1. 快適な睡眠は枕の選び方で決まる

枕の選び方ひとつで睡眠の質が変わってくる。そもそもなぜ枕が必要なのか、選び方を誤るとどんな影響が出るのかを見ていこう。
枕の役割
ヒトの「脊柱」は、横から見るとS字のようなカーブを描いている。これにより、体の中でもっとも重いとされる頭や、体重を無理なく支えることができるわけだ。実は寝ているときも、立っているときと同じように脊柱がカーブを描いている状態が望ましいとされている。枕は寝ている間の姿勢を保ち、首と敷布団やマットレスとの間に生まれる空間を埋める役割を果たすのだ。
枕選びに失敗すると...?
枕の選び方を誤ると、どういった影響が出るのだろうか。たとえば枕が高すぎた場合、顎を引いたような状態になる。すると首や肩などの筋肉に負担がかかり、頭痛やいびきなどを招くことがある。
逆に低すぎるのも問題だ。その場合は首をしっかり支えられなくなり、肩こりや寝違えなどが起こりやすくなる。「寝ると疲れる」「目覚めると肩が凝っている」「頭痛がする」という方は、枕の選び方を誤っている可能性がある。
逆に低すぎるのも問題だ。その場合は首をしっかり支えられなくなり、肩こりや寝違えなどが起こりやすくなる。「寝ると疲れる」「目覚めると肩が凝っている」「頭痛がする」という方は、枕の選び方を誤っている可能性がある。
2. 枕の選び方で着目すべきポイント

いろいろな枕が販売されている。実際に寝てみなければ分からないため判断しにくく、選び方に迷ってしまう方も多いだろう。そこで、枕の選び方で着目すべきポイントをまとめたので参考にしてほしい。
枕の選び方で着目すべきポイント
- 高さ
- 素材
- 形状
枕は、この3点に着目した選び方をしよう。それぞれ、詳しく解説していく。
■高さ
横になったときに顔の角度が約5度(ほんのわずかに顎が引ける程度)になるのが理想とされている。この角度が得られ、かつ首と寝具の隙間を埋められる枕を選ぼう。体格や体型により、適した高さが異なるため、横になったときに「リラックスできるかどうか」をひとつの判断基準としてほしい。
■素材
パイプ...通気性に優れ、へたりにくい。パイプの量で硬さ、高さを変えられる。
羽毛...柔らかく、クッション性や通気性、吸湿性などに優れている。
低反発ウレタン...体型や姿勢に合わせて柔らかくフィットしてくれる。
高反発ウレタン...柔らかさと通気性、弾力性などに優れている。
一例だが、枕にはさまざまな素材が用いられている。一長一短があるため、どれがベストというものはない。自分にしっくりくるものを選ぶのがいちばんだろう。
■形状
枕といえば長方形のものが多かったが、S字を描いている枕や両サイドがやや高めになった枕などもある。選び方のポイントは「中身の偏りが少ない」「首を優しく支えてくれる」「後頭部に優しくフィットする」といったところに着目するといいだろう。
■高さ
横になったときに顔の角度が約5度(ほんのわずかに顎が引ける程度)になるのが理想とされている。この角度が得られ、かつ首と寝具の隙間を埋められる枕を選ぼう。体格や体型により、適した高さが異なるため、横になったときに「リラックスできるかどうか」をひとつの判断基準としてほしい。
■素材
パイプ...通気性に優れ、へたりにくい。パイプの量で硬さ、高さを変えられる。
羽毛...柔らかく、クッション性や通気性、吸湿性などに優れている。
低反発ウレタン...体型や姿勢に合わせて柔らかくフィットしてくれる。
高反発ウレタン...柔らかさと通気性、弾力性などに優れている。
一例だが、枕にはさまざまな素材が用いられている。一長一短があるため、どれがベストというものはない。自分にしっくりくるものを選ぶのがいちばんだろう。
■形状
枕といえば長方形のものが多かったが、S字を描いている枕や両サイドがやや高めになった枕などもある。選び方のポイントは「中身の偏りが少ない」「首を優しく支えてくれる」「後頭部に優しくフィットする」といったところに着目するといいだろう。
自分に合っているかの判断が難しい
枕は選び方が分かっていても、実際に使わなければ自分に合っているか判断しにくいところが難点だ。店舗で試すなら、敷布団やマットレスの硬さなどもできる限り自宅の環境に近い状態で試そう。
またネットでは、30日間返品OKといった枕も販売されている。どれが自分に合っているのか迷ったときは、そうしたサービスを利用するのもひとつの方法だ。
またネットでは、30日間返品OKといった枕も販売されている。どれが自分に合っているのか迷ったときは、そうしたサービスを利用するのもひとつの方法だ。
3. 選び方とあわせて覚えたい枕の寿命やお手入れ

最後に、選び方とあわせて覚えておきたい枕の「寿命(買い替えどき)」や「お手入れ」について解説する。
枕の寿命
もちろん使い方によっても変わってくるが、パイプは3〜5年程度、そばがらは半年〜1年程度、低反発ウレタンは半年〜3年程度といったように、枕は素材によって寿命が異なる。それ以外の素材もおおよそ1〜3年程度が目安だ。素材で絞り込む選び方のときは、寿命も考えておくといいだろう。
枕のお手入れ方法
枕は皮脂やフケなど汚れが溜まりやすい。放置するとイヤなニオイがするだけでなく、ダニやカビが発生する原因にもなってしまう。寿命を少しでも延ばすため、快適に眠るためにも、選び方とあわせてお手入れが大切になる。
たとえば低反発ウレタンや羽毛、そばがらといった枕は基本的に水洗いができない。そのため、できる限りこまめに風通しのいい場所で天日干しまたは陰干し(素材で分かれる)をするなどして、湿気を飛ばそう。一方、パイプやビーズなどが素材の枕なら、水洗いできるものが多い。商品のパッケージに記載されているやり方で水洗いをしたあとは、カビなどを防ぐためしっかり乾かそう。
たとえば低反発ウレタンや羽毛、そばがらといった枕は基本的に水洗いができない。そのため、できる限りこまめに風通しのいい場所で天日干しまたは陰干し(素材で分かれる)をするなどして、湿気を飛ばそう。一方、パイプやビーズなどが素材の枕なら、水洗いできるものが多い。商品のパッケージに記載されているやり方で水洗いをしたあとは、カビなどを防ぐためしっかり乾かそう。
結論
枕の選び方は「高さ」「素材」「形状」を中心に絞り込み、「自分にフィットするか」「楽な姿勢で眠れるか」で決定するといいだろう。快適な睡眠は、健康的な暮らしに欠かせない要素だ。妥協せずにしっかり選んでほしい。