1. エアコンが冷えない理由
エアコンをつけたはいいものの、なかなか冷えない。エアコンの風から冷たさを感じられなくなるのにはさまざまな原因がある。
エアコンのフィルターや吹出口にほこりが詰まっている
フィルターの掃除を怠っていると、肝心の冷風が通れなくなるためエアコンを使っても部屋が冷えない。また、フィルターがきれいな状態であっても、吹き出し口に汚れやほこりが付着している場合は十分に風が冷えないことも考えられる。
部屋の広さにエアコンの能力が対応しきれていない
エアコンには、機種によって対応している部屋の広さがある程度決まっている。仮に6畳の部屋に対応しているエアコンを10畳の部屋に使った場合、広さのほうが勝ってしまうため十分に部屋が冷えないのである。
エアコン本体・室外機の故障や冷媒ガスの異常
エアコン本体や室外機の内部に異常が発生してしまった場合、冷却装置が正常に作動しないことがある。そうすると、設定したとおりに冷風が吹き出されないのである。また、エアコンには冷却のための冷媒ガスが使われていて、冷媒ガスに何らかの異常が発生した場合も正常な動作が行えなくなるのだ。
2. エアコンが冷えない理由を確認する方法
エアコンを使っても冷えない、と感じたときに考えられるのは、エアコンの故障を始めとするさまざまな原因だ。適切な対応をするためには、まずエアコンが冷えない理由は何なのかを突き止める必要がある。以下の項目を確認し、それでも冷風が出ない場合は故障を視野に入れて対策を立てよう。
フィルターの状態を確認する
エアコンのカバーを外すと、すぐに内部のフィルターの状態を確認することができる。もしも目に見えてほこりや汚れが詰まっており、フィルターが目詰まりを起こしている場合、フィルターの掃除をしよう。
室外機の周りに余計なものが置かれていないか確認する
エアコンとセットになっているものが室外機である。家の外に設置されているのだが、室外機の周りに鉢植えや段ボール、ゴミなどの余計なものが置かれているかどうかを確認しよう。室外機の周りに物が置かれていると、冷却ファンが十分に能力を発揮できない。結果的に冷風を送り出す力が弱まってしまうことになるため、注意が必要である。
リモコンで運転モードを確認する
エアコンのスイッチをオンにしても冷風がこない場合、リモコンもチェックしておこう。運転モードが「暖房」や「送風」、「ドライ」になっている場合は、「冷房」もしくは「冷風」モードに直すといいだろう。もし、運転モードが間違っていないにも関わらず冷えない場合は、故障が考えられるので、修理を視野に入れておこう。
エアコンの風力や対応している部屋の広さを確認する
エアコンの説明書には、持っているエアコンが何畳の部屋に対応している機器かが記されている。部屋の広さほうが圧倒的にエアコンの対応能力よりも上回っている場合は、エアコンの能力不足が原因と言えるだろう。また、室温とエアコンの設定温度が変わらない場合は冷たさを感じられないこともあるため、設定温度をもう少し下げてみるのも一つの手である。
3. エアコンが冷えないときの解決方法
エアコンが冷えない理由がわかったら、自分でできる範囲の解決方法を試みてみよう。エアコンが冷えない理由がわかれば、自分で対処できる事柄も多数見つかる。
フィルターの掃除をこまめに行う
エアコンが冷えない理由でまず考えられるのは、フィルターの根詰まり。フィルターの掃除は雑巾と家庭用洗剤、歯ブラシがあればできる。風呂場やベランダなどの汚れが気にならない場所で掃除を行うことをおすすめする。なお、掃除した後のフィルターは、カビの繁殖防止のために完全に乾かしてから再装着するようにしよう。
部屋や室外機の周りを整理整頓する
部屋の中に物が散乱していたり、必要以上に家電や家具を置いていたりすると、部屋の中に十分に冷たい風がいきわたらない場合がある。室外機の周りに物を置いている場合もそうだ。エアコン本体やエアコンの室外機の周りは常に整理整頓し、冷却機能が正常に動くようにしておこう。
冷媒ガスの充填を行う
エアコンの内部を巡っている冷媒ガスが足りなくなってしまうと、冷却が思い通りにいかないことがある。ただし、冷媒ガスの扱いには十分な注意をはらうことが必要となる。そのため、業者に依頼して冷媒ガスを充填してもらうのが無難で安全である。依頼した場合にかかるであろう費用はおおよそ15,000円前後だ。
4. エアコンが冷えない理由が故障である場合は業者に依頼
エアコンが冷えない理由がエアコン本体の故障である場合、自力で直すのは至難の業である。電気の専門知識や資格がなければできない対処法のため、業者に依頼するようにしよう。
エラーコード表示が示している故障内容を確認する
エラーコードとは、エアコンにエラーが発生してしまった場合に表示されるコードのこと。メーカーごとにエラーコードは異なるため、まずは自分が使っているエアコンのメーカーがどこなのかを確認しよう。エアコンが冷えない理由をエラー表示で特定できる場合がある。メーカーのホームページやコールセンターで確認すれば、エラーの詳細を知ることができる。業者に依頼をするのは、エラー内容を確認してからがいいだろう。
故障内容を業者に伝えて依頼をする
冷えないエアコンの修理を行っている業者は、住んでいる地域によってさまざまだ。そのため、まずは近くの修理業者を探そう。修理業者や故障の原因、修理にかかる時間によって費用は変わる。リモコンの故障だけであれば5,000円程度で済むことが多いが、室外機が壊れている場合だと100,000円ほどかかることもあるので見積もりは必須と言えるだろう。念のため、業者とエアコンメーカーの両方から見積もりを取っておくことをおすすめする。
結論
エアコンが冷えない理由はさまざまだ。フィルターにほこりが詰まっているという軽度なものから、室外機の内部に入っている部品が故障している重度なものも。原因によって、自分で解決可能な案件であるかどうかも変わってくるため、原因の究明が第一である。自分で解決できないレベルの故障であれば、迷わず業者やメーカーに相談するようにしよう。