1. 手洗いは正しいやり方が重要な理由

ご家庭内はもちろん、外に出ればあらゆるところに細菌やウイルスが付着している。電車の吊り革や手すり、オフィスやトイレのドアノブなどはその代表だろう。細菌やウイルスは目に見えないため実感しにくいのだが、手は、細菌やウイルスを運ぶ最大の要因と言われている。正しいやり方で手洗いすることはとても重要だ。
手洗いは「正しいやり方」が重要な理由
手に細菌やウイルスが付着したまま帰宅し、手洗いをしなかったとしよう。ご家庭内でドアや蛇口、リモコンなどに触れれば、細菌やウイルスが移ってしまう可能性がある。
ご家族が細菌やウイルスの移ったそれらに触れれば風邪などにつながるだけでなく、細菌やウイルスの活動エリアを広げ、外へ持ち出すことになるかもしれない。正しいやり方で手洗いをすることは「感染経路を遮断」する意味で非常に重要なのだ。
ご家族が細菌やウイルスの移ったそれらに触れれば風邪などにつながるだけでなく、細菌やウイルスの活動エリアを広げ、外へ持ち出すことになるかもしれない。正しいやり方で手洗いをすることは「感染経路を遮断」する意味で非常に重要なのだ。
ただし過剰な手の殺菌には気をつけたい
手には、手荒れや悪玉菌の増殖などを抑制してくれる常在菌が存在する。手洗いの正しいやり方を覚えることも大切だが、過剰に殺菌してしまわないよう気をつけることも大切だ。殺菌しすぎると常在菌による抑制機能が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなったり、手が荒れたりするきっかけになることがある。手洗いのやり方と一緒に、常在菌の存在も覚えておこう。
2. 手洗いの正しいやり方

続いて正しい手洗いのやり方と、手洗いする際のポイントを見ていこう。
手洗いのやり方
- 手を水で濡らす
- 石鹸を手に取る(液体石鹸でもOK)
- しっかり泡立てながら手のひら、指の腹を洗う
- 手の甲と指の背を洗う
- 指の間や付け根を洗う
- 親指と親指の付け根を洗う
- 片方の手のひらの上で指先、爪の間を洗う
- 反対側も「7」と同じやり方で洗う
- 手首を洗う
- 流水でしっかりすすぐ
- 清潔なタオルまたはペーパータオルで水気をしっかり拭き取る
以上が正しい手洗いのやり方だ。拭き取るタオルまたはペーパータオルは、できる限り共用しないことが望ましい。ご家族でお住まいの方は難しいかもしれないが、ペーパータオルならその都度新しいものが使えるので、取り入れてみてはいかがだろうか?
手洗いのポイント
- 石鹸をしっかり泡立てること
- 30秒かけてじっくり洗うこと
- 同じやり方を繰り返す「2度洗い」が効果的
- 指先、指の間、親指周辺、手首、手や指のシワはとくに念入りに洗う
手洗いの正しいやり方とあわせて、こうしたポイントも覚えておいてほしい。泡立ちが不十分だと石鹸が行き渡りにくくなるため、十分泡立ててから手洗いをはじめよう。また、ゴシゴシ素早く、強く擦るよりは時間をかけて丁寧に洗うのが正しいやり方だ。1回30秒を目標にしよう。
3. 手洗い後の消毒のやり方も覚えよう

ここまで手洗いのやり方を紹介してきたが、より効果的な感染予防策を講じるなら、手洗いと一緒に消毒のやり方も覚えておくといいだろう。消毒は、アルコールを用いるやり方が一般的だ。
手洗い後の消毒のやり方
- 手のひらにアルコール消毒液を噴射する
- 手のひらや手の甲、手首の隅々まで行き渡るように擦り込む
- アルコール消毒液が乾いてなくなったら終了する
やり方のポイントは、両手に噴射すること、乾くまでしっかり擦り込むこと。また、手洗い後のすすぎや拭き取りが不十分だと、石鹸や水分が残ってしまう。消毒効果が減ってしまうため、流水でよくすすぎ、手洗い後はきちんと拭き取ることも忘れないようにしよう。
手洗いと一緒に消毒のやり方をセットで覚えておき、感染予防に役立ててほしい。
手洗いと一緒に消毒のやり方をセットで覚えておき、感染予防に役立ててほしい。
結論
手洗いは、手のひらや指の腹だけでなく、手の甲や指の背、隙間、付け根、それに手首までしっかり洗うことが大切だ。30秒かけて丁寧に洗うやり方を身につけておこう。あわせて手洗い後の消毒も取り入れ、細菌やウイルスをしっかり除去しよう。