1. たこ足配線とは?なぜ「危険」と言われるの?
たこ足配線は、一度に複数の電化製品を接続できる便利なアイテムだ。個別にオン・オフできたり、USBポートが付いていたり、スマホで遠隔操作できたりするものもある。コードの長さもさまざまで、コンセントから離れた場所で電化製品を使いたいときなどにも重宝する。だが、そんな便利なたこ足配線も使い方によっては危険だ。
たこ足配線が危険と言われるのはなぜ?
たこ足配線を使うと、確かに挿し込み口は増える。2口のコンセントよりも多くの電化製品を同時に使用できるようになる。だが「同時に使用できる電流の容量」が増える訳ではない。
たとえば、1つのたこ足配線で同時に使える電流の容量(定格電流と呼ぶ)を15A(アンペア)とする。そこへ10Aのアイロンと5.7Aの炊飯器を同時に挿して使用した場合、15.7Aとなり定格電流を超える。
ただ、配電盤からコンセントにつながっている回路(ブレーカー)は、15Aギリギリではなく20Aなどやや多い。そのため即座に「ブレーカーが落ちる」ということはないかもしれない。
しかし、コンセントやたこ足配線にとって過負荷な状態であることに変わりはない。そのまま使い続けると加熱して、故障や最悪の場合火災の原因にもなりうる。
つまり、たこ足配線自体が危険なのではなく「定格電流を超えて、たこ足配線を使ってしまうこと」が危険なのである。
たとえば、1つのたこ足配線で同時に使える電流の容量(定格電流と呼ぶ)を15A(アンペア)とする。そこへ10Aのアイロンと5.7Aの炊飯器を同時に挿して使用した場合、15.7Aとなり定格電流を超える。
ただ、配電盤からコンセントにつながっている回路(ブレーカー)は、15Aギリギリではなく20Aなどやや多い。そのため即座に「ブレーカーが落ちる」ということはないかもしれない。
しかし、コンセントやたこ足配線にとって過負荷な状態であることに変わりはない。そのまま使い続けると加熱して、故障や最悪の場合火災の原因にもなりうる。
つまり、たこ足配線自体が危険なのではなく「定格電流を超えて、たこ足配線を使ってしまうこと」が危険なのである。
2. たこ足配線を正しく使うためのポイント
続いて、たこ足配線を正しく使っていただくためのポイントをお伝えする。
【定格電流を確認する】
たこ足配線の定格電流は、底面またはパッケージなどに書かれているはずなので、一度確認してほしい。また、同時にコンセントの定格電流も確認しておこう。不明なときは電力会社に確認してもいい。
【定格電流を超えて使用しない】
先ほどの例で言えば、ドライヤーと炊飯器を同時に使わないなど、たこ足配線に接続している電化製品の消費電流をチェックし、定格電流を超える場合は同時に使わないようにしよう。
【ほかのコンセントは空けたほうがいいことも】
たとえば壁に設置されている2口のコンセントのうちの1口に、たこ足配線を接続するとしよう。そのたこ足配線で15Aなど定格電流ギリギリの容量を使っている場合、空いているもう1口のコンセントに電化製品を挿して使用すると、定格電流を超えてしまうことがある。
コンセントは2口あっても、中の回路はつながっているためだ。たこ足配線ではなく、コンセントの定格電流で考えなければならないと覚えておこう。
コンセントは2口あっても、中の回路はつながっているためだ。たこ足配線ではなく、コンセントの定格電流で考えなければならないと覚えておこう。
【コードは伸ばした状態で使用する】
たこ足配線のコードを束ねたまま使用している方は、伸ばしたほうがいいだろう。束ねられたままのコードは、加熱しやすくなるからだ。
3. たこ足配線のお手入れも定期的にしておこう
コンセントやたこ足配線の定格電流、それに、たこ足配線に挿して使用する電化製品の消費電流を把握していればOKか?というと、それだけではない。たこ足配線はこまめにお手入れをしておいたほうがいい。
たこ足配線のお手入れが大切なのはなぜ?
たこ足配線を床に置いている場合などはとくに、ホコリが溜まりやすい。湿気を含んだホコリが挿し込み口に溜まると、プラグ部分がショートして火花が出たり煙が出たり、発火したりといったトラッキング現象を招くことがある。月に一度、できれば週に一度はホコリを取り除くといったお手入れをしておこう。
また、コードが劣化しているもの、挿し込み口の樹脂パーツが割れているものなども危険だ。こまめにチェックして、少しでも異常が見つかれば買い替えをおすすめする。
また、コードが劣化しているもの、挿し込み口の樹脂パーツが割れているものなども危険だ。こまめにチェックして、少しでも異常が見つかれば買い替えをおすすめする。
4. たこ足配線ではなく「コンセント増設」という方法もある
コンセントが足りない場合、たこ足配線を使うのではなくコンセント自体を増設する、という選択肢があることも覚えておこう。今使っている回路を分岐させる方法、別の場所にコンセントを新設する方法などがある。
ただし有資格者のみが行える工事のため、たこ足配線よりも時間や費用がかかる。たこ足配線の使い方に不安がある場合、もしくは、消費電流の大きい電化製品をたこ足配線につなごうか迷っている場合などは、コンセントの増設も視野に入れよう。
ただし有資格者のみが行える工事のため、たこ足配線よりも時間や費用がかかる。たこ足配線の使い方に不安がある場合、もしくは、消費電流の大きい電化製品をたこ足配線につなごうか迷っている場合などは、コンセントの増設も視野に入れよう。
結論
安全にたこ足配線を使用するために、コンセントやたこ足配線の定格電流、使用する電化製品の消費電流などは把握しておこう。家具や家電の下に置いて何年もつなぎっぱなしのたこ足配線がないか確認し、ホコリを取り除くといったお手入れも忘れずにしてほしい。