1. アルコール消毒が効果的な理由とは?

消毒に用いられるアルコールというと、一般的に「エタノール(エチルアルコール)」を指すことが多い。酒精といった呼称もあるが、基本的にすべて同じものと思っていいだろう。なぜアルコール消毒が効果的なのか?その理由を簡単に説明する。
アルコール消毒が効果的とされるのはなぜ?
アルコールにはタンパク質を変質させる作用がある。アルコールは分子が小さいため、細胞膜を破壊し、細菌など微生物の細胞内に容易に入り込むことができる。アルコールの作用によって細菌のタンパク質が急速に変質・破壊され、細菌が死滅するという仕組みだ。
また、アルコール消毒は一部の細菌芽胞を除き、すべてのウイルスや細菌などの微生物に効果があるという。細胞芽胞とは、煮沸やアルコール、乾燥、冷凍処理といった過酷な条件下でも完全には死滅しないとされる構造体のことだ。
このように、日々の消毒にはアルコールがたいへん有用だ。ただし、基本は石鹸を使った手洗いであることに変わりはない。まずは石鹸で十分に手を洗い、水気を十分に拭き取ったあとでアルコール消毒をする、というのが正しい消毒の流れなので覚えておこう。
また、アルコール消毒は一部の細菌芽胞を除き、すべてのウイルスや細菌などの微生物に効果があるという。細胞芽胞とは、煮沸やアルコール、乾燥、冷凍処理といった過酷な条件下でも完全には死滅しないとされる構造体のことだ。
このように、日々の消毒にはアルコールがたいへん有用だ。ただし、基本は石鹸を使った手洗いであることに変わりはない。まずは石鹸で十分に手を洗い、水気を十分に拭き取ったあとでアルコール消毒をする、というのが正しい消毒の流れなので覚えておこう。
2. 消毒に適したアルコールの濃度は?

アルコールは、日常的な消毒に効果的だが、重要なのはその「濃度」である。薄すぎても、濃すぎてもその消毒効果を最大限に得られなくなってしまうため注意したい。
消毒に適したアルコール濃度
アルコール濃度が高いほうが、より消毒効果が高いように思われる。だが実際にはそうではない。アルコールによる殺菌効果は濃度40%あたりから現れはじめ、70%で最大になると言われている。また80%を超えると、作用が遅くなったり、すぐに蒸発したりして十分に消毒できない可能性がある。
諸説あるものの、一般的にはアルコール濃度70〜80%前後が消毒や殺菌に適していると考えられている。ドラッグストアなどで消毒用のアルコールスプレーを選ぶ際は、ぜひ濃度にも着目しよう。
諸説あるものの、一般的にはアルコール濃度70〜80%前後が消毒や殺菌に適していると考えられている。ドラッグストアなどで消毒用のアルコールスプレーを選ぶ際は、ぜひ濃度にも着目しよう。
3. アルコールスプレーがないときの消毒液の作り方と注意点

「アルコールスプレーが売り切れていた」などというときは自分で消毒液を作ることもできる。注意点とあわせて覚えておくと、役に立つことがあるだろう。
アルコールスプレーがないときの消毒液の作り方
「無水エタノール」と「水道水」そして「アルコールに対応したスプレー容器」を用意しよう。無水エタノールはドラッグストアなどで手に入る。スプレーボトルは素材によりアルコールが使用できるものとできない物がある。購入する際にはアルコールに対応している容器なのかを必ず確認してから使うようにしよう。
消毒液の作り方は、スプレー容器に「無水エタノール4」:「水1」の割合で混ぜるだけなので簡単だ。皮膚への影響が気になる方はゴム手袋を着用しよう。
消毒液の作り方は、スプレー容器に「無水エタノール4」:「水1」の割合で混ぜるだけなので簡単だ。皮膚への影響が気になる方はゴム手袋を着用しよう。
アルコールスプレーを作るときの注意点
無水エタノールはアルコール濃度100%に近い。前述のように濃度が高すぎると蒸発したり十分な消毒効果が得られなかったりする。それに皮膚への刺激も強いので、必ず薄めてから使用してほしい。
また、これは市販のアルコールスプレーで消毒する際にも言えることだが、アルコールは引火性が高い。火のそばで噴射したり作ったりすることも絶対に避けてほしい。
そのほか、粘膜に触れないよう十分気をつけていただくとともに、使用中皮膚に発赤やかゆみなどの異常が現れたら、使用を中止して念のため医療機関を受診することをおすすめしたい。
また、これは市販のアルコールスプレーで消毒する際にも言えることだが、アルコールは引火性が高い。火のそばで噴射したり作ったりすることも絶対に避けてほしい。
そのほか、粘膜に触れないよう十分気をつけていただくとともに、使用中皮膚に発赤やかゆみなどの異常が現れたら、使用を中止して念のため医療機関を受診することをおすすめしたい。
結論
アルコールは、日常的な消毒に非常に有効だ。正しい手洗いとともにアルコール消毒も取り入れよう。購入する際は、濃度のチェックも忘れずに。ただ、アルコールは粘膜や皮膚への刺激がある。使用頻度や取り扱いにはくれぐれも気をつけてほしい。