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冷蔵庫の電気代は安い?計算方法や10年前との比較、節約のコツも

冷蔵庫の電気代は安い?計算方法や10年前との比較、節約のコツも

投稿者:ライター 西村七海 (にしむらななみ)

鉛筆アイコン 2021年8月 6日

私たちの生活に欠かすことができない冷蔵庫。24時間365日ずっと稼働させ続ける家電のため、電気代が気になっている方も多いだろう。今回は、冷蔵庫の電気代の計算方法や10年前との比較、節約のコツについて解説していく。ライフスタイルに合った冷蔵庫の選び方もまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 冷蔵庫の電気代は安いのか?10年前と比較してみると

近年、省エネ化が進んで冷蔵庫の消費電力は小さくなっている。しかし家庭の電気代のうち冷蔵庫が占める割合は大きく、決して軽視することはできないだろう。

冷蔵庫の電気代は「年間消費電力量」をもとに計算できる

年間消費電力量(kWh/年)とは、1年間に消費する電気量のことで、この値が大きいほど年間の電気代が高くなる。年間消費電力量は冷蔵庫の使い方によってある程度左右されはするが、このデータは冷蔵庫の電気代を考えるうえで目安にはなるはずだ。

冷蔵庫の電気代はサイズが大きくなるほど高くなるかと思いきや、必ずしもそうではないようだ。経済産業省の資源エネルギー庁が作成した「省エネ性能カタログ2017年冬版」には、サイズ(定格内容積)ごとの年間消費電力量が目安として以下のように掲載されており、消費電力量から電気代の目安を知ることができる。

年間消費電力量は冷蔵庫の大きさ(容量)に比例しない

210リットルから250リットルの冷蔵庫:365kWh/年
301リットルから350リットルの冷蔵庫:396kWh/年
401リットルから450リットルの冷蔵庫:353kWh/年
501リットル以上の冷蔵庫:339kWh/年

一般的には冷蔵庫の容量が大きければ大きいほど電気代は高くなるイメージだが、インバータ制御や真空断熱材が搭載されることが多い大型の冷蔵庫は省エネ性が高く、より小型のものと比べても電気代がやすくなる傾向にあるという。キッチンのスペースや予算に余裕があれば、希望よりも大きいサイズの冷蔵庫を選んだ方が電気代が安くなるケースもあるということだ。

年間消費電力量は10年前と比較して少なくなっている

冷蔵庫の年間消費電力は、10年前と比べると半分以下に減っている。つまり、同じ条件で冷蔵庫を使用した場合の電気代も、安くなっているというわけだ。

2. 冷蔵庫の電気代の計算方法

冷蔵庫の電気代は、年間消費電力量をもとに計算できることがわかった。続いて、電気代の具体的な計算方法を見ていこう。

冷蔵庫の電気代の目安を計算する方法

「年間消費電力量(kWh)×電気料金単価(円/kWh)=冷蔵庫の年間電気代」で計算できる。この計算で出た金額を12で割ったものが、月々の冷蔵庫の電気代だ。

また、電気料金単価は「公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」が定める27円を採用する。

冷蔵庫の電気代の目安|1人暮らしの場合

Panasonicの「NR-B14DW」の年間消費電力量をもとに計算すると、298(kWh)×27(円/kWh)=8,046円となった。1人暮らしの場合、1ヶ月あたりの冷蔵庫の電気代は約671円となる。

冷蔵庫の電気代の目安|1〜2人暮らしの場合

Panasonicの「NR-C372GN/NR-C372GNL」の年間消費電力量をもとに計算すると、341(kWh)×27(円/kWh)=9,207円となった。1〜2人暮らしの場合、1ヶ月あたりの冷蔵庫の電気代は約767円となる。

冷蔵庫の電気代の目安|2〜3人暮らしの場合

Panasonicの「NR-E457PX/NR-E457PXL」の年間消費電力量をもとに計算すると、263(kWh)×27(円/kWh)=7,101円となった。2〜3人暮らしの場合、1ヶ月あたりの冷蔵庫の電気代は約592円となる。

冷蔵庫の電気代の目安|4人家族〜の場合

Panasonicの「NR-F607WPX」の年間消費電力量をもとに計算すると、252(kWh)×27(円/kWh)=6,804円となった。4人家族〜の場合、1ヶ月あたりの冷蔵庫の電気代は約567円となる。

3. 冷蔵庫の電気代を節約する使い方のコツ

電気代の計算方法や目安がわかった。ここからは、冷蔵庫の電気代を節約する使い方のコツを見ていこう。

設定温度を適正にする

冷蔵庫内の温度は、季節によって高くなったり低くなったりする。夏は設定温度を「強」に、冬は「中」や「弱」にするとよいだろう。

庫内に詰め込みすぎない

冷蔵庫内に物を詰め込みすぎると、冷風の循環が悪くなる。無駄な電力を使ってしまうため、注意しよう。

開閉回数や開放時間を減らす

冷蔵庫の扉の開閉回数が増えたり、開放時間が長くなったりすると、庫内の温度が上がってしまう。庫内を冷やすために電力を消費するため、扉の開閉回数や開放時間を減らそう。

壁から離すなど放熱スペースを設ける

冷蔵庫は庫内を冷やすために放熱をしている。壁や家具と近すぎると、放熱がスムーズに行えず、庫内の温度が上がってしまう。庫内を冷やすために電力を消費してしまうため、冷蔵庫を壁から離すなど、放熱のためのスペースを設けよう。

4. 電気代が高いと感じる冷蔵庫は買い替え時期?

冷蔵庫は故障していないが、そろそろ買い替えるべきかと迷うことがあるかもしれない。次のような場合は、冷蔵庫の買い替えを検討しよう。

年間消費電力量に大きな差があるなら買い替えも検討しよう

一般家庭の家電の中でも、冷蔵庫はとくに電力を消費する。上述のとおり、10年前と比較すると消費電力は減っているため、古い冷蔵庫を長年使用している場合は、買い替えることで電気代が安くなるかもしれない。年間消費電力量を確認し、買い替えを検討してもよいだろう。

省エネ性に優れた冷蔵庫も数多く登場している

モーターやコンプレッサーを効率的に運転するインバータ、節電モード、庫内の温度を低くキープする真空断熱材といった省エネ性能や構造の冷蔵庫も数多く登場している。古い冷蔵庫を使っている場合は、こういった省エネ性に優れた冷蔵庫へ買い換えるのもよいだろう。

冷蔵庫を買い替えるかどうかの判断基準は?

冷蔵庫の寿命は約10年といわれている。買い替えの判断基準の1つになるだろう。また、寿命が近づくとさまざまな不具合が出てくるかもしれない。冷蔵庫が冷えない、製氷機で氷ができない、またはくっついて塊になっている、コンプレッサーの音が長時間止まらないなどの現象があれば、買い替えを検討しよう。

5. ライフスタイルに合った冷蔵庫の選び方

冷蔵庫は、ライフスタイルに合ったものを選びたい。そのための選び方を解説する。

1人暮らし向けの冷蔵庫の選び方

必要な冷蔵庫の容量目安は「70リットル×家族の人数+100リットル(常備食材)+70リットル(予備スペース)」で計算できる。つまり1人暮らしであれば、冷蔵庫の容量は240リットルあればよい。しかし、1人暮らしでも自炊と外食の頻度によって必要な冷蔵庫のサイズは変わってくるので、240リットルを目安に使いやすい大きさのものを購入しよう。

2人暮らし向けの冷蔵庫の選び方

先ほどの計算式に当てはめると、70リットル×2+100+70=310リットルになる。つまり2人暮らしであれば冷蔵庫の容量は310リットルあればよい。しかし先ほど紹介したように301~350リットルの冷蔵庫の場合、401リットル以上の冷蔵庫の方が電気代が安くなる傾向がある。家計を節約するためにも、401リットル以上の冷蔵庫を選んでみてはいかがだろうか。

6. 冷蔵庫の電気代は工夫次第で節約できる可能性がある

冷蔵庫の電気代は、工夫次第で節約できる可能性がある。季節に合わせて冷蔵庫の設定温度を変更する、壁から離して放熱スペースを確保するなど、できることから始めてみよう。また、日頃から冷蔵庫に物を詰め込みすぎない、扉の開閉や開放時間を減らすといったことも心がけるとよい。

結論

冷蔵庫は365日、休みなく稼働し続ける家電だ。電気代が気になるときは、工夫して節約に力を入れたり、買い替えを検討したりするとよいかもしれない。また、ライフスタイルに合った冷蔵庫を選ぶことも大切だ。冷蔵庫の電気代や選び方に迷ったら、当記事を参考にしてほしい。
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  • 公開日:

    2019年9月27日

  • 更新日:

    2021年8月 6日

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