏の汗を楽しむ派」にとっても、シャツやパンツのベタつきは心地いいものではない。登山などのレジャーは虫刺されの心配があるため、素肌は出さない方がいい。そこでエアリズムのインナーをアウターの下に、タイツをズボンの下に着用することで、快適にレジャーを楽しむことができるだろう。
汗腺を鍛えることも大事
発汗は生存のための非常に優れたメカニズムだ。人間は約230万個の全身の汗腺を機能的に使うことで体の熱を放散しているが、空調が普及した現代では、汗をかく機会が大幅に減っている人も多い。その結果、汗腺の機能が衰え、熱中症になりやすくなっているという報告もある。レジャーなど、自分のペースでできる部分で適度に汗をかき、汗腺を鍛えることも夏を乗り切るためには重要だ。エアリズムのインナーやパンツ、タイツは夏を乗り切る準備運動としてのレジャーにも有用だろう。
結論
ユニクロのエアリズムの速乾性と吸汗性について解説したが、いかがだっただろうか。汗ばむ季節、できれば汗によるべたつきのない爽やかな状態で過ごしたい。しかし、健康を維持するためには適度な発汗も必要だ。最新の技術で開発されたインナーを上手に使い、適度な運動をしつつも快適に過ごせる工夫をし、夏を上手に乗り越えたい。