「裄丈」の採寸はワイシャツ選びに欠かせない！正しい測り方を解説

裄丈（ゆきたけ）とは、首のつけ根の中心から手首のつけ根までの長さを指す。「肩幅の半分と腕の長さを足した長さ」と考えるとわかりやすいだろう。

ワイシャツには首まわりと裄丈のサイズが記されていることが多い。その理由は、首まわりと裄丈のサイズを基準にすれば、自分の体にぴったりのシャツが選びやすいためだ。ちょうどいいワイシャツを選ぶためにも、自分の裄丈はしっかり採寸しておきたい。

似た単語に「袖丈（そでたけ）」があるが、裄丈とは大きく異なる。袖丈とは肩の先から袖口までの長さのことで、ほとんど腕の長さだと考えていいだろう。
裄丈と袖丈は漢字も似ているので、取り違えないよう注意したい。

ここからは、裄丈の寸法の測り方を解説する。自分の体にメジャーを当てて採寸するのは難しいため、ほかの人に測ってもらうといいだろう。

まずは、背中側の首のつけ根の中心部にメジャーを当てる。そこから肩の頂点を通過し、手首のつけ根まで測ろう。このとき、メジャーをピンと張った状態にするのではなく、自然に測るのがポイントだ。

裄丈の理想の長さは、実寸よりも2～4cmほど長くしたものだ。実寸より少し長い丈のほうが、ジャケットの袖からシャツが若干のぞくようになり見映えがいいためだ。
また実寸通りでは、カフスを留めた状態で肘を曲げると、シャツがきついと感じてしまう。ある程度余裕を持たせることで、肘を曲げたり上下に動かしたりするのが楽になるだろう。
さらに、生地は洗濯すると縮みやすい。その点も踏まえ、裄丈が実寸よりも2～4cmほど長いものを選ぶべきといえる。

桁丈は、身長や服のサイズからおおよその目安がわかる。メジャーが手元になくて採寸できない場合は、平均サイズを参考に選ぶのも1つの手だろう。

細かいサイズはシャツメーカーごとに異なるものの、大体のサイズはSサイズが裄丈80cm、Mサイズが裄丈82cm、Lサイズが裄丈84cm、LLサイズが裄丈86cmとされている。
身長ごとのシャツのサイズ目安は、Sサイズが165cmまで、Mサイズが165～175cm、Lサイズが170～180cm、LLサイズが175～185cmとなっている。
これらを元に考えると、身長ごとの裄丈の目安は以下の通りとなる。

ワイシャツの袖は長すぎても短すぎても格好悪いため、適切な長さのものを着たいものだ。しかし、海外製のシャツは日本製よりも裄丈が長い傾向があり、着たときに袖が長く感じる可能性も高い。袖が手の甲にかかるほど長い場合は「裄丈直し」の必要がある。

裄丈直しは「裄丈詰め」とも呼ばれている。裄丈直しができるのはシャツの裄丈が自分よりも長い場合で、短い場合は直せない。
まずはシャツの袖に付いているカフスの部分を取り外す。ちょうどいい裄丈になるよう袖の先端部分をカットしたら、再度カフスと縫製し直す。これでシャツの裄丈がぴったりの長さになるはずだ。
裄丈直しが必要な場合は、シャツの購入時に店頭で依頼しよう。

ちょうどいいサイズのワイシャツを選ぶには、裄丈の寸法を測るのが欠かせない。メジャーがあれば家庭でも測れるが、店頭で採寸してもらえる場合も多いため、自分の裄丈がわからない方はお願いしてみるのもいいだろう。自分の裄丈を知り、適切なサイズのワイシャツを身につけよう。