1. 「空気清浄機」と「加湿器」の違いについて

まずは「空気清浄機」と「加湿器」の違いについてはっきりさせておこう。
空気清浄機
空気中を浮遊している花粉、ホコリ、ウイルスなどを吸い寄せてフィルターに吸着させ、キレイな空気に濾過してから室内に戻してくれるのが空気清浄機だ。PM2.5といった超微粒子を取り除いてくれる高性能の空気清浄機も増えてきている。食べ物やペットのニオイが気になるときなども、空気清浄機の出番だ。
加湿器
一方で、水分を蒸気やミスト状にして噴出し、乾いた空気に湿り気を与えてくれるのが加湿器。空気が乾いていると粘膜の水分も不足し、炎症や風邪、インフルエンザなどにかかりやすくなってしまう。加湿器を使って湿度を一定以上に保てれば、そうしたリスクを軽減できる。乾燥で肌がガサついてしまうというときも、加湿器が活躍する。
加湿器の機能を備えた空気清浄機もある
乾燥が気になるときは加湿器、空気の汚れが気になるときは空気清浄機、といったように両方使う方法もあるが、電気代がかかったり設置スペースに余裕がなかったりする。それに2台購入するとなればコストもそれなりにかかる。
そうした問題をクリアしたのが、加湿器としての機能を併せ持った空気清浄機だ。一般的に「加湿空気清浄機」と呼ばれるものがそれに当たる。加湿をしつつ部屋の空気もキレイにしてくれるという、便利な家電であり人気の家電だ。
そうした問題をクリアしたのが、加湿器としての機能を併せ持った空気清浄機だ。一般的に「加湿空気清浄機」と呼ばれるものがそれに当たる。加湿をしつつ部屋の空気もキレイにしてくれるという、便利な家電であり人気の家電だ。
2. 加湿器の機能を備えた空気清浄機の選び方

加湿器としての機能を備えた空気清浄機は、各メーカーからいろいろな機種が発売になっている。いざ選ぼうとすると、あまりの多さに決められないこともあるだろう。そこで、続いては加湿器の機能を備えた空気清浄機選びのコツをお伝えしていく。次のようなポイントに着目してみよう。
適用畳数(床面積)
加湿器を備えた空気清浄機を選ぶ際に、もっとも重要なのが適用畳数。たとえば「10畳タイプ」のものを15畳の部屋に設置してしまうと効果が十分に行き渡らなくなる可能性が高い。
同じ機種でも、木造と鉄筋コンクリート造で適用畳数が変わることもあれば、加湿器としての適用畳数と空気清浄機としての適用畳数が異なる場合もある。使用する部屋の構造や広さから選んでいこう。
同じ機種でも、木造と鉄筋コンクリート造で適用畳数が変わることもあれば、加湿器としての適用畳数と空気清浄機としての適用畳数が異なる場合もある。使用する部屋の構造や広さから選んでいこう。
フィルターの機能性
適用畳数と同じくらい重要なのが、フィルターの機能性。空気清浄機としての機能を重視したいときは、花粉はもちろんPM2.5などの超微粒子を取り除けるフィルターが搭載されていると安心だろう。
掃除のしやすさ
定期的に掃除が必要なパーツがある。掃除をせずにいると汚れが溜まって雑菌が繁殖し、汚れた蒸気や空気を吸い込んでしまうおそれがある。「どの程度の頻度で掃除をすればよいか」「掃除をすべきパーツはどれくらいあるか」などを確認しておくことをおすすめする。
なお、掃除ができないフィルターは交換する必要があるのだが、その際10年交換不要という機種や、1年で交換が必要といった機種もある。掃除と併せて、フィルターの交換頻度もチェックしておこう。
なお、掃除ができないフィルターは交換する必要があるのだが、その際10年交換不要という機種や、1年で交換が必要といった機種もある。掃除と併せて、フィルターの交換頻度もチェックしておこう。
そのほか付帯機能
たとえばパナソニックであれば「ナノイー」、ダイキンであれば「ストリーマ」、シャープであれば「プラズマクラスター」といったように、各メーカーでは独自の機能を搭載している。一長一短があるので、メーカーのホームページなどでじっくり見比べよう。
また、人感センサーや消臭機能、除湿機能、スマホ連動機能など多機能な機種も増えている。ほしい機能が搭載されているか、購入前に確認しておこう。
また、人感センサーや消臭機能、除湿機能、スマホ連動機能など多機能な機種も増えている。ほしい機能が搭載されているか、購入前に確認しておこう。
3. 加湿器の機能が付いた空気清浄機を掃除するには

加湿器の機能を備えた空気清浄機が効果を存分に発揮するには、定期的な掃除が欠かせない。たとえば加湿器の部分でいえば「タンク」「水受け」など、空気清浄機の部分でいえば「フィルター」などがある。掃除を怠ってしまい、雑菌が繁殖したりカビが生えたりすれば本末転倒なので気をつけよう。
ここでは一例を紹介するが、細かい掃除方法や注意点は機種によって異なる。取扱説明書やメーカーのホームページに掲載されているはずなので、忘れずにチェックしておこう。
ここでは一例を紹介するが、細かい掃除方法や注意点は機種によって異なる。取扱説明書やメーカーのホームページに掲載されているはずなので、忘れずにチェックしておこう。
本体・パネル
本体は、水に濡らして固く絞った「やわらかい布」で掃除しよう。電源プラグは、かならず乾いた布を使ってほしい。また、汚れが気になるときは中性洗剤を薄めた液で拭き上げよう。
集塵フィルター
集塵フィルターは空気清浄機の要だ。ジャバラ(蛇腹)状になっているものが多く、基本的に水洗いができない。新聞紙を敷き、その上にフィルターを置いて掃除機でホコリを取り除こう。
加湿フィルター
逆に、加湿フィルターは洗えるものがほとんど。水やぬるま湯に浸して優しく押し洗いをしよう。その際、ブラシなどで擦ると劣化の原因になるため気をつけてほしい。
タンク
本体から取り外して水を抜いたら、スポンジなどを使って内部を水洗いしよう。汚れやニオイが気になるときは、加湿器用の洗浄剤やクエン酸などを使って掃除するとよいだろう。
水受け
本体から取り外し、スポンジなどを使って水洗いをしよう。細かい部分は綿棒、使い古しの歯ブラシなどを使うと掃除がしやすい。
4. 加湿器の機能付き!空気清浄機おすすめ3選

最後に、加湿器の機能を備えた空気清浄機を3選紹介する。
パナソニック「F-VXS70」
花粉やカビなどを抑制するパナソニックの独自技術「ナノイー」を搭載した、加湿器の機能を併せ持つ空気清浄機。適用床面積31畳と広く、リビングなどに適している。
日立「EP-NVG70」
8畳程度の空気清浄なら約9分という、大風量が特徴の空気清浄機。花粉やPM2.5、空気中を浮遊するウイルスなどをキャッチしてくれる。もちろん加湿器としての機能も備わっている。
ダイキン「MCK55W-W」
500ml/時という、加湿器としても優秀なダイキンの空気清浄機。空気清浄と加湿を同時に行っても適用畳数が変わらないのがうれしい。離れた場所から操作できるリモコン付きだ。
結論
加湿器と空気清浄機を同じ空間で使用するなら、ぜひ加湿空気清浄機をおすすめしたい。各メーカーからさまざまな機種が発売になっており、年々、進化もしている。お伝えしたポイントを踏まえながら、ご家庭にピッタリの機種を見つけてほしい。