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シミ(紙魚)とはどんな虫?発生原因と対策、駆除方法まで徹底解説!

シミ(紙魚)とはどんな虫?発生原因と対策、駆除方法まで徹底解説!

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2021年7月30日

シミ(紙魚)とは、古い紙類などに発生する小さい虫だ。大事な書籍や資料に食害を及ぼすことがあるので、見つけたらすぐに駆除したほうがよい。この記事では、シミが発生する原因や駆除方法を紹介する。生態や対策、おすすめの殺虫剤と併せてまとめたので参考にしてほしい。

  

1. シミ(紙魚)とはどんな虫?

まずはシミという虫について解説する。駆除する前に見た目や生態をチェックしよう。

「シルバーフィッシュ」とも呼ばれる銀色の虫

漢字だけを見れば魚をイメージしてしまうかもしれないが、虫であり、英語でも「シルバーフィッシュ」などというシャレた名前がつけられている虫だ。紙を加害することから「紙魚」「衣魚」という漢字を使用する。灰褐色のウロコで覆われており、見た目にもテカテカしているのが特徴だ。

シミは体長1cmほどと小さい虫ながら、クネクネと素早く動き回る様子や、ティッシュなどで捕獲した際に付着する銀色をした粉などは、見る者の背筋をゾクッとさせる威力がある。やや黒っぽい日本在来種のヤマトシミや、銀色で光沢があるヨーロッパ原産のセイヨウシミなど、種類はさまざまだ。

絶食状態が続いても生き延びられる

シミはなんと、ゴキブリよりも古く約3億年以上も昔から存在していたと推定されている。しかも形態をほとんど変えずに生き延びてきたというから驚きだ。シミは、寿命が7〜8年とほかの虫に比べて非常に長いのも特徴的だが、絶食状態でも1年以上生き続けられるという虫でもある。

2. シミ(紙魚)が好む環境と発生する原因

シミはどのような環境を好むのだろうか?発生する原因と併せて解説するので、対策に役立ててほしい。

シミ(紙魚)が好む環境とは?

シミは、ジメジメした湿気と適度な温度を好む虫で、書籍や本棚、トイレ、軒下、それに浴室などで見かけることもある。ただし夜間活動性の虫なので、昼間に見かけることは少ない。

湿度70%以上で、気温が20度以上あればシミにとって快適な環境になる。湿度や温度が高くなる夏場や梅雨は要注意だ。ただし、条件に合えば季節に関係なく発生するため、日頃からの対策が重要になる。

シミ(紙魚)が発生する原因

シミは紙や繊維、ホコリ、髪の毛、小麦粉、食べかす、虫の死骸を餌とする。こういった餌が豊富な場所には注意が必要だ。古い紙類を押入れの奥にしまい込んでいたり、掃除を怠ったりすれば、シミは発生しやすい。また、小さく体が平らなシミは、狭い隙間からでも簡単に侵入する。シミが入れる侵入経路がないか確認してみよう。

3. シミ(紙魚)がもたらす害とは?ヒトには無害?

シミを放置すると害をもたらす可能性がある。ヒトの体に対する害はあるのかなど、気になるポイントを解説しよう。

紙類への「食害」

書籍や資料、掛け軸といった紙類に食害を及ぼすのがシミという虫である。ただし害を被るのは表面程度で「穴をあけてしまう」といった大きな被害になることはないだろう。とはいえ、大切な資料であったり貴重な絵画、掛け軸であったりすれば、別の意味で大ダメージを受けてしまう可能性がある。

食品に害が及ぶこともある

シミという虫は、場合によって小麦粉やパン、そのほか乾燥させて貯蔵している食品などに害を及ぼすこともある。ある程度温度があり、ジメジメした場所に食品を保管しているご家庭は要注意だ。シミによる食品への異物混入は絶対に避けておきたい。

ヒトに対しては?噛むなどの心配はない?

シミはヒトに対しては無害だ。見た目にはインパクトがあるが毒はなく、刺したり噛んだりすることもない。見かけたのが1匹や2匹だけであれば、とくに気にする必要はないだろう。

しかし、やはり見た目が気持ち悪く、家の中に放置するのは不潔だ。メスは1度に10個前後の卵を生むので、放置すれば家の中で繁殖することも考えられる。書籍や食品への食害を避けるためにも、早めの駆除と対策が必要だ。

4. シミ(紙魚)の駆除方法

シミに効果的な駆除方法を3つ紹介しよう。あらかじめ確認しておきたい注意点と併せて解説する。

殺虫剤を使った駆除方法が一般的

もっとも手っ取り早いのが、スプレータイプの殺虫剤を使う方法だ。効果や効能に「シミ」が含まれているか確認してから購入しよう。ただし、近くで噴射すると、シミは飛んでしまう可能性がある。適度な距離をとってからスプレーしてほしい。使用するときは換気をして、さらに人体にかからないよう注意しよう。

燻煙剤を使った駆除方法

シミがどこに隠れているか分からないときは、燻煙タイプの殺虫剤もいいだろう。シミだけでなく、ゴキブリやアリ、ムカデなどほかの害虫も一緒に駆除できて一石二鳥だ。なお、燻煙タイプの殺虫剤を使用したあとは、本棚などをキレイにしたり掃除機をかけたりして、死骸を取り除くこともお忘れなく。

ホウ酸団子を使う駆除方法には注意

ホウ酸や小麦粉など、材料を混ぜて作ったホウ酸団子を使った駆除方法もある。シミが餌と間違えて食べることで駆除が可能だ。ただし、小さなお子さんやペットが間違って食べてしまうと命にかかわる。安全を重視するなら、使用は避けたほうがよいだろう。

5. シミ(紙魚)を寄せ付けないための対策

シミを寄せ付けたくないなら日頃からの対策が重要だ。簡単な5つの方法を紹介するので、ぜひ実践してほしい。

不要な紙類を溜め込まない

シミは紙類を好む虫なので、不要な紙類は廃棄しよう。新聞紙やダンボールは溜まりやすいため、小まめに処分することが重要だ。

こまめな掃除と湿気対策を講じる

シミの餌になるホコリやゴミをためないように小まめに掃除しよう。本棚や掛け軸、絵画の周りはできるだけ清潔に保ちたい。押入れや食器棚、引き出し、戸棚の中、タンスの裏側も掃除が必要だ。

湿気が多い場所には、乾燥剤や除湿剤を設置する、こまめに換気をして湿度をコントロールするといった対策を施そう。詰め込みすぎに注意したり、下にすのこを敷いたりと、紙類を収納するときは風通しのよさを意識してほしい。

書籍や紙類などは晴れた日に天日干しをする

書籍や掛け軸といった大切なものは、晴れた日に日光にあてて乾燥させる方法もある。ただし、その場合は色あせといったリスクもともなうため、十分気をつけてほしい。

風通しがよい日陰、もしくは直射日光の当たらない屋内なら、日焼けや変色はしにくい。時期は湿度が低い9~11月、時間帯は11~15時くらいがよいだろう。本はペラペラとページをめくって、空気にふれさせるのがおすすめだ。

侵入経路になりそうな隙間などがあればふさぐ

壁の隙間やひび割れのように、シミの侵入経路になりそうな隙間はふさごう。壁と天井、壁と床の隙間など、思わぬ場所に隙間があいているケースもあるので確認してほしい。壁を補修用のパテで埋めるか、無理ならマスキングテープを貼るだけでもよい。

シミ(紙魚)が嫌がる「忌避剤」を使う手もある

予防効果は定かではないが、ハーブの香りを忌避剤として使う方法がある。とくにシミはラベンダーが苦手とされているので、アロマオイル(精油)を対策に活用しよう。紙に少しだけ垂らして、シミが好みそうな場所や侵入経路になりそうな場所に置いておく。本なら栞に染み込ませるのがおすすめだ。

6. シミ(紙魚)対策におすすめの殺虫剤3選

シミ対策に効果的な殺虫剤を3つに厳選した。シミにお困りの方はぜひチェックしてほしい。

アース製薬「虫コロリアース (エアゾール)」

シミはもちろん、シロアリやムカデなどさまざまな害虫に効果がある。直接スプレーする以外には、発生しやすい場所に噴射するといった使い方が可能。1ヶ月ほど効果が継続するため、駆除はもちろん対策にもおすすめだ。

レック「バルサン」

バルサンは燻煙タイプの殺虫剤だ。ムカデやアリ、カメムシに効果があり、シミをあぶり出せる可能性がある。使用後に十分換気すれば成分はほとんど残らないため、ペットやお子さんがいるご家庭でも使いやすい。

SES(住化)「キルノックG」

シミやダンゴムシ、ムカデなど、不快な害虫に噴射して使用する。1~2秒くらいスプレーするだけで効果を発揮。発生しそうな場所にまくことで、通ったシミを駆除する残留処理も可能だ。

7. 大切な書籍や紙類をシミ(紙魚)の害から守ろう

紙類への食害を及ぼすシミは厄介な害虫だ。ヒトへの影響はないが、大事な書籍や紙類を傷めてしまう可能性がある。見た目にも気持ち悪いため、早めに駆除しておきたい。駆除には殺虫剤や燻煙剤を使った方法がおすすめだ。

また、大事な書籍や紙類を守るためには、日頃からの対策が重要になる。シミは湿気やホコリやゴミを好むため、掃除や換気を心がけよう。風通しがよい日陰や、直射日光の当たらない屋内で、紙類を乾燥させるのも効果的だ。

結論

シミは長い触覚と銀色の体が特徴の小さな虫だ。一般家庭に発生することもあり、紙類や乾燥した食品を好む。大事な書籍や掛け軸を守りたいなら、早めの駆除や対策が重要だ。定期的に掃除をして、十分な湿気対策をすることでシミの発生は予防できる。対策におすすめな殺虫剤も紹介したので、ぜひ活用してほしい。
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  • 公開日:

    2020年3月16日

  • 更新日:

    2021年7月30日

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