- 1. 液晶テレビの寿命は何年?捉え方はさまざま
- 2. 液晶テレビの寿命が近いときに現れる症状とは?
- 3. 液晶テレビに寿命のような症状が出たときの対処方法
- 4. 液晶テレビを修理するか買い替えるかの判断基準
- 5. 液晶テレビの寿命を無駄に縮めないためにできること
- 6. 寿命がきた液晶テレビの正しい処分方法
- 7. 液晶テレビの寿命は7〜10年が目安!完全に故障する前に買い替えを
- メーカーの保証期間が残っており、補償対象となる症状だった
- 販売店の延長保証が残っており、補償対象となる症状だった
- 購入から2〜3年しか経っていない
- ごく軽度の故障だった
- 余裕で出せる(出してもよいと思える)修理費用だった など
- 購入から6年以上など年数が経過している
- 出すのが惜しいほど高額な修理費用だった
- たとえいま直してもほかの場所が故障する可能性がある
- もともと買い替えを検討していた など
1. 液晶テレビの寿命は何年?捉え方はさまざま
液晶テレビの寿命は何年なのだろうか?ケースバイケースではあるが、修理するか買い替えるかなどの判断基準にもなるため、ひとつの「目安」は知っておいたほうがよいだろう。なお液晶テレビの寿命とは、完全に故障して映らなくなってしまうケースだけではない。たとえば次のようなさまざまな寿命に関する捉え方がある。
テレビの平均使用年数は10年
一般的にいわれているテレビの寿命は約10年である。使用頻度などさまざまな条件によって変わるが、これは10年程度で買い替えるご家庭が多いというところから来ているだろう。たしかに10年もすればより高性能かつ省エネ性に優れたテレビが発売されるため、古くなった=寿命と捉えて買い替えるということも考えられる。
なお内閣府による「消費動向調査」でも、2人以上世帯のテレビの平均使用年数は10年であるという結果が出ている(令和3年3月時点)。買い替え理由のうち6割が故障と回答していることから、やはり10年と捉えてよいかもしれない。
メーカーの部品保有期間は8年程度
各家電メーカーは、修理用などの各種パーツを一定期間保有している。メーカーにより多少異なるものの、テレビの場合は8年というケースが多い。この8年とは、製造終了から起算した年数だ。直せば見られる程度の故障でも、部品がなければ修理できないため実質的な寿命という捉え方もできる。
液晶テレビのバックライトの寿命は約6万時間
バックライトの光がなければ液晶パネルは映像を表示できない。そのバックライトの寿命は約7〜10年といわれているが、構造上は約6万時間使用できるように作られている。1日8時間テレビを視聴しても20年は持つ計算になる。
液晶テレビの寿命は7〜10年と考えてよい
バックライトの寿命はかなり長いが、現実的にはそれより先にほかの部品が経年劣化し故障する確率のほうが高いだろう。また上述のように、多くの国内メーカーにおける部品の保有期間が8年であることなどからも、液晶テレビの寿命はバックライトの寿命と同程度の約7〜10年と考えてよいだろう。
そもそも「液晶」とは何なのか?
液体の分子が一定の方向に配列されている結晶体を「液晶」という。結晶は、電圧が加わると配列の向きを一斉に変え、光を通したり遮断したりする。このような性質を利用して開発されたのが液晶ディスプレイだ。
液晶自体は発光しないため、過去に製造された液晶パネルは薄暗く、映像を鮮明に映し出せなかった。だが液晶パネルの後ろからバックライトを当てることで問題は解決したのだ。改良を重ねた液晶テレビは、ブラウン管よりも軽く消費電力が少ない上、きめ細かな美しい映像を映し出せることから、現在販売されているテレビの主流となっている。
2. 液晶テレビの寿命が近いときに現れる症状とは?
液晶テレビの寿命は7〜10年とお伝えしたが、当然、使い方次第でそれよりも早く寿命を迎えることはある。寿命が近づいた液晶テレビにはどのような症状が出るのだろうか?
画面が暗くなる
以前よりも画面が暗くなったと感じるのであれば、バックライトの寿命が近づいているサインかもしれない。上述のように6万時間使用できるように作られてはいるが、さまざまな要因で寿命が縮んでしまうことは考えられる。
ではどの程度暗くなったら寿命が近いのかというと、具体的には「新品時と比較して50%程度の明るさ」になったら買い替えのタイミングといわれている。明るさ設定を変えていないのに画面が暗くなったと感じたら、メーカーや販売店などに相談してみよう。
電源が入らなくなる、電源が勝手に切れる
液晶テレビの電源が入らなくなるケースとして、単なるリモコンの電池切れも考えられる。だが電池を交換しても電源が入りにくいとき、あるいは電源が入ってもすぐに切れてしまうといったときは電源基盤の故障が疑われる。メーカーなどへ点検・修理を依頼しよう。
ただし購入から6〜8年などある程度年数が経っている液晶テレビであれば、電源基盤の故障=寿命と考えたほうがよいだろう。電源基盤は重要部品なので、早めの修理または買い替えをおすすめする。
画面に線が出る、色調がおかしくなる
画面に横線や縦線が入る場合、電源基盤や回路、あるいは液晶パネルの故障・破損などが考えられる。購入して1〜2年なら修理したいところだが、それ以上の数年が経過している場合は部品の劣化もしくは寿命を疑おう。
音が割れる、聞こえなくなる、ノイズが入る
割れたような音声になったりプツッと聞こえなくなったり、あるいはノイズがひどくなったりした場合、テレビのスピーカーが故障または寿命を迎えたのかもしれない。なおスピーカーの近くにモノを置くと割れたりノイズめいて聞こえたりすることがある。念のため周囲にそうしたモノがないか確認しよう。
焦げ臭いにおいがする、煙が出る
電源を入れると焦げ臭いにおいがする、煙が出るという場合はすぐさま使用を中止し、コンセントから電源プラグを抜こう。そのまま使用し続けるのは非常に危険だ。そののち、速やかにメーカーあるいは家電修理業者などに点検を依頼しよう。
3. 液晶テレビに寿命のような症状が出たときの対処方法
先に述べたようなサインが現れた場合の対処方法について解説しておこう。
電源のオン・オフを繰り返してみる
液晶テレビに寿命かどうか疑わしい症状が現れたときは、まず電源を何度かオン・オフしてみよう。電源プラグを一度抜いてから電源を入れ直す方法でもよい。
取扱説明書やメーカーHPのトラブルシューティングを確認する
電源のオン・オフで解消しないときは、取扱説明書もしくはメーカーのホームページなどに掲載されているトラブルシューティングをチェックだ。
解決しなければ家電メーカーのカスタマーサービスに相談する
それでも直らないときはメーカーのカスタマーサービス、もしくは販売店(購入店)あるいは家電修理業者などに点検を依頼しよう。問い合わせの際は型番と症状、試した対処方法などを説明できるように、あらかじめメモなどに書き留めておくとよい。
4. 液晶テレビを修理するか買い替えるかの判断基準
まったく映らなくなったというのであれば諦めもつくが、まだ映るものの怪しいというケースは、修理すべきか買い替えるべきかで迷うことがある。そんなときの判断基準をまとめたので、ひとつの参考にしていただければ幸いだ。
修理したほうがよいケース
こうしたケースであれば、修理を検討するとよいだろう。
【修理に出す場合は保証の有無をチェック】
液晶テレビなどの家電には、購入から一定年数の保証期間(無料)が設けられている。無償修理には条件があるため合致しなければならないが、保証書などをお持ちであれば確認し、メーカーに問い合わせてみよう。また販売店でも有料で独自の延長保証を提供しているところが多い。そちらも加入していなかったか、念のため確認しておこう。
買い替えたほうがよいケース
こうしたタイミングで怪しい症状が現れたのであれば、買い替えを検討しよう。
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5. 液晶テレビの寿命を無駄に縮めないためにできること
液晶テレビの寿命を延ばすことは難しい。だが使い方などのちょっとした心がけで「無駄に縮めないようにすること」は可能だ。すぐに実践できるポイントをお伝えする。
テレビを視聴する時間を決める(無駄につけっぱなしにしない)
テレビをつける時間が長くなるほど各パーツは劣化する。視聴する時間を決める、なんとなくつけっぱなしにする習慣はやめる、こまめに消すクセをつけるなど、少しでも無駄を省いていこう。
直射日光が当たる場所や高温になる場所には極力設置しない
直射日光が当たると本体内部の温度が上昇し、故障の原因となる場合がある。今日明日といった急激なものではないが、何カ月も何年もそうした場所に置き続けているとリスクが高まると思っておこう。
湿度が高い場所にも極力設置しない
電子機器は湿度にも弱い。湿気が溜まりやすい部屋、場所などに長期間設置したままにするのは控えよう。リビングなどであっても、湿度が高くなりがちなときは除湿機などを使ってコントロールすることだ。
コンセント付近も含めてテレビを定期的にお手入れする
液晶テレビの内部やコンセント付近にホコリがたまると火災や故障の原因となるおそれがある。部屋の掃除をする際、ついでにテレビ本体やコンセント周辺のホコリも取り除こう。ただし液晶テレビ内部のホコリ取りは、ヘタにおこなうと機器の故障につながることもある。取扱説明書に書かれていない範囲のお手入れは、事前にメーカーや修理業者に確認しよう。
転倒や水濡れなどによる故障を防ぐ工夫も大切
地震による転倒や雨漏りなど、液晶テレビの故障につながるさまざまなトラブルから守る工夫も必要だ。耐震パッドを敷いたり、パネルカバーを取り付けたりなどしよう。
6. 寿命がきた液晶テレビの正しい処分方法
どんなに大切に使ってきた液晶テレビでもいつかは寿命を迎える。処分することになるわけだが、その際ルールに則った適切な処分が求められる。
テレビは家電リサイクル法の対象品目である
浴室の壁などに埋め込んであるタイプや電池駆動といったものを除き、いわゆるごく一般的なテレビは「家電リサイクル法」に基づいて適切に処分する必要がある。所定の業者に有料で引き取りを依頼することになるため、くれぐれも不燃ごみや粗大ごみなどに出さないように注意しよう。
テレビの処分方法
【自治体の指定引取場所に持ち込む】
リサイクル料金を支払い(リサイクル券を購入し)、自治体のホームページなどに掲載されている指定引取場所まで直接持ち込む方法がある。自力で持ち運ぶしかないが、収集運搬料がかからないといったメリットがある。
【自治体の指定業者に引き取りを依頼する】
自治体のホームページなどに掲載されている指定業者に引き取りを依頼する方法もある。収集運搬料がかかるが、自宅または近くの集積所まで来てくれるため持ち運ぶ負担はほとんどかからない。
【処分するテレビを購入したお店に確認する】
古いテレビを購入したお店が近所などであれば、回収してもらえないか確認してみよう。
【買い替える際、販売店に引き取ってもらう】
新しいテレビを購入するお店で引き取ってもらえることも多い。新しいテレビの搬入と同じタイミングで引き取ってもらえるため、もっともスムーズだろう。
【まだ観られる状態であればリサイクルショップやフリマアプリという手も】
完全に故障したわけではないというのであれば、リサイクルショップに査定してもらったりフリマアプリに出品したりしてお金に換えられる可能性がある。
【無許可の不用品回収業者には絶対に頼んではいけない】
ご家庭から出る廃棄物(ゴミ)を回収するには自治体の「一般廃棄物処理業許可」もしくは委託が必要になる。「産業廃棄物処理業許可」「古物商」などでは回収できないと知っておこう。無許可の業者による不法投棄といった不適正処理は社会問題にもなっており、場合によっては依頼主にまで罰則がおよぶこともある。必ず自治体の「一般廃棄物処理業許可」を取得している業者か、自治体から委託を受けている業者に頼むようにしよう。
7. 液晶テレビの寿命は7〜10年が目安!完全に故障する前に買い替えを
テレビは「必需品」とまではいえないが、さまざまな情報を入手するために欠かせない家電である。お伝えしてきたように一般的な液晶テレビの寿命は7〜10年ほどが目安になる。ただし使い方などによってはそれよりも短くなるし、長くもなる。完全に故障してからではテレビを視聴できない時間も発生してしまうため、必要というご家庭は寿命が近づいた時点で新しいテレビを探し始めておくとよいだろう。
結論
液晶テレビの寿命は7〜10年程度といわれている。寿命が近づいたサインが出た場合、速やかに点検・修理に出すか買い替えを検討しよう。設置場所を見直す、ホコリなどを掃除する、長時間使用しないなど、液晶テレビの寿命を無駄に縮めないためのコツも知っておこう。