1. 庭での家庭菜園に適した場所とは?

自宅の庭を利用して家庭菜園を行う場合、空いている場所ならどこでもいいというわけではない。失敗しないためには、家庭菜園に適した場所で育てることが重要である。庭で最適なのは、以下の条件をクリアした場所だ。
・日当たりがよい場所
家庭菜園で人気の高いきゅうり・なす・ピーマン・トマト・枝豆など春から秋にかけて栽培する多くの作物は、太陽の光をたっぷり浴びることで大きく成長する。日当たりのよさは不可欠なのだ。そのため、苗を植えるときは、日当たりが悪くならないように、株と株の間隔を十分にとることがポイントだ。
・風通しがよい場所
作物の生育には風通しのよさも外せない条件だ。「風通しがよい=蒸れを防ぐ」ことができ、病害虫の発生を予防できる。また、狭い場所にたくさんの苗を植えると、風通しが悪くなるので株間をしっかり取るように注意しよう。
・土壌環境がよい場所
よい土の条件とは、「水はけがよい」「通気性がよい」「保水性がよい」「保肥性がよい」「土壌の酸度が適正である」「病原菌や害虫が少ない」ことである。家庭菜園に最適な土については次項で詳しく解説する。
2. 家庭菜園に最適な土とは?

家庭菜園で美味しい作物を育てるには、土はとても重要である。では、家庭菜園に適した土とはどのようなものかみていこう。
・家庭菜園に最適な土は「団粒構造の土」
団粒構造の土とは、フカフカの土だ。フカフカの土は、粒と粒の間に隙間があるので、通気性や排水性、保水性にも優れているのが特徴だ。見分け方は、握って団子状にした後、指先で軽く押すとすぐに崩れる土がよい土の証である。
・家庭菜園に不向きな土は「粘土質の土」
指先で軽く押してもなかなか崩れない粘土質の土は家庭菜園に不向きである。その理由は、土中に空気や水が入りづらく、水はけや水もちが悪いためだ。水はけが悪くなると、根腐れを起こしやすくなる。
・家庭菜園に最適な土は「適正な酸度の土」
野菜の多くは、弱酸性から中性の土を好むといわれている。しかし雨の多い日本の土壌は、酸性寄りであることが多く、酸度の調整が必要なのだ。ホームセンターにはさまざまなアルカリ性石灰などが販売されているので、簡単に酸度を調整することができる。正確に土壌酸度を知りたい場合は園芸店などで販売されている酸度計を利用してもいいだろう。
3. 家庭菜園初心者でも簡単に育てられる作物とは?

家庭菜園をはじめようと思っても、どんな作物が育てやすいのか?うまく育てられるだろうか?と疑問や不安を抱える人も少なくないであろう。そこで、家庭菜園入門者でも比較的簡単に育てることができる野菜とハーブをいくつか紹介していこう。
<初心者でも簡単に育てられる野菜>
ねぎ
暑さにも寒さにも強いため育てやすい。とくに青ねぎは、種まきから収穫までの期間が短いのが特徴だ。株ごと収穫してもよいが、株元を3~5cm程度残しておけば新芽が生えてきて何度も収穫できる。
ミニトマト
家庭菜園でも人気の野菜のひとつがミニトマトだ。ミニトマトは成長が早く、実は開花から50日ほどで収穫でき、一度にたくさんの実を収穫できるのが特徴だ。
枝豆
初心者には栽培期間が短く、簡単に育てられる早生種(種まきから収穫まで75〜80日程度)がおすすめである。枝豆は種から育てた方が失敗せずにうまく育つといわれている。
きゅうり
栽培が簡単で生育が早く、苗の植えつけから2ヶ月ほどで収穫ができる。収穫期間が長く、たくさんの量を収穫できるのが魅力だ。
<初心者でも簡単に育てられるハーブ>
バジル
豊かな香りで食材を引き立てるハーブの王様ともいえるバジル。収穫期は6月下旬~10月頃で、一度植えるとたくさんの量を収穫することができる。
大葉
暑さに比較的強く、日本の風土に適した育てやすい日本を代表するハーブである。たくさんの種をつけるので、一度植えると翌年は勝手に芽を出してくれるのが魅力だ。
パセリ
料理のつけあわせに出てくるパセリは、ほぼ一年中収穫できる万能ハーブだ。生育適温が15〜20度なので、春や秋に栽培をはじめることをおすすめする。
結論
庭での家庭菜園を失敗しないために、場所選び、よい土と悪い土の見極め方、初心者でも育てやすい作物は必ずおさえておきたいポイントである。難しそうなイメージがある家庭菜園だが、ポイントさえマスターすれば初心者でもうまく作物を育てることが可能だ。ぜひ自身の庭で家庭菜園をはじめてみてはいかがだろうか。