1. 熱を持ったスマホの冷却に便利な「常温保冷剤」とは?
熱を持ったスマホの冷却には常温保冷剤が便利だといわれている。ここでは、常温保冷剤の基本的な情報と冷却の仕組みを見ていこう。
文字通り「常温の保冷剤」
常温保冷剤とは、接触している物質を「潜熱」によって冷却する保冷剤のことだ。一般的に保冷剤というと、冷凍庫でカチンコチンに凍らせた「蓄冷剤」をイメージする方が多いだろう。しかし常温保冷剤は、文字通り常温の保冷剤なのだ。
常温保冷剤で冷却する仕組み
潜熱とは、たとえばある物質(水なら水)が「固体→液体」「液体→気体」といったように変化する際に移動する熱エネルギーのことだ。
人間で言えば、体を動かして体温が上昇すると汗をかく。その汗が蒸発する際の「気化熱」によって体温が下がる。こういったメカニズムを潜熱という。
これをスマホに使用した場合、スマホが一定以上の温度になると、常温保冷剤の成分が溶けてスマホの温度が下がる。逆にスマホの温度が一定以下になると、常温保冷剤の成分が固まるというわけだ。
人間で言えば、体を動かして体温が上昇すると汗をかく。その汗が蒸発する際の「気化熱」によって体温が下がる。こういったメカニズムを潜熱という。
これをスマホに使用した場合、スマホが一定以上の温度になると、常温保冷剤の成分が溶けてスマホの温度が下がる。逆にスマホの温度が一定以下になると、常温保冷剤の成分が固まるというわけだ。
2. 常温保冷剤がスマホの冷却に適している理由
常温保冷剤がスマホの冷却に適しているとされるのはなぜだろうか。以下ではその理由を紹介しよう。
凍らせるタイプの保冷剤は結露が生じるおそれがある
夏場などに屋外でスマホを操作していると、壊れてしまうのではないかと思うほど高温になることがある。ある程度の耐熱性はあるにせよ、電子機器の高温状態が続けばスマホに悪影響であることは間違いない。
とはいえ、スマホを一気に冷却したいからと冷蔵庫に入れたり、蓄冷剤タイプの保冷剤を使ったりするのはやめよう。急激な温度変化によってスマホ内部に結露が生じ、その水分が回路に悪影響を与えるおそれがあるためだ。内部に水滴が付着すれば故障の原因になりかねないので、スマホに凍らせるタイプの保冷剤を使用するのは避けよう。
とはいえ、スマホを一気に冷却したいからと冷蔵庫に入れたり、蓄冷剤タイプの保冷剤を使ったりするのはやめよう。急激な温度変化によってスマホ内部に結露が生じ、その水分が回路に悪影響を与えるおそれがあるためだ。内部に水滴が付着すれば故障の原因になりかねないので、スマホに凍らせるタイプの保冷剤を使用するのは避けよう。
常温保冷剤であれば結露のリスクを大きく低減できる
お伝えしたように常温保冷剤は固形でも常温だ。一気に冷却するのではなく、スマホが一定以上の温度になって初めて常温保冷剤の成分が変化し熱を奪うため、急激に冷やされることはない。つまり結露といったトラブルを招くリスクが低くなるというわけだ。
ほかにも、スマホを冷却するには「電源をオフにして扇風機で風を当てるなどして冷やす」「電源をオフにしてそのまま放置する」といった方法もある。ただ、外出時に電源を切るのは不便だろう。その点、常温保冷剤があれば電源を切ることなく効率よく冷却できるのだ。
ほかにも、スマホを冷却するには「電源をオフにして扇風機で風を当てるなどして冷やす」「電源をオフにしてそのまま放置する」といった方法もある。ただ、外出時に電源を切るのは不便だろう。その点、常温保冷剤があれば電源を切ることなく効率よく冷却できるのだ。
3. スマホの冷却に常温保冷剤が役立つシーンとは
バッテリーが劣化したスマホは熱を持ちやすいが、それ以外にもスマホが発熱しやすいシーンは日常生活の中で多々ある。ここでは、スマホの冷却に常温保冷剤が役立つシーンをまとめてみた。
Pokemon GOや野外フェスの最中など
夏に「Pokemon GO」をプレイするときや野外フェスの最中など、暑い日に長時間屋外にいるときはスマホが熱を持ちやすくなる。発熱によって動作不良を起こすおそれもあるため、常温保冷剤を常備しておけばこれらのシーンでも活躍するだろう。
長時間の動画視聴やWeb会議、充電中の発熱時にも使える
また長時間の動画視聴やWEB会議を行う際などで、スマホが発熱した場合にも常温保冷剤は役立つ。ほかにはスマホの充電中にバッテリーが発熱した場合、大容量のゲームアプリなどを起動した場合にも使える。
4. 常温保冷剤はどこで売ってる?
常温保冷剤は野外フェスや動画視聴時など、さまざまなシーンで役立つとわかった。そんな常温保冷剤を使用したいと思ったら、どのように入手すればいいのだろうか?
ネット通販が便利
もっとも手軽なのはAmazonなどの通販で入手する方法だろう。常温保冷剤はいくつか種類が販売されており、溶け始める温度も異なるので、ご自身でお好みの常温保冷剤を見つけてほしい。
ダイソーなどの100均やホームセンターでは買えない?
常温保冷剤が100均やホームセンターに売っていれば便利だが、リサーチしたところ現時点では取り扱いが見られないようだった。もしかすると今後発売する可能性もあるのでぜひ期待したい。
5. おすすめの常温保冷剤2選
最後に、おすすめの常温保冷剤を2つ紹介しよう。夏の屋外で長時間アプリを使う方や、よく動画を視聴するなどでスマホが熱を持ちやすい場合は購入を検討してみてほしい。
日本ブロアー「スマホ用過熱防止保冷剤【不燃性】PCM-PAC」
32度で溶ける物質を使用した常温保冷剤で、冷房の効いた部屋に置くか流水にさらすと成分が固まる。スマホに当て、付属のゴムバンドで固定するだけで簡単に使えるのも便利だ。
SixGrab「冷やスマ スマホ専用 冷却 保冷剤」
46度以上のスマホでも、わずか5分で40度以下に冷却できる常温保冷剤。30度以上で溶け始めて、熱を吸収すると半透明になる。バンドも付属し、常温で固まるので繰り返し使える。
6. 熱を持ったスマホは常温保冷剤で速やかに冷却しよう
スマホが発熱した状態が続くと、バッテリーが劣化したり動作不良につながったりする場合もある。とはいえ、凍らせた保冷剤で冷却するとスマホが結露して故障につながるおそれもあるので、スマホを冷却する際は専用の常温保冷剤を使うのが鉄則だ。上で挙げた商品もチェックし、発熱しているスマホは速やかに冷却しよう。
結論
紹介してきたように、常温保冷剤は熱を持ったスマホの冷却に役立つ。常温保冷剤を手に入れるには通販サイトを利用するのがおすすめだ。溶け始める温度は常温保冷剤によってさまざまなので、その点や付属のゴムバンドの有無なども考慮して選んでほしい。