目次
1. テレビの視聴に適した「距離」がある

まずはテレビの視聴距離に関する基礎知識を紹介する。2Kテレビと4Kテレビに分けて、視聴距離の計算式を解説しよう。
テレビにはおすすめの視聴距離がある
テレビを視聴しやすい距離はサイズで決まる。基準になるのはテレビの高さだ。高さから適した距離を計算することで、視聴しやすい距離がわかる。
部屋の広さに適したサイズのテレビを選んだり、設置する場所を決めたりするときは、この視聴距離を参考にしよう。ただし、テレビの画質によって適した距離は違うので、そちらも確認しておくことが重要だ。
部屋の広さに適したサイズのテレビを選んだり、設置する場所を決めたりするときは、この視聴距離を参考にしよう。ただし、テレビの画質によって適した距離は違うので、そちらも確認しておくことが重要だ。
2K(フルHD、フルハイビジョン)テレビの場合
2Kの解像度は「1920×1080画素」だ。この画素数が多いほど解像度が高い映像が楽しめる。2Kでは「画面の高さ×3」が適した視聴距離。たとえば、52V型のテレビで高さが65cmだとすると、約1.9mになる計算だ。
4Kテレビの場合
4Kの解像度は「3840×2160画素」となっており、2Kよりもより鮮明な映像を表示できる。近くで視聴しても美しく見えるので、「画面の高さ×1.5」がおすすめの視聴距離だ。視界いっぱいに映像が広がるためより没入できる。
2. 「3m」という距離はブラウン管テレビ時代のもの

よくいわれるのが、テレビから3mの距離ということだろう。しかし、それはブラウン管テレビ時代の話である。ブラウン管テレビの時代は、視聴距離によっては近すぎると画面が粗く見えることがあったのだ。今のテレビはどれだけ近づいても、画面が粗く見えることはない。
ただし距離が近すぎると視力が低下するおそれがあるため注意
「目に優しいテレビの視聴距離は3mである」という説は、科学的根拠がないことが明らかになっている。これは先ほど述べたブラウン管テレビを見る際のおすすめ視聴距離であり、映像が粗くならない距離との混同で広まった噂であろう。
しかし、近くでテレビ画面を見ると、ピント調節を行っている毛様体という部分が緊張してしまう。水晶体というのは近くのモノを見続けると膨らんでいくのだが、そのせいで毛様体が圧迫されて緊張するのだ。するとピント調節がうまくいかずに近視が加速する原因になりえる。
とくに子どもにテレビを見せる場合は、15~20分ごとに遠くを見るなどして目を休ませるようにするのがおすすめだ。そうすることで水晶体が収縮し、ピント調節の毛様体が緊張緩和されるので近視予防になる。
しかし、近くでテレビ画面を見ると、ピント調節を行っている毛様体という部分が緊張してしまう。水晶体というのは近くのモノを見続けると膨らんでいくのだが、そのせいで毛様体が圧迫されて緊張するのだ。するとピント調節がうまくいかずに近視が加速する原因になりえる。
とくに子どもにテレビを見せる場合は、15~20分ごとに遠くを見るなどして目を休ませるようにするのがおすすめだ。そうすることで水晶体が収縮し、ピント調節の毛様体が緊張緩和されるので近視予防になる。
3. テレビのサイズ別に適切な視聴距離の目安を解説

テレビのサイズ別に適した視聴距離の目安をまとめた。個人差があるためあくまでも目安だが、選ぶときの参考になる。
32V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約39cm
- 部屋の広さ:4.5畳
- 視聴距離:約1.2m
- 対角線:81.28cm
- 4Kの場合:約0.6m
40V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約50cm
- 部屋の広さ:4.5~6畳
- 視聴距離:約1.5m
- 対角線:101.6cm
- 4Kの場合:約0.8m
46V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約57cm
- 部屋の広さ:6畳
- 視聴距離:約1.7m
- 対角線:116.84cm
- 4Kの場合:約0.85m
49V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約60cm
- 部屋の広さ:8畳
- 視聴距離:約1.8m
- 対角線:124.46cm
- 4Kの場合:約0.9m
52V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約65cm
- 部屋の広さ:8~10畳
- 視聴距離:約1.9m
- 対角線:132.08cm
- 4Kの場合:約1m
60V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約75cm
- 部屋の広さ:10畳〜
- 視聴距離:約2.2m
- 対角線:152.4cm
- 4Kの場合:約1.1m
75V型テレビの視聴距離
- 画面の高さ:約93cm
- 部屋の広さ:16畳
- 視聴距離:約2.8m
- 対角線:190.5cm
- 4Kの場合:約1.4m
4. テレビの「インチ(型)」と「V型」のサイズの違いは?

テレビには「インチ(型)」と「「V型」という2つのサイズがある。それぞれの違いをあらかじめ確認しておこう。
「インチ(型)」と「V型」では画面のサイズが異なる
インチはもともとブラウン管テレビで利用されていたサイズで、画面の外側にある「枠」に隠れた部分も含まれた大きさだ。だが、現在主流の薄型テレビでは「V型」を使用する。「V型」というのは別名「Visual Size」といわれ、映像が映し出される画面の部分を表す。
インチはテレビ画面の対角線の長さを表している。1インチ=2.54cmで、ワイド画面の縦横比は16:9だ。たとえば1V型というのは、縦1.24cm、横2.21cm、対角線の長さ2.54cmとなる。
ここで、テレビの30インチと30Vを比べてみよう。インチはテレビ画面の縁までを含めたサイズで、V型は映像が映し出される部分のサイズ。つまり、「30V型」と「30インチ型」とでは、「30V型」のほうがテレビ映像が大きく見えることになる。
インチはテレビ画面の対角線の長さを表している。1インチ=2.54cmで、ワイド画面の縦横比は16:9だ。たとえば1V型というのは、縦1.24cm、横2.21cm、対角線の長さ2.54cmとなる。
ここで、テレビの30インチと30Vを比べてみよう。インチはテレビ画面の縁までを含めたサイズで、V型は映像が映し出される部分のサイズ。つまり、「30V型」と「30インチ型」とでは、「30V型」のほうがテレビ映像が大きく見えることになる。
5. 最適な視聴距離を知ってテレビ選びに役立てよう

テレビを快適に視聴するには距離が重要だ。テレビの解像度が高くなればなるほど、近くで視聴してもキレイに見える。2Kの場合は「画面の高さ×3」で、4Kなら「画面の高さ×1.5」が目安になるだろう。
サイズごとに適した視聴距離を計算して、部屋の広さや設置したい位置と比較してみよう。広い部屋なら大型が、狭い部屋には小型のテレビが向いている。一方で快適に視聴できる距離には個人差があるので、実際に試してから選ぶのがおすすめだ。
サイズごとに適した視聴距離を計算して、部屋の広さや設置したい位置と比較してみよう。広い部屋なら大型が、狭い部屋には小型のテレビが向いている。一方で快適に視聴できる距離には個人差があるので、実際に試してから選ぶのがおすすめだ。
結論
テレビは距離によって見え方が異なる。購入するときは、画面の高さから適した視聴距離を計算してみよう。2Kは画面の高さの約3倍、4Kなら約1.5倍がキレイに見える距離とされている。テレビのサイズ別におすすめの視聴距離を紹介したので、こちらも参考にしてほしい。インチ(型)とV型の違いも、基礎知識としてチェックしておこう。