1. エアコンにとって「真空引き」が大切な理由
エアコンを新しく取り付けたあと、使用前に真空引きをするのが普通だ。これを怠ると空調効率が悪くなったり、最悪のケースとして故障を招いたりすることがある。
真空引きとは
真空引きとは冷媒管、室内機、室外機の中に残っている「空気」「水分」「ホコリ」などを取り除き、エアコンの中を真空にする工程のことだ。
エアコンの中は「冷媒ガス」でいっぱいになっている状態が本来の姿だ。だが、冷媒管を取り付ける際どうしても空気が入ったり結露による水滴が残ったりする。それらが残った状態のままエアコンを稼働させた場合、水滴の凍結や空調効率の低下を招き、漏電、コンプレッサーの不調、ひいてはエアコンの故障などにつながってしまうリスクがある。
そこで真空引きを行い、余分な空気や水分、ホコリなどをすべて除去するというワケだ。
エアコンの中は「冷媒ガス」でいっぱいになっている状態が本来の姿だ。だが、冷媒管を取り付ける際どうしても空気が入ったり結露による水滴が残ったりする。それらが残った状態のままエアコンを稼働させた場合、水滴の凍結や空調効率の低下を招き、漏電、コンプレッサーの不調、ひいてはエアコンの故障などにつながってしまうリスクがある。
そこで真空引きを行い、余分な空気や水分、ホコリなどをすべて除去するというワケだ。
2. 取付け業者に「真空引きをしてもらえるか」を確認しよう
エアコンの取り付けは業者に依頼する方がほとんどだろう。本来、真空引きはエアコンを設置する際の工事に含めてほしいところだが、実際の工事内容は業者ごとに微妙に異なり、中には真空引きは別料金という業者もある。その場合、追加料金を支払って真空引きしてもらうか、自力でやるしかない。
だが、後述するように自力で真空引きをやるのはかなり難しいだろう。事前に業者に「真空引きは工事内容に入っているか」を確認しておき、入っていない場合は追加でお願いすることを検討しよう。
だが、後述するように自力で真空引きをやるのはかなり難しいだろう。事前に業者に「真空引きは工事内容に入っているか」を確認しておき、入っていない場合は追加でお願いすることを検討しよう。
3. 真空引きの方法とは?自力ではやめておいたほうがいい理由
冷媒管を真空にするやり方は真空引き以外に「エアパージ」「真空乾燥」などがある。自力による真空引きはできれば避けてもらいたいが、どういったものなのかを知っておくことは役に立つはずだ。
真空引き
一般的なのが真空引き。真空ポンプを用いて冷媒管の中を真空状態にするやり方で、10分程度で終わることもある。ただ、かすかに空気や水滴、ホコリなどが残ってしまうことがある。とはいえ、それが原因で故障することは滅多にないとも言われており、多くの業者が採用するやり方でもある。
エアパージ
室外機の中の冷媒ガスを冷媒管に送り込み、空気を「押し出す」というやり方だ。こちらも手軽なため以前は採用する業者も多かったようだ。だが真空引きと比べて空気や水滴、ホコリが残りやすい、室外機の冷媒ガス自体も減るなどの欠点がある。フロンガスを使用するエアコンだったとすれば環境にもいいとは言えない。そのため、現在ではあまり推奨されないやり方となっている。
真空乾燥
基本的なやり方は真空引きと同じだが、それよりもじっくりと時間をかけて行うのが真空乾燥。空気や水滴、ホコリなどの不純物をよりしっかりと取り除けるため、設置後の不具合が起こるリスクをもっとも減らせる方法でもある。
自力はやめておいたほうがいい理由
たとえば自力で真空引きをする際、真空ポンプ以外にも真空度を測定する機器やホースなどの道具が必要になる。そのうえ、これらを正しい手順で接続しなければならない。
また、うっかりミスをすることによって買ったばかりのエアコンを故障させてしまうリスクもともなうこと、エアコン内部の構造などを理解しておく必要があることなど、真空引きは素人にはかなりハードルが高い。
また、うっかりミスをすることによって買ったばかりのエアコンを故障させてしまうリスクもともなうこと、エアコン内部の構造などを理解しておく必要があることなど、真空引きは素人にはかなりハードルが高い。
結論
エアコンを安全・快適に使うには真空引きが必要だ。複雑な手順があり専門知識も必要になるなど、自分でやるには難しいだろう。多少費用がかかっても、真空引きは業者に依頼してほしい。その際、エアパージではなく真空引きまたは真空乾燥を行っているかも確認しておくと安心だ。