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インナーテラスのメリット・デメリット、間取りや活用アイデアを紹介

インナーテラスのメリット・デメリット、間取りや活用アイデアを紹介

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年10月22日

住まいのリノベーションの新しいアイデアとして注目を集めている「インナーテラス」について、通常のテラスとの違いやメリット・デメリットといった基礎知識を解説するとともに、さまざまな活用アイデアなども紹介していく。

  

1. インナーテラスとは?

明るい光が差し込むインナーテラス
まずはインナーテラスについて解説していこう。

室内に設けられたテラスのこと

インナーテラスとは壁と屋根、窓に囲まれた「室内にあるテラス」のことをいう。室内だがテラスに続く部屋とはサッシや引き戸で区切られているのが一般的で、日光が射し込む多目的空間といったところだ。

インナーテラスとテラスの違い

一般的なテラスは「屋外」インナーテラスは「室内」というのが両者の最大の違いである。通常の部屋に比べて日当たりや風通しをよくしてあるものの、室内空間であるため居住スペースとしても利用できる。テラスよりも多目的に活用できる点も大きな違いだろう。

2. インナーテラスのメリット!防犯効果も期待できる

洗濯物を部屋干ししているところ
インナーテラスにはメリットもデメリットも存在する。これから増築あるいは新築物件に取り入れたいという方は、双方をきちんと理解しておくことが大切だ。まずはインナーテラスのメリットから解説していこう。

インナーテラスの8つのメリット

天候に左右されない

インナーテラスの最大の強みはテラスの開放感を残しつつも、屋根があるため天候に左右されずに過ごせるところにある。風通しもあるため、快適に過ごせるというのは一般的なテラスにはない大きなメリットだ。

多目的に使用できる

洗濯物を干す、書斎を設ける、趣味の空間にする、子どもやペットの遊び場にする、家族で室内BBQをする、作業スペースにするなど、インナーテラスはとにかく多目的に使用できる空間だ。上述のように天候に左右されず、かつ風も通り抜けるため快適に使えるのも大きなメリットであろう。

悪天候でも洗濯物が干せる

豪雪地帯に多く見られる「サンルーム」には及ばないかもしれないが、インナーテラスがあれば悪天候のときでも洗濯物を干すことができる。リビングなどメインの居住空間に干すとどうしても雑多な感じが出てしまうが、インナーテラスに干せばそうした問題は解消される。

プライバシーが守られる

悪天候でなくとも、洗濯物を外に干すことに抵抗がある方もいるだろう。そんなときインナーテラスがあれば、安心して部屋干しできる。また急な来客時に洗濯物を干していても、部屋とインナーテラスを仕切るサッシやスクリーンを閉めれば隠すことができる。

洗濯物を花粉やPM2.5などから守る

インナーテラスは室内のため、洗濯物を花粉やPM2.5から守りながら干すことができる。花粉症の方はもちろん、子どもや家族のことを考えても大きなメリットといえるだろう。

防音・断熱効果も期待できる

インナーテラスと部屋との境目には、サッシやスクリーンなどを設置することが多い。窓と部屋の間にもう1枚隔たりができることで、防音や断熱といった効果が期待できる。あるいはインナーテラスの窓を二層にするといった方法もある。

リビングとの境界線をあいまいにすれば広々と部屋を使える

インナーテラスとリビングといった通常の生活空間との境界線を曖昧にする、または全開可能な仕切りを取り入れることにより、広々と使うことができる。この開放感はさぞ快適だろう。

屋外テラスと違い「足がかり」がないため防犯効果も望める

屋外テラスの場合、手すりの内側(部屋側)は床になっているため侵入されるリスクがゼロではない。だがインナーテラスには窓があるため、足がかりとなる部分がなくなる。もちろん窓を割られるといったリスクは排除できないが、屋外テラスよりも防犯面で高い効果が期待できる。

3. インナーテラスのデメリット!計画性が何より重要

計算機でコストを計算する男性の手
続いてインナーテラスのデメリットを見ていこう。

インナーテラスの4つのデメリット

屋外テラスやベランダよりコストがかかる場合が多い

インナーテラスには壁や屋根、窓などの設置が必要なため、通常のベランダやテラスに比べてリノベーション費用は2倍以上などかなり高額になるだろう。今ある部屋やベランダを活用するのか、新しく土台をつくるのかでも費用が大きく変わる。いずれにせよコストはそれなりに必要になると思って間違いないだろう。

部屋が暗くなってしまうことがある

インナーテラスそのものは日光が多く射し込むため日当たりがよく明るい。だが屋根があるため部屋に射し込む日光が遮られてしまい、リビングなどの生活空間が暗くなってしまうことがある。インナーテラスをリノベーションする際は採光や日当たりを十分考えることが大切だ。

場合によっては「建築面積」に含まれることがある

建築面積とは、簡単にいうと柱や壁などの中心線で囲まれたスペースを上から見たときの面積だ。1階と2階がともに50平米であれば建築面積は50平米だが、1階が50平米で2階が60平米という場合は建築面積が60平米となる。その建築面積は「建ぺい率」によって制限される。すなわちインナーテラスを作った分、ほかの部屋の面積を狭くしなければならないといった状況になることもあるというわけだ。

きちんと計画しないと物置になってしまうことがある

動線や用途、採光や日当たりなどを十分検討せずにインナーテラスを作ってしまうと、最初のうちはよくても徐々に使わなくなり、最終的に物置などになってしまうおそれがある。もちろん物置でも十分その役割を果たしてくれてはいるが、せっかくコストをかけたのにインナーテラスのメリットを生かせないのではもったいない。十分な計画性が重要であることも忘れないようにしよう。

4. インナーテラスのある家に住むには?

おしゃれなリビングと三角形のインナーテラス
インナーテラスのメリット・デメリットを十分理解したうえで、インナーテラスがある家に住みたいと思ったとき、どういった方法があるのだろうか?さすがにDIYは難易度が高いため、それ以外の方法を紹介しよう。

リノベーションする

現在住んでいるマンションや戸建てなどをリノベーションする方法だ。屋外ベランダを取り込んでインナーテラスにしたり、部屋の一部をインナーテラスに改築したりなど、いくつかやり方がある。賃貸の場合は必ずリノベーションの可否を確認しよう。

インナーテラスのある物件を探す

インナーテラスがあるマンションなどの賃貸物件や分譲も増えている。引っ越す予定やマンションなどを購入する予定があり、かつインナーテラスのある家に住んでみたいという方は、こうした条件で絞り込むのはいかがだろうか?

5. インナーテラスの間取りは?

リビングとひと続きになっている洋風のインナーテラス
インナーテラスをリノベーションする場合、間取りはどういったものがあるだろうか?

リビングと接したインナーテラス

インナーテラスで多いのは、やはりリビングに隣接する間取りだろう。家族みんなが使えるうえ、目も行き届きやすいので子どもやペットがいるご家庭でも安心だ。リビングに開放感が生まれ、より快適な生活を送れる可能性が高い。ただし前述のようにリビングが暗くなるおそれもあるため、採光や日当たりはよく調べておくことだ。

寝室と接したインナーテラス

一方、寝室に隣接するといった間取りもある。寝室はとくにパーソナルな空間なので外からの視線を遮りたいという方も多いだろう。インナーテラスがあればそうしたことも十分可能だ。「家族みんなが気軽に使えるインナーテラス」とはいかないかもしれないが、寝る前のひとときをインナーテラスでリラックスして過ごしたり、趣味に没頭できるパーソナルスペースとして活用したりなど、これはこれで有意義なものである。

6. インナーテラスの活用アイデア

観葉植物が置かれた、明るい光が差し込むインナーテラス
インナーテラスはライフスタイルに応じてさまざまな過ごし方ができる。活用アイデアをいくつかピックアップして紹介しよう。

テーブルとチェアでカフェ風に

インナーテラスにティーテーブルとチェアを置けば、天候を気にせず楽しめるカフェのようなスペースになる。お気に入りのチェアや自分の好きなものだけを置いて、まるで秘密基地のようなプライベートカフェにするのもよいだろう。

デスクを置いて作業部屋に

インナーテラスにデスクを置けば自分だけの作業部屋が完成する。取り込んだ洗濯物を畳んだりアイロンをかけたりするもよいし、ノートPCを持ち込んで仕事をするもよい。集中できる環境をつくることで家事や仕事がはかどることだろう。

観葉植物や趣味の部屋に

寒さに弱い観葉植物もインナーテラスなら安心して育てることができる。観葉植物を育ててみたいがリビングなどには置けない、という場合はインナーテラスを活用するとよいだろう。ほかにもプラレールやボードゲーム、プラモデルやDIYなど趣味に没入できる空間にすれば、日々の疲れやストレスを上手にリフレッシュできそうだ。

書斎やトレーニングルームに

光が射し込むインナーテラスは読書にもピッタリな空間である。本棚とデスクを持ち込んで書斎とするのもよいだろう。あるいは日当たりのよいインナーテラスでヨガや筋トレなど、ちょっとした運動やトレーニングをするのも気持ちがよい。

子どもやペットの遊び場に

インナーテラスは外にあるベランダやテラスと比べると落下のリスクが少ない(窓などはきちんと管理する必要があるが)。そのため子どもやペットの遊び場としてもおすすめだ。インナーテラスには、サイズにもよるが本来屋外に置くはずの子ども用の遊具なども置いておけるので、まるで庭にいるような感覚で遊ばせることも可能だ。

7. メリットが豊富な「インナーテラス」を取り入れて快適生活を

ナチュラルなデザインのシンプルなインナーテラス
同じテラスでも屋外と室内とでは大きな違いがある。お伝えしたようにインナーテラスにはさまざまなメリットがある。もちろんデメリットも踏まえたうえで導入を検討することが大切だが、うまくデメリットをクリアできるのであればこれほど有意義な空間はそうそうないだろう。リノベーションの新しいアイデアとして注目されているインナーテラス、ぜひ取り入れて快適生活を実現してほしい。

結論

室内にあるインナーテラスは天候などを気にせず過ごせる多目的空間だ。リラックスタイムを過ごす、観葉植物や趣味の空間にする、子どもやペットとの遊び場にするなどアイデア次第でさまざまな使い方ができる。リノベーションや引っ越しを検討しているのであれば、ぜひインナーテラスがある暮らしをイメージしてみてはいかがだろうか?
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  • 公開日:

    2020年3月 4日

  • 更新日:

    2021年10月22日

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