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融雪装置の種類や仕組み!個人で導入することもできる?

融雪装置の種類や仕組み!個人で導入することもできる?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年1月15日

雪の多い地域で冬になると使用される「融雪装置」。一口に融雪装置といっても用途にあわせていくつかの種類があり、雪を溶かす際の仕組みも異なる。融雪装置の種類と仕組みに加え、個人で導入できる装置や費用・ランニングコストについても解説していく。

  

1. 融雪装置とは?

融雪装置とは、文字通り雪を溶かすための装置である。雪が路面に積もることで人や車の通行を妨げたり、溶けた雪が再び凍ることで路面凍結が起こったりする。そういった雪による問題を防ぐために設置するもので、雪の多い地域ではよく見られる。
路面から小さな噴水のように水が散布されているのを見かけたことはないだろうか。雪の降らない地域に住んでいると見慣れない装置だが、水を道路や屋根に流すことで雪を溶かす仕組みの融雪装置の一つだ。ほかにも、電熱線や温水を循環させるパイプを路面下に張り巡らせて雪を溶かすロードヒーティング(ロードヒーター)とよばれる融雪装置も使われている。
公共の道路はもちろんのこと、家庭用の融雪装置も販売されており、個人で導入することも可能だ。積もった雪を放置していると、隣家への落雪や路面凍結による転倒などの危険性が高まってしまうため、積雪量の多い雪国では重労働の雪下ろしや除雪作業はどうしても避けられない。融雪装置を使用することによって、それらの手間を省くことができるというメリットがある。

2. 融雪装置の種類や仕組み

融雪装置と一口にいってもいくつかの種類があり、「何で雪を溶かすか」によっても仕組みが異なる。融雪装置の仕組みを種類ごとに解説していく。

消雪パイプ

消雪パイプとは、専用の井戸からくみ上げた地下水をスプリンクラーのように路面に散布して雪を溶かす装置。水で雪が溶けるというのはイメージをしづらいかもしれないが、地下水は雪よりも高い温度が保たれているため、温度差を利用して雪を溶かすことができるのだ。「融雪装置とは?」でも触れた通り、小さな穴から水が吹き出す噴水のような見た目で、路面に設置されている。消雪パイプは、昭和30年代頃に新潟県長岡市で試行されたのが始まり。昔は人間が操作していたこともあったが、現在ではほとんどの消雪パイプに雪を感知する降雪感知センサーがついており、気温などに反応して自動で散水されるシステムになっている。

温水融雪装置

温水融雪装置とは、ボイラーで温めた温水を路面下のパイプに循環させることで発生する熱を利用して雪を溶かす装置。ボイラーの燃焼には灯油やガスを使用するため、ランニングコストはそれぞれの熱源の価格に左右される。例えば石油価格が高騰している場合や、プロパンガスを使用している場合などは、ランニングコストが高くなる傾向がある。ハイパワーなのも特徴で、広範囲に設置したいときにおすすめだ。

電気加熱式

電気加熱式の融雪装置には、電気ヒートポンプ式」と「電熱線(電気ヒーター)式」がある。電気ヒートポンプ式は主に空気熱を利用する装置で、ヒートポンプ内に空気熱を取り込み圧縮、そのエネルギーで温められた温水が路面下のパイプを循環し雪を溶かす仕組みだ。温水融雪装置と似ているが、電気を使用するという点が異なっている。電熱線式は、路面下に張り巡らされた電熱線を加熱することで路面の雪を溶かす仕組み。使用しただけ電気代がかかるため、広い範囲や積雪量の多い地域ではランニングコストが高くつく傾向にある。

3. 個人で設置できる融雪装置

個人で各家庭に設置できる融雪装置にも種類があり、工事が必要になるものが多いため、どのようなタイプが適しているかは専門業者に相談したうえで検討するのがおすすめだ。ここからは、個人で導入可能な融雪装置の種類について解説していく。

融雪槽

融雪槽は、雪をタンクに入れ、地下水や温水などで溶かす装置。熱源として灯油やガスを使用する。除雪した雪を溜めておくスペースがない場合や、範囲が広くロードヒーティングを設置できない場合に重宝する。設置費用は融雪槽の容量などによっても異なるが、平均的に60万~130万円ほどかかるとされている。

遠赤外線融雪装置

遠赤外線融雪装置とは、遠赤外線を放射して雪を溶かす装置。熱ではなく、遠赤外線の振動波で雪が溶ける仕組みになっている。建物の壁面や天井、ポールなどに設置することができ、ロードヒーティングのような路面工事などが不要のため、設置が簡単で初期費用が安いというメリットがある。

ロードヒーティング

ロードヒーティングは、路面下の電熱線や、パイプに温水を循環させることで雪を溶かす融雪装置。先述の「融雪装置の種類や仕組み」でも触れた通り、ボイラー式の灯油やガスを使用するタイプや、電気で電熱線を温めて雪を溶かすタイプがある。路面下に電熱線やパイプを設置する工事が必要になるが、ボイラー式はハイパワーのため、広範囲に設置するのに適しており、電気式は灯油切れなどの心配がないのが特徴。ロードヒーティングにも使用する熱源によって種類があるため、自宅に適したものを選ぼう。

結論

路面に積もった雪を溶かしたり、路面凍結を防いだりするために使用される融雪装置。路面に水を散布する装置や、路面下の電熱線や温水パイプからの熱を利用する装置などがあり、それぞれに特徴がある。熱源や設置の方法なども異なるため、個人で導入する際は用途にあわせて適した融雪装置を選ぶようにしよう。設置に工事が必要になることも多いため、専門業者に相談するのもおすすめだ。
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  • 公開日:

    2020年1月15日

  • 更新日:

    2021年1月15日

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