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アルコール消毒の正しい使い方とは?選び方や使用上の注意点も紹介!

アルコール消毒の正しい使い方とは?選び方や使用上の注意点も紹介!

投稿者:ライター 松岡由佳里(まつおかゆかり)

鉛筆アイコン 2021年7月12日

風邪やインフルエンザの予防には、手洗い・うがいが基本。さらにアルコール消毒を加えれば、より完璧な予防ができる。とても頼りになるアイテムだが、正しい使い方や選び方をしないと効果がなくなってしまうという悲しい結果に。アルコール消毒の使い方と選び方、そして取り扱いの注意点などをご紹介しよう。

  

1. アルコール消毒の効果

そもそもアルコールとは何なのか。アルコール消毒はどのような効果があるのか。これらを知っておけば、アルコール消毒の必要性や安全性などが理解できて、生活に取り入れやすくなるだろう。

アルコール消毒の原料は

アルコール消毒の原料は、エタノールと呼ばれるアルコールの仲間だ。エタノールは、砂糖の原料となるサトウキビやテンサイなどの糖質、トウモロコシ、ジャガイモなどのでんぷん質をベースに発酵させてできる。

食品が原料となっているため、食器や食物にかかっても健康に影響が少なく、消毒としては安全性が高いといえる。

アルコール消毒はエタノールを薄めたもの

アルコール消毒は、無水エタノールを水で薄めて70%から80%程度に調整したものだ。普通考えると、エタノール100%のほうが細菌に対して効果がありそうにも思える。しかし、無水エタノールはすぐに気化してしまうため、細菌の内部にまで浸透する時間がない。その点、消毒用に薄められたアルコールは長く細菌に留まって無力化してくれる。

アルコール消毒とインフルエンザ

アルコール消毒はインフルエンザに効果がある。インフルエンザウイルスは、脂質で構成されている膜で覆われている。アルコールは脂質を分解する働きがあり、インフルエンザウイルスの細胞膜を破壊して死滅させる。

しかし、すべての細菌やウイルスが脂質膜を持っているとは限らない。ノロウイルス、アデノウイルスなどは脂質膜を持たないためアルコール消毒をしても効果が期待できない。

2. アルコール消毒の正しい使用方法

病院や公共施設に多く設置されているアルコール消毒。最近では「マイアルコール消毒」を職場に持ち込んでいるという方も多いだろう。アルコール消毒は、ただ付ければいいというものではなく、正しい使い方をしなければ効果は期待できない。

アルコール消毒は石鹸で汚れを落としてから

アルコール消毒をする前に、自分の手の状態を見てみよう。泥や油汚れが付いていると抗菌・除菌効果が出ないばかりか、汚れを広げてしまうことになる。とくに見落としがちなのが、爪の隙間に入り込んだ泥や土だ。ガーデニングをしたあとなど、爪用のブラシ、なければ使い古した歯ブラシなどを利用してていねいに汚れを取り除こう。

必ず水分を取ってから

手を洗った後、そのままアルコール消毒をしてしまうのはNG行為だ。市販のアルコール消毒のエタノール濃度は最も効果のある濃度に調整されている。手に水がついたままの状態でアルコール消毒すると、濃度が薄まってしまいアルコール消毒本来の力が発揮できないことになる。ハンカチまたはペーパータオルなどで、しっかりと水分をふき取ったあとアルコール消毒をするように心がけよう。

ケチケチしてはいけない

アルコール消毒を使うとき、どれくらいの量を使ったらいいのか悩むところだろう。たとえばアルコール速乾性擦式消毒剤では、ワンプッシュするごとにおよそ1mlのアルコール消毒液が出る。両手を殺菌するのに1mlのアルコール消毒では減菌率が51%しかない。それに比べて3倍の3mlでは99.9%と、ほぼ完ぺきな除菌効果が期待できるのだ。

プッシュ式のアルコール消毒液を使う場合、目安として3プッシュ分のアルコールを使うようにすれば十分な効果が得られるだろう。

3. アルコール消毒の選び方

アルコール消毒とひと口に言っても、ドラッグストアにはさまざまな商品が並んでおり、どれを選んだらいいのか悩ましいところだ。アルコール消毒液を選ぶときのポイントなどをご紹介しよう。

アルコール濃度をチェック

アルコール消毒の本来の役割である殺菌・除菌を最も効果的にする濃度は70%から80%程度だ。消毒を目的とするのなら少なくとも60%以上の濃度が欲しいところ。アルコール濃度50%以下のアルコール消毒商品では、濃度が低すぎて殺菌・除菌効果はほとんど期待できないだろう。逆に濃度が95%以上と高すぎるのも効果が低く、さらに刺激が強すぎるから避けたい。

酸性のアルコール消毒なら万能

エタノールを酸性にすることでアルコール消毒をよりパワーアップさせることができる。アルコール消毒は、脂質膜を持つインフルエンザなどの限定されたウイルスや細菌にしか効果がない。

しかし、酸性にすることで脂質膜を持たないノロウイルスなどにも効果が期待できるのだ。幅広いウイルスや細菌を殺菌・除菌できる万能アルコール消毒といえるだろう。どのような種類のウイルスや菌に狙われているかわからないので、市販の酸性のアルコール消毒剤を用意しておけば安心だ。

4. アルコール消毒の注意点

アルコール消毒は、手軽に殺菌・除菌できるので、いろいろなシーンで重宝するアイテムだ。しかし、より安全に使うためいくつか注意点もある。

引火に注意

アルコール消毒に使用されているエタノールは、非常に引火しやすいという性質を持っている。市販のアルコール消毒液は希釈されているといっても、やはり火の気のある場所での使用は避けたい。とくにスプレー式のアルコールスプレーは、霧状に広がるので引火しやすいという性質がある。

手荒れに注意

高濃度のアルコールが手に付着すると「脱脂」反応を起こすため手がカサカサして乾燥状態となる。敏感肌の場合には、ハンドクリームなどを塗って肌を乾燥から守ることが必要になる。また、1日に何度もアルコール消毒をすることも肌荒れにつながる。外から帰ったとき、食事の前と限定的に使うことをおすすめする。

結論

アルコール消毒は、インフルエンザ対策に欠かせないアイテムとして、私たちに身近な存在になりつつある。しかし使い方を間違えてしまうと、まったく効果がないだけでなく、肌荒れなどのトラブルの原因になってしまう。アルコール消毒の正しい使い方を知って、ウイルス感染から身を守り健康な毎日を送ろう。
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  • 公開日:

    2020年3月 1日

  • 更新日:

    2021年7月12日

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