- 1. 一般的な新聞紙は「ブランケット判」のサイズ
- 2. 新聞紙が現行サイズになった理由
- 3. ひと回り小さめの新聞紙は「タブロイド判」のサイズ
- 4. 新聞紙サイズとJIS規格「A判」「B判」の関係は?
- 5. 新聞紙以外にもある!さまざまな用紙のサイズ
- 縦:546mm
- 横:406mm
- 縦:546mm
- 横:812mm
- 縦:406mm
- 横:273mm
- A0:841×1189mm
- A1:594×841mm(A0の1/2)
- A2:420×594mm(A1の1/2)
- A3:297×420mm(A2の1/2)
- A4:210×297mm(A3の1/2)
- A5:148×210mm(A4の1/2)
- A6:105×148mm(A5の1/2)などと続く
- B0:1030×1456mm
- B1:728×1030mm(B0の1/2)
- B2:515×728mm(B1の1/2)
- B3:364×515mm(B2の1/2)
- B4:257×364mm(B3の1/2)
- B5:182×257mm(B4の1/2)
- B6:128×182mm(B5の1/2)などと続く
- 新聞紙(ブランケット判)1ページのサイズ:A2よりやや小さく、B3よりやや大きい
- 新聞紙(タブロイド判)1ページのサイズ:A3よりやや小さく、B4よりやや大きい
1. 一般的な新聞紙は「ブランケット判」のサイズ
まずはごく一般的な新聞紙のサイズから紹介していこう。
新聞紙(ブランケット判)1ページあたりのサイズ
我々がよく目にする、いわゆる一般的な新聞紙は「ブランケット判」と呼ばれる規格である。サイズは上記の通り、縦546mm、横406mmだ。大手新聞社のほとんどの日刊新聞紙はこのサイズである。A2判サイズが594×420mmなので、それよりもひと回り小さいサイズ感だ。
新聞紙(ブランケット判)を見開いたときのサイズ
新聞紙を見開いた場合、縦のサイズは変わらないが横が倍になる。ちなみにシングルよりもやや小さい「セミシングル」のベッド幅が約800〜900mmなので、比較すると見開きのサイズは意外と大きく感じるだろう。
新聞紙面の構成に関するちょっとした豆知識
新聞紙面は「段」と呼ばれるブロックで構成されている。従来1ページあたり15段が一般的であった。1ページを15分割したときにできる、一つひとつのブロックが段だ。
【広告のサイズも段が基準】
新聞紙面の下部などに掲載されている広告のサイズも、段を基準に計算される。新聞紙面の3分の1を占める広告は「5段」と呼ばれるサイズで、1面まるごとを使った広告は「15段」、見開きの2面分を使った広告は「30段」などと呼ばれている。
【近年は1ページ12段というケースも】
だが近年は文字を大きくし、1ページ12段とする新聞社も増えてきているという。ご家庭の新聞紙をご覧いただき、何段あるかぜひ数えてみてはいかがだろうか。
2. 新聞紙が現行サイズになった理由
ところで、なぜ新聞紙がそのようなサイズ感なのかその理由をご存じだろうか?
「高速輪転機」が関わっている
新聞紙がそのサイズになった理由は、日本に導入された「高速輪転機」で印刷できるのがそのサイズだったからだという。1890年、東京朝日新聞社(当時)がフランスの新聞社より高速輪転機を輸入したのだが、その高速輪転機で印刷できる紙のサイズが546×406mmであった。新聞紙のサイズはそれに合わせて決定されたというわけだ。
のちに用紙の規格が定められた際、546×406mmというサイズが新聞紙のスタンダードとなり、日本中に普及したといわれている。
3. ひと回り小さめの新聞紙は「タブロイド判」のサイズ
ごく一般的な新聞紙のサイズはブランケット判で、1面あたり546×406mmだ。では、それよりもひと回り小さい新聞紙のサイズはどれくらいだろうか?
ひと回り小さい新聞紙といえば、夕刊フジや日刊ゲンダイのような大衆紙に多い。これらは「タブロイド判」といい「タブロイド紙」や、単に「タブロイド」と呼ばれることもある。
ひと回り小さい新聞紙(タブロイド判)のサイズ
ひと回り小さい、タブロイド判の新聞紙のサイズはブランケット判の半分だ。1ページあたり縦406×273mmとなる。見開きの場合は、一般的な新聞紙と同様に横幅が倍になる。
4. 新聞紙サイズとJIS規格「A判」「B判」の関係は?
日常生活ではよくA4やB5といったサイズを耳にするが、これらは「JIS規格」で定められている。JIS規格とは、「日本産業規格(Japanese Industrial Standards)」の略称で、産業製品に関する国家規格のことだ。
A判とは
A判はドイツの物理学者が提唱したサイズである。ドイツで使われていた規格を日本が採用し、のちに国際規格となった。
【A判のサイズ一覧】
A0を基準に、半分がA1、その半分がA2というサイズになっている。
B判とは
B判は江戸時代の日本で使われていた「美濃判」の採寸方法がルーツになっている。国際規格ではないが、日本では多用されているため覚えておくとよいだろう。
【B判のサイズ一覧】
B判も同じように、B0を基準としてその半分がB1、そのまた半分がB2といったサイズになっている。
A判もB判も1:√2の「白銀比」である
A判・B判ともに縦横の比率は「1:√2」である。この比率は「白銀比」と呼ばれ、半分、半分、そのまた半分などにしても同じ形・相似形の長方形となる。古くから「美しい比」として好まれてきたという。
新聞紙とA判・B判を比較すると?
新聞紙1ページのサイズをA判やB判と比較した場合、このようになる。
5. 新聞紙以外にもある!さまざまな用紙のサイズ
せっかくなので、新聞紙以外のさまざまな用紙のサイズについても触れておこう。
名刺のサイズ
名刺はサイズが豊富だが、主流なのは91×55mmのもので「4号」「東京4号」「大阪9号(関西)」などという。欧米ではもう少し小さい89×51mmが一般的といわれている。
はがきのサイズ
通常はがきのサイズは縦140〜154mm、横90〜107mmだ。この大きさはA6サイズに近い。
文庫本のサイズ
文庫本の多くはA6サイズである。したがって市販のブックカバーは、それよりもやや大きいサイズで作られている。
大学ノートのサイズ
教科書には国際規格であるA判(A5)と、日本独自の規格であるB判(B5)が混在しているが、B5のものが多いようだ。ランドセルに入れやすいサイズといえるだろう。
結論
新聞紙のサイズなど普段気にすることはないかもしれないが、実は高速輪転機によって決定した、という点は意外だったのではないだろうか?近年は新聞紙が12段組みになるなどの「改革」も起こっている。スマホやタブレットでニュースを読む時代において、新聞紙がこの先どう変化していくのか、ぜひ注目したいところだ。