1. エアコンの選び方【事前チェック事項】
エアコンの選び方の基本となるのが、設置する環境やモデルだ。それぞれ詳しく見ていこう。
エアコンを設置する環境
エアコンの室内機を設置する場合、左右に5cm以上、上に7cm以上、下に10cm以上ほどのスペースが必要になるのが一般的だ(いずれもおおむね)。スペースありきで絞り込むのが、エアコンの選び方の基本となる。
同様に室外機も、後ろの壁から5cm以上、左右の壁から10cm以上、前面に25cm以上の空間が必要になる。
このほか、エアコン専用のコンセントには100Vまたは200V用、15または20Aなど4種類のコンセントがある。プラグの形状とあわせて、これらは事前に確認しておこう。
同様に室外機も、後ろの壁から5cm以上、左右の壁から10cm以上、前面に25cm以上の空間が必要になる。
このほか、エアコン専用のコンセントには100Vまたは200V用、15または20Aなど4種類のコンセントがある。プラグの形状とあわせて、これらは事前に確認しておこう。
エアコンのモデル
もうひとつ、選び方の基本となるのがモデルである。大きく「スタンダードモデル」「自動内部クリーン機能搭載モデル」「最上位モデル」に分かれる。
スタンダードモデルは主に冷房を使う、使用頻度が少ない部屋に設置するといった方に向いている。自動内部クリーン機能搭載モデルは、お手入れの手間を省きたい、常にクリーンな状態にしておきたいという方に合うだろう。
エアコンの使用頻度が高く、冷暖房どちらも使う、長年使うことを想定しているという方に合うのは「最上位モデル」だ。このように、モデルも選び方に関わる大切な要素になる。
スタンダードモデルは主に冷房を使う、使用頻度が少ない部屋に設置するといった方に向いている。自動内部クリーン機能搭載モデルは、お手入れの手間を省きたい、常にクリーンな状態にしておきたいという方に合うだろう。
エアコンの使用頻度が高く、冷暖房どちらも使う、長年使うことを想定しているという方に合うのは「最上位モデル」だ。このように、モデルも選び方に関わる大切な要素になる。
2. エアコンの選び方【適用畳数を正しく知る】
エアコンの「適用畳数」に着目した選び方のポイントを見ていこう。適用畳数は、冷房と暖房あるいは木造と鉄筋などで変わってくるため、選び方の大切な要素となる。一般的なエアコンの適用畳数は次の通りだ。
エアコンの適用畳数
6畳用(2.2kW)
木造...冷房6畳/暖房6畳
鉄筋...冷房9畳/暖房7畳
鉄筋...冷房9畳/暖房7畳
8畳用(2.5kW)
木造...冷房7畳/暖房7畳
鉄筋...冷房10畳/暖房7畳
鉄筋...冷房10畳/暖房7畳
10畳用(2.8kW)
木造...冷房8畳/暖房8畳
鉄筋...冷房12畳/暖房10畳
鉄筋...冷房12畳/暖房10畳
12畳用(3.6kW)
木造...冷房10畳/暖房9畳
鉄筋...冷房15畳/暖房12畳
鉄筋...冷房15畳/暖房12畳
14畳用(4.0kW)
木造...冷房11畳/暖房11畳
鉄筋...冷房17畳/暖房14畳
鉄筋...冷房17畳/暖房14畳
18畳用(5.6kW)
木造...冷房15畳/暖房15畳
鉄筋...冷房23畳/暖房18畳
鉄筋...冷房23畳/暖房18畳
20畳用(6.3kW)
木造...冷房17畳/暖房16畳
鉄筋...冷房26畳/暖房20畳
鉄筋...冷房26畳/暖房20畳
23畳用(7.1kW)
木造...冷房20畳/暖房17畳
鉄筋...冷房30畳/暖房21畳
鉄筋...冷房30畳/暖房21畳
部屋の方角なども関係してくる
適用畳数は選び方の大切な要素だが、あくまで目安だ。部屋の造りや窓の大きさ、数、方角などによっても前後する。たとえば窓が南向きの場合、室内の温度が上がりやすいため実面積よりも2畳ほど広めのものがいい、といった具合に選び方が変わってくる。エアコンを選ぶ際は、部屋の方角なども含めて店員に相談するといいだろう。
3. エアコンの選び方【設置場所と機能・性能】
エアコンをどの部屋に設置するか、求める機能や性能は何かによって選び方が変わってくる。続いては設置場所や機能・性能に着目した選び方のポイントをお伝えする。
エアコンの設置場所
まずは、エアコンの設置場所ごとに選び方のポイントを見ていこう。
リビング
もっとも使用頻度が高くなるのがリビングだ。ここは惜しまず、省エネ性能が高く冷暖房もしっかりしている、付帯機能が多い、フィルターの自動お掃除機能があるといった、最上位モデルをおすすめしたい。
寝室
清潔さと、快適に眠れるかどうかがカギになる。そこでおすすめなのは、自動内部クリーン機能搭載モデルだ。清潔さをキープできるしお手入れの手間も少なく済む。除湿機能や空気清浄機能もあると嬉しい。一晩中オンにしていることが多いという方は、省エネ性能にも着目しよう。
子ども部屋など
子ども部屋や客間などは、そこまで広くなければスタンダードモデルで十分カバーできる。初期費用も抑えられるはずだ。清潔さにこだわりたいという方は自動内部クリーン機能搭載モデル、オンにしている時間が長いという方は省エネ性能もポイントになる。
エアコンの機能・性能
次に、エアコンの主な機能や性能を見ていこう。
自動内部クリーン機能
自動でフィルターを洗浄する機能。屋外に排出してくれるタイプと、専用のダストボックスに集塵するものがある。後者は、ダストボックスの掃除が必要になる。
気流制御
冷房は天井に、暖房は床に沿うように気流を作る機能。効率よく快適な冷暖房効果が得られる。人感センサーを搭載し、人がいる場所だけを効率よく暖めたり、逆に人に直接当たらないように避けて冷やしたりしてくれるものもある。
除湿
部屋の湿度を下げてくれる機能。冷たい空気を部屋に送る「冷房除湿」と、空気を暖め直してから部屋に戻す「再熱除湿」などの種類がある。結露防止にも役立つ機能だ。
空気清浄
冷暖房と同時に空気中を浮遊するホコリ、カビ、花粉、細菌などを集塵してフィルターなどで濾過し、部屋にキレイな空気を届けてくれる機能。空気清浄機さながらの性能をもつエアコンもある。
スマホ対応
スマホにインストールした専用アプリからオン・オフ、温度・風量調整、運転モード切り替え、気温や湿度のチェックなどができる。冬は帰宅前に暖めておくことができるし、万が一消し忘れて外出したときも安心だ。
4. エアコンの選び方【メーカーの特徴】
ここまで、エアコン全体に共通する選び方をお伝えしてきたが、エアコンはメーカーによって特徴が異なる。そのため、メーカーを選び方の基準にしている方も多いだろう。続いては、メーカーの特徴に着目した場合の選び方を解説する。
パナソニック
AI空気清浄やナノイーXといった最新機能が充実している。センサーが家具の配置や壁の温度などを感知し、人のいるところに効率よく風を送ってくれるなど、賢いエアコンがほしい方におすすめ。
ダイキン
ダイキンは、大風量や加湿ができるといった機能が特徴。垂直の暖房気流など独自の技術開発に余念がないメーカーでもある。家族みんなで快適に過ごしたい、という方はダイキンのエアコンがいいだろう。
シャープ
空気清浄機能に力を入れているのがシャープだ。プラズマクラスターを搭載しているモデルも多く、365日クリーンな空気を維持できる。部屋干しモードが搭載された機種もあるため、部屋干しが多い方にはとくにおすすめだ。
三菱
三菱も人気メーカーのひとつ。たとえば霧ケ峰のFZシリーズは、2つのファンがそれぞれ独立して動くことで複雑な気流を作る。体感温度を予測して冷暖房、爽風を自動で切り替える機能もある。快適さ重視なら三菱もいいだろう。
東芝
シャープ同様に、空気清浄機能を特徴とするメーカーが東芝。空気清浄機の電気集塵システム「プラズマ空清」を応用し、いつもキレイな空気を部屋中に送り込んでくれる。集塵した汚れは自動で排出してくれるためお手入れも楽々だ。
日立
エアコン内部のフィン(熱交換器)まで自動で洗浄してくれる「凍結洗浄」を搭載したモデルが人気だ。結露やカビの発生も抑えられる。人の数、活動量、位置などを認識し、一人ひとりに合った空気制御をしてくれる。快適な時間を過ごしたい方におすすめしたい。
5. エアコンの選び方【本当の省エネ力】
最後に、エアコンの選び方でもとくに難しい「省エネ性能」について解説する。電気料金を抑えられるかどうかは、省エネ性能に着目した選び方ができるかどうかにかかってくる。
エアコンの省エネ性能の見方
エアコンには「省エネ基準達成率」「冷暖房平均COP」という数字がある。それぞれの意味を理解しておくことが大切だ。
省エネ基準達成率
「目標年度2019年度」など、対象年度における省エネ目標値に対して、どれだけ達成しているかを「%」で表したもの。数値が大きいほど省エネ性能が高くなる。
冷暖房平均COP
消費電力1kWにおける冷暖房能力を表したもの。エアコンの省エネ性能に着目した選び方の中でもっとも重要といっても過言ではないのが、冷暖房平均COPだ。
省エネ基準達成率と冷暖房平均COPの読み方
A:16畳(6.7kW)で「省エネ基準達成率126%」「冷暖房平均COP4.00」
B:10畳(3.6kW)で「省エネ基準達成率122%」「冷暖房平均COP6.01」
たとえばこの2機種があった場合、効率がいいのは「B」となる。省エネ基準達成率は、あくまで「対象年度の目標値」に対する達成率であり、数値が高いほど省エネ性能が高いのは間違いないが、効率の良さはまた別の話になる。省エネ性能を比較する際は、両者の数値を見ることがポイントになる。
B:10畳(3.6kW)で「省エネ基準達成率122%」「冷暖房平均COP6.01」
たとえばこの2機種があった場合、効率がいいのは「B」となる。省エネ基準達成率は、あくまで「対象年度の目標値」に対する達成率であり、数値が高いほど省エネ性能が高いのは間違いないが、効率の良さはまた別の話になる。省エネ性能を比較する際は、両者の数値を見ることがポイントになる。
結論
エアコンの選び方のポイントを解説してきた。メーカーやモデルごとにさまざまな特徴があるため、迷ってしまう方も多いだろう。どういった使い方をするか、どんな機能がほしいかを決めておくと絞り込みやすいはずだ。