1. 自宅の庭に家庭菜園を作るときのポイント

最近では、畑を借りて農業をする人が増えているが、畑を借りると料金がかかるうえ、作業するためには畑まで移動しなければならず、時間や労力がかかってしまう。一方、自宅の庭先を活用して行う家庭菜園は、自分の目と鼻の先で農産物を育てることができるうえ、いつでも作物の成長を楽しむことができるというメリットがある。では、自宅の庭でできる家庭菜園に適した場所とはどの辺りなのだろうか。
・日当たりや風通しのよいところ
多くの作物は太陽を浴びることで養分を蓄えて大きく成長するため、庭の中でも日当たりや風通しのよい場所を選ぶようにしよう。家庭菜園する場所の日当たりや風通しが悪いと、作物が病気になりやすく、害虫の被害を受けやすくなるので注意が必要だ。
・土壌環境がよいところ
「水はけがよい」「通気性がよい」「保水性がよい」「土壌の酸度がそれぞれの農産物に適した酸度である」「病原菌や害虫が少ない」のがよい土壌の条件だ。よい土か悪い土かは、土を握って団子状にした後、指で軽く押して見分ける。指で押すとすぐに崩れるフカフカのものがよい土だ。一方、粘土質で押してもなかなか崩れない場合は、作物作りに不向きの悪い土だといえる。フカフカの土は粒と粒の間に隙間があるため、水を与えると土中の隙間を通り土全体にしみ込む。同時に、根までしっかりと空気を届けることができるため、作物がすくすく育つのだ。家庭菜園でもどのような土を使うかは重要なので、よい土か悪い土かの見分け方はマスターしておこう。
2. 家庭菜園で最初に揃えるべき道具とは?

家庭菜園では道具選びも大切である。しかし、最初から意気込んでたくさんの道具を揃えると、出番がほとんどない道具まで購入してしまったり、不適切な道具を使って失敗したりすることもある。そんなことがないように、ここでは家庭菜園をはじめるにあたり最低限必要な道具を紹介していこう。
プランター・鉢
種類もサイズもさまざまなので、育てる作物にあわせて選ぶとよいだろう。家庭菜園初心者におすすめのプランターは、以下で詳しく紹介する。ただし、庭の一角を畑にする人は、プランターを用意する必要はない。
じょうろ
水やりに使用するじょうろは、水がシャワー状に出るものを選ぶようにしよう。
シャベル
シャベルは苗の植え付けなどに使用する。柄が握りやすいものを選ぶとよいだろう。
スコップ
土を耕すときに使用する。先端が尖っているスコップは、少しの力で深く掘ることができるので女性におすすめだ。
くわ
庭の一角で家庭菜園をする場合、畑の開墾や軽く耕す中耕、栽培床をつくる畝立て(うねたて)、作物の根に土をかける土寄せなどの耕作作業に使う。
家庭菜園ではほかにもハサミや支柱、レーキ(熊手)、防虫シートなど、育てる作物の種類や成長の段階で必要になってくるものもある。しかし、まず最初は上記の5つの道具を準備しよう。
家庭菜園ではほかにもハサミや支柱、レーキ(熊手)、防虫シートなど、育てる作物の種類や成長の段階で必要になってくるものもある。しかし、まず最初は上記の5つの道具を準備しよう。
3. 家庭菜園におすすめのプランターの選び方

プランターは、プラスチック製、木製、素焼きなどさまざまな種類があり、サイズもさまざまだ。では、家庭菜園初心者におすすめのプランターとはどのようなものだろうか?家庭菜園では、軽くて持ち運びがしやすく、掃除するときも移動が楽なプラスチック製のプランターがおすすめだ。また、プラスチック製のプランターはお手頃価格なのも嬉しいところ。ただし、水を通さない素材のため保水性に優れている反面、排水性に劣るので水のやりすぎには注意が必要だ。
プランターのサイズは、育てる作物の大きさを目安に、深さは底の深いものを選ぶのがポイントだ。以下を目安にして選ぶとよいだろう。
プランターのサイズは、育てる作物の大きさを目安に、深さは底の深いものを選ぶのがポイントだ。以下を目安にして選ぶとよいだろう。
- トマトなどの果菜類は、直径・深さともに30cm以上もの
- リーフレタスなどの葉菜類は、深さ25cm以上の長方形のもの
- ニンジンなどの根菜類は、深さ30cm以上のもの
結論
庭で家庭菜園を行ううえで最も大切なのは、作物が生育しやすい場所選び、そして道具選びである。道具に関しては、最初はリーズナブルな道具を購入しがちだが、「お値段=機能性・耐久性」ということもある。よい作物を作るためには、専門店で取り扱っている品質のよい道具を選ぶことをおすすめする。作物作りに適した使い勝手のよい道具を用いることで、初心者でも失敗が少なく、長く使うことができるだろう。