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ニラの栽培方法は?プランターでの育て方や注意点も分かりやすく解説

ニラの栽培方法は?プランターでの育て方や注意点も分かりやすく解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年7月31日

さまざまな料理で活躍するニラはご家庭でも栽培できる。育てやすく繰り返し収穫できるため、家庭菜園におすすめだ。この記事では、ニラの栽培方法を種まきから収穫まで紹介する。病気や害虫対策、上手な育て方のポイントと併せて解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. ニラとはどんな野菜?

まずはニラの基礎知識を説明しよう。特徴や含まれている栄養を詳しく紹介する。

ニラの基礎知識

ニラは野菜の中では珍しい多年草と呼ばれる植物の仲間だ。多年草とは複数年にわたり生存する植物のことで、何年も枯れることなく同じ株から芽や葉が育つ。ニラの種類には大葉群と小葉(細葉)群があり、現在の主流は葉が多く栽培しやすい大葉群だ。

また、他の植物と同じように気候が暖かくなると育ちやすくなるが、寒さにも強いという性質も持っている。土壌もあまり選ばないため、野菜栽培初心者の方でも育てやすい野菜のひとつだといえるだろう。

ニラに含まれる主な栄養

ニラはさまざまな料理に使うことができ、さらに栄養価が高い。カロテンやビタミンE、カリウム、ビタミンKが含まれる。ニラ特有の香りは硫化アリルという成分がもとだ。

2. ニラの育て方がひと目で分かる「栽培カレンダー」

ニラの栽培スケジュールを一覧にした。1年目と2年目以降では育て方が違うので、あらかじめチェックしておこう。

ニラの栽培カレンダー|1年目

  • 種まき:3月
  • 植え付け(定植):5~6月
  • 土寄せ:6~7月
  • 追肥:9月
ニラの収穫は2年目以降になるため1年目は準備期間だ。また、上記で紹介したのは春まきであり、秋まきの場合の種まきは9~10月くらいに行う。地域や品種によってスケジュールに違いがあるため、確認しておくと安心だ。

ニラの栽培カレンダー|2年目以降

  • 捨て刈り:3月
  • 収穫:5~9月中旬
  • 追肥:5月中旬~9月
  • 植え替え:2月中旬~3月
2年目以降は同じように収穫できるが、5年目以降は十分に育成するのが難しい。3年ごとを目安に株分けして植え替えをするのが、育て方のポイントだ。

3. ニラの栽培に適した環境は?

ニラの栽培を始める前に環境を整えよう。日当たりや温度管理など育て方の基本を解説する。

日当たりについて

日当たりがよい場所を選ぶのが好ましい。一方でニラには耐陰性もあるため、半日陰でも育てることが可能だ。

温度管理について

ニラは15~25度で栽培しよう。冬は地上部が枯れるが、休眠しているだけなので春になればまた芽がでる。

用土について

ニラは酸性度が強い土を好まないため、苦土石灰でアルカリ性に傾けることが重要だ。地植えをする場合は、堆肥や元肥を入れる2週間前に苦土石灰を入れて耕そう。プランターや鉢を使う場合は野菜用の培養土を使えばOKだ。

4. ニラの育て方・栽培方法|種まきから育苗まで

まずは種まきや育苗までの育て方を紹介する。なお種からではなく苗から育てる場合は、この手順を省くことが可能だ。

苗床を作って種をまく

種をまく3週間ほど前に、堆肥と化学肥料をまきながら苗床を耕し、平らにならしておこう。板材を使って土にスジをつけて、深さと幅が1cmくらいのまき溝を10~15cm間隔で作る。

つけたまき溝に1cm間隔で種をまいたら、5mmほど土を被せて水やりをしよう。土が乾燥してしまうと発育が悪くなるため、もみ殻をまいたりして、乾燥しないようにしておくのもよい。

発芽したあとは間引きと追肥を

種まきの後、およそ10日から14日ほどで芽がでてくる。その後発芽して本葉が1~2枚になったら、株間が1~2cmになるように間引きをしよう。発芽まで乾燥させないようにすることがポイントだ。種まきから30日と60日になったタイミングで追肥をしよう。肥料の量は1平方メートルあたり2、3つまみ程度を目安にする。

定植適期を待つ

定植とは育ったニラの株を畑へと植え替えることだ。種まきから90日ほどたち、草丈が20cmほどに育ったら植え付けする。土が乾いたらしっかりと水やりして定植適期を待ってほしい。詳しい定植の方法は下記で紹介しよう。

5. ニラの育て方・栽培方法|土づくりから定植まで

苗が十分に育ったら定植をしよう。植え付けに必要な土づくりと併せて解説する。

畑の準備と畝(うね)・植え穴作り

苗の植え付けをする畑の準備は、植え付けの3週間前までに行う。苦土石灰をまきながら畑を耕し、さらに1週間前に堆肥と化成肥料をまいて耕そう。1平方メートルあたりにつき、苦土石灰は150g、堆肥3kg、化成肥料100gを目安にする。株間は25cm、条間は50cmほど確保できるようにしておく。

また、よく畑で土が高く盛られているのを見ることがあると思う。「畝(うね)」と呼ばれているもので、作物を育てる部分を少し地面より高くすることで排水を良くし、水害から守るためのものだ。畝の高さは10cmくらいを目安にしつつ、排水の良し悪しで調整してほしい。

定植の方法

根の部分を傷めないように気を付けて掘り起こし、3株ずつに分けて定植していく。ニラは集団で生育しやすいという性質を持っており、1株ずつ定植すると生育が悪くなってしまうため気を付けよう。

間隔は30cmを目安にして、定植する場所には5~10cmほど穴を掘る。茎の下の部分が埋まるくらいまで深めに土をかけて植え付けをした後は、水やりも忘れずに。浅く土を被せて植えた部分がややへこんだ状態になるよう定植するのが、育て方のポイントだ。

6. ニラの育て方・栽培方法|土寄せ・追肥・収穫・株分け

土寄せと追肥、収穫、株分けなどに分けて栽培のポイントを紹介する。正しい育て方をチェックしておけば、失敗するリスクが少ない。

土寄せ

苗がしっかりと根付いてきたら、ニラの株の根の部分が地上にでないように土寄せを行っておく。土寄せとは土を根本に被せていくことだ。定植後は3週間ごとに2~3cmの厚さで土を被せる。定植のときにへこませた土が平らになるまで、2~3回ほど繰り返そう。

追肥

ニラは収穫するごとに小さじ1杯の追肥をする。また、ニラは9月ごろ来年に向けて養分を蓄えるので、このときにも十分に追肥をしよう。1株につき小さじ1ほど、1平方メートルなら30gを目安に化成肥料をまく。隔週で3回ほどまくのが育て方のポイントだ。

収穫

1年目は土寄せだけをして株を大きく栽培することを目標にし、2年目から収穫する。2年目に入り、春になり草丈が20cm以上まで成長したら、待ちに待った収穫だ。土から生えている3cmほどの部分を残すようにしてハサミを使って収穫しよう。これは「捨て刈り」といいう作業で、刈り取ることで若葉が伸びてくる。

収穫後さらに葉が生えてくるため、30cmくらい伸びたら収穫を繰り返そう。秋までに3回から4回ほどは収穫することができるが、収穫が遅れると葉先が垂れ下がってくるため、収穫のタイミングを逃さないように気を付けたい。

株分け

3年目になると茎数が多くなり、葉が細くなってくるため株分けを行う。3年目の4月もしくは9月頃に定植した時と同じように、根の部分を傷めないようにニラを掘り起こす。

葉の部分を半分ほど切ってから3~5株ずつ再度植え付けをしよう。同じ場所で栽培すると連作障害が発生する可能性があるので、ずらしてから植え付けるか違う土で栽培してほしい。

7. ニラをプランターで栽培する方法

用意するもの

  • ニラの種(もしくは苗)
  • 9cmのポリポット(種から育てる場合)
  • 深さが15cm以上のプランター
  • 野菜用の培養土
  • 鉢底石
  • 移植ゴテ
  • 化成肥料
  • 園芸用ハサミ

プランターでの育て方

基本的な育て方は上記で説明した通りだ。種から育てる場合はポリポットで生育して、そのあとにプランターに植え付けよう。種まきは中央に深さ1cmほどのまき穴を開けて、1つのポリポットにつき10~15粒ほどまく。

プランターには鉢底石を敷いたらその上から野菜用の培養土を入れる。ポリポットの苗をプランターに植え付けしたら、たっぷり水やりをしよう。その後も土の表面が乾燥したタイミングで水やりをする。

8. ニラの育て方・栽培で注意したい病気や害虫は?

ニラを栽培しているときには病気や害虫に注意したい。この項目では病気や害虫対策について詳しく解説する。

さび病や白斑葉枯病などの病気に注意

ニラはさび病や白斑葉枯病、乾腐病になることがある。肥料のあげすぎなどに注意して、発病した被害葉はすぐに処分しよう。病気に対応する殺菌剤なども活用してほしい。天然成分を使った殺菌剤なら安心して使用できる。

アブラムシやアザミウマなどの害虫に注意

アブラムシやアザミウマといった害虫に注意しよう。小さな虫なのであまり問題はないが、早期発見と対策が重要になる。大量発生した場合は殺虫剤で駆除しよう。こちらも天然成分を使った商品がおすすめだ。

9. ニラが細い?硬い?栽培中の疑問と上手な育て方のポイント

ニラが細かったり硬かったりする原因を解説しよう。よくある疑問への答えと、上手な育て方のポイントを紹介する。

ニラが細い原因と対策

葉が細い品種もあるが、そうでなければ追肥が足りていない可能性が高い。上記で紹介した通り、収穫後に追肥をすることが重要だ。また、3~4年たっているなら、根が混み合うことでニラが細くなる。3年ごとに株分けをして植え替えてから栽培しよう。

ニラが硬い原因と対策

ニラが硬くスジっぽいときは堆肥や肥料の不足が考えられる。追肥をして成長のスピードを早めるなどの対策が必要だ。3~4年たつと葉の質が悪くなるので株分けも重要。土が少ないプランター栽培では株が混みやすいため、特に注意してほしい。

花は蕾のうちに摘んでおこう

ニラの花は夏に咲くが、そのまま放置すると株の養分が奪われる。花が咲かないうちにつぼみ(花茎)を摘んでおこう。このつぼみは「花ニラ」といって、炒めものにすれば独特の歯ごたえを楽しめる。

10. ニラは栄養豊富な野菜!育て方・栽培方法を覚えて食事に取り入れよう

ニラは多年草なので数年間にわたって栽培ができる。育て方が比較的に簡単で長く収穫できるので、初心者にもおすすめだ。1年の準備期間は必要だが、プランターや鉢でも手軽に栽培できる。

ニラは栄養豊富でいろいろな料理に活躍するので、自分で育ててみてほしい。つぼみを摘むことで楽しめる花ニラの味も要チェックだ。大切に栽培した採れたてのニラを上手に活用しよう。

結論

寒さに強く土壌もあまり選ばないニラは育てやすい。2年目以降であれば1年で3回から4回も収穫ができる。美味しいニラを育てるために、定植や土寄せなどの育て方のポイントをチェックしておこう。また、肥料が不足したり3~4年たったりすると、葉が細く硬くなるので注意が必要だ。追肥や株分けを忘れずに行ってほしい。
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  • 公開日:

    2019年10月22日

  • 更新日:

    2021年7月31日

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