1. 「一畳」?「一帖」?その違いは?

「一畳」と「一帖」に明確な違いはない
昔の日本の住宅は、畳敷きの和室が当たり前だった。部屋の広さを「畳が何枚敷けるか」で表した「○畳」という表現が生まれたのは当然の成り行きだろう。m(メートル)という単位が登場しても、長く使われてきた○畳という単位は日本人にとってわかりやすく、「○㎡」と言われるよりも感覚的に広さをつかみやすいため、現在でも使用されている。
このような歴史をもつ○畳だが、洋室を○畳で表した場合、フローリングなのか畳なのかがわかりにくく感じてしまう人もいる。「○帖」という言い方は、このような誤解を防いで和室と洋室を区別するために使われ始めたようだ。
現在でも、不動産の物件紹介では畳と帖の表記が混在している。しかし、この2つの表記には明確な違いはなく、どちらも同じ広さを示していると考えて問題ないだろう。
このような歴史をもつ○畳だが、洋室を○畳で表した場合、フローリングなのか畳なのかがわかりにくく感じてしまう人もいる。「○帖」という言い方は、このような誤解を防いで和室と洋室を区別するために使われ始めたようだ。
現在でも、不動産の物件紹介では畳と帖の表記が混在している。しかし、この2つの表記には明確な違いはなく、どちらも同じ広さを示していると考えて問題ないだろう。
一畳の大きさ
畳一畳の大きさ・サイズには、全国共通の規格は存在しない。地域や一戸建て・マンションといった建物の種類によって用いられる畳のサイズが違うのである。詳細は、次項で説明する。
ただし、1畳が何平米であるかについては不動産公正取引協議会が取り決めた「基準」がある。「住宅の居住等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル以上の広さがあるという意味で用いている。
つまり、1.8m×0.9m=1.62㎡というサイズが、畳の大きさの基準だといえるだろう。しかし、現状では国内の地域ごと・建物の種類ごとにさまざまな大きさの畳が使われている。
ただし、1畳が何平米であるかについては不動産公正取引協議会が取り決めた「基準」がある。「住宅の居住等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル以上の広さがあるという意味で用いている。
つまり、1.8m×0.9m=1.62㎡というサイズが、畳の大きさの基準だといえるだろう。しかし、現状では国内の地域ごと・建物の種類ごとにさまざまな大きさの畳が使われている。
2. 関東の畳は関西の畳より一回り小さい

畳の種類
畳には、さまざまな種類がある。東京をはじめ、関東や全国各地で普及している畳の名称は「江戸間(五八間・関東間・田舎間)」と呼ばれている。
岐阜・名古屋など中京地方や岩手・山形・福島・北陸・沖縄の一部地域で普及しているのが「中京間(三六間)」だ。
関西地方に多いのは「京間(本間)」と呼ばれる畳。岡山・広島や山陰地方で多く使われている畳は「六一間(大津間)」と呼ぶ。
そしてアパートやマンションなどの集合住宅で多く使われている畳を「団地間(五六間)」という。なお、近年人気の「琉球畳」はほかの畳とは異なり、半畳サイズの正方形である。
岐阜・名古屋など中京地方や岩手・山形・福島・北陸・沖縄の一部地域で普及しているのが「中京間(三六間)」だ。
関西地方に多いのは「京間(本間)」と呼ばれる畳。岡山・広島や山陰地方で多く使われている畳は「六一間(大津間)」と呼ぶ。
そしてアパートやマンションなどの集合住宅で多く使われている畳を「団地間(五六間)」という。なお、近年人気の「琉球畳」はほかの畳とは異なり、半畳サイズの正方形である。
それぞれの畳のサイズ
それぞれの畳のおよそのサイズを比較してみよう。
■公正取引規約 1800mm×900mm 約1.62㎡
■江戸間 1760mm×880mm 約1.54㎡
■中京間 1820mm×910mm 約1.65㎡
■京間 1910mm×955mm 約1.82㎡
■六一間 1850mm×925mm 約1.71㎡
■団地間 1700mm×850mm 約1.44㎡
■琉球畳 880mm×880mm 約0.77㎡
関西に普及する京間に比べると、関東に多い江戸間は一回り小さいことがわかるだろう。
たとえばそれぞれを6畳に並べた場合、1畳あたりが最も大きい京間では約10.92㎡だが、アパートに多い団地間では約8.64㎡となり、約2.28㎡も差ができることになる。この差はシングルサイズの敷布団1枚分とほぼ同じ大きさである。また、京間6畳分の広さに、団地間の畳であれば約7.6枚も敷けてしまう計算となる。
■公正取引規約 1800mm×900mm 約1.62㎡
■江戸間 1760mm×880mm 約1.54㎡
■中京間 1820mm×910mm 約1.65㎡
■京間 1910mm×955mm 約1.82㎡
■六一間 1850mm×925mm 約1.71㎡
■団地間 1700mm×850mm 約1.44㎡
■琉球畳 880mm×880mm 約0.77㎡
関西に普及する京間に比べると、関東に多い江戸間は一回り小さいことがわかるだろう。
たとえばそれぞれを6畳に並べた場合、1畳あたりが最も大きい京間では約10.92㎡だが、アパートに多い団地間では約8.64㎡となり、約2.28㎡も差ができることになる。この差はシングルサイズの敷布団1枚分とほぼ同じ大きさである。また、京間6畳分の広さに、団地間の畳であれば約7.6枚も敷けてしまう計算となる。
3. 畳は好みのサイズ・材質でオーダーメイドする時代

最近では、畳敷きの和室がまったくない住居も珍しくない。しかし、フローリングのリビングの一角に「置き畳」をしてリラックススペースをしつらえたり、正方形サイズの琉球畳を使った個性的な和室作りを楽しんだりする人も増えてきている。
昭和以前の古臭い畳のイメージから抜け出し、素足に心地よく、気ままにごろ寝が楽しめるような新しい畳スタイルが生まれつつある。
そんなときに利用したいのが畳のオーダーメイド。従来の畳の寸法にとらわれず、部屋の形や広さにぴったりのサイズをオーダーできるのはもちろんのこと、畳表の材質(従来のい草のほか、和紙やレザー、デニム、樹脂などさまざまなものがある)や織り方、個性的な畳縁の使用(あるいは縁なし)など、自由に畳をオーダーすることができる。
床暖房に対応しているものや、防ダニ・防カビ効果のある畳、浴室などでも使える防水畳など、機能性の高い畳も続々登場中だ。
インターネット上にも多くのオーダーメイド畳を扱うショップがあるほか、街の畳店でも相談すればオーダーメイドを受けてくれる店舗は少なくない。
昭和以前の古臭い畳のイメージから抜け出し、素足に心地よく、気ままにごろ寝が楽しめるような新しい畳スタイルが生まれつつある。
そんなときに利用したいのが畳のオーダーメイド。従来の畳の寸法にとらわれず、部屋の形や広さにぴったりのサイズをオーダーできるのはもちろんのこと、畳表の材質(従来のい草のほか、和紙やレザー、デニム、樹脂などさまざまなものがある)や織り方、個性的な畳縁の使用(あるいは縁なし)など、自由に畳をオーダーすることができる。
床暖房に対応しているものや、防ダニ・防カビ効果のある畳、浴室などでも使える防水畳など、機能性の高い畳も続々登場中だ。
インターネット上にも多くのオーダーメイド畳を扱うショップがあるほか、街の畳店でも相談すればオーダーメイドを受けてくれる店舗は少なくない。
結論
畳の大きさは、「大さじ1杯」などと同じように統一された規格があるように思われがちだが、地域や建物の種類によってかなり違う。とくに住居の新築や購入時、遠方への引っ越しの際には知っていると非常に役に立つ知識だ。ちなみに柔道の試合で使われる畳は、全日本柔道連盟公認の標準サイズが1820mm×910mmで、国際基準は2000mm×1000mm。日本文化を紹介する際、身近な畳のサイズネタは外国人だけでなく日本人にもウケそうだ。