目次
- 1. 裄丈(ゆき丈)とはどの部分?
- 2. 裄丈はどんなときに測る?
- 3. シャツの裄丈の正しい測り方
- 4. 着物の裄丈の正しい測り方
- 5. 裄丈を測るときのポイント
- 6. 裄丈のほかに覚えておきたい「丈」や「幅」の意味と測り方
- 7. 裄丈に関する豆知識!「英語」でどう表現する?
- 8. 裄丈の測り方を覚えてシャツをカッコよく着こなそう
- 首のつけ根の中心部に背中側からメジャーを当てる
- 肩のてっぺんを通り、手首のつけ根(手首のくるぶし)までメジャーを伸ばす
- 首まわり
- 肩幅
- 裄丈
- 胸まわり
- ウエスト
- 着丈
- カフスまわり
- 首のつけ根にある骨にメジャーを当てる
- 肩の上を通してから、腕のつけ根までを測る
- 1〜2cmほど足した長さが着物の裄丈となる
- 身長
- 着丈(きたけ):首の骨からかかとの中央まで
- 裄丈(ゆきたけ)
- 袖丈:上下の袖の長さ
- 袖巾:左右の袖の長さ
- 前幅(まえはば):前身頃の裾の部分の幅
- 後幅(うしろはば):後ろ身頃の裾の部分の幅
1. 裄丈(ゆき丈)とはどの部分?

裄丈とはどの部分を指すのか、袖丈との違いも交えて解説する。
裄丈はどの部分のこと?
「首のつけ根の中心」から「手首のつけ根」までの長さが裄丈だ。襟のタグの中央から袖口までの長さと覚えておこう。なお「裄(ゆき)」は本来、和服における「背中の縫い目から袖口まで」の呼称である。
袖丈(そでたけ)との違いは?
袖丈は「肩口から手首のつけ根までの長さ」である。肩幅が含まれている裄丈と違い、袖丈は袖だけの長さなので違いを正しく覚えておこう。
2. 裄丈はどんなときに測る?

裄丈は主にどういったときに測るのか、測ることでどんな利点があるのかなども覚えておこう。
ジャストサイズのシャツを選びたいときなど
たとえばシャツは、裄丈と首まわりを基準にするとジャストサイズのものを選びやすい。裄丈を測らずに購入すると動きにくかったり、不格好になったりする場合があるため気をつけよう。自分に合うサイズのシャツを選ぶためにも、正しい測り方を知っておくことが大切だ。
3. シャツの裄丈の正しい測り方

体に合ったシャツを選ぶためにも、裄丈の正しい測り方やコツを覚えておこう。
シャツを選ぶときの裄丈の測り方
顔を下に向けると首のつけ根に骨が出てくる。そこへメジャーのゼロを当てよう。またメジャーはピンと張った状態ではなく、あくまで自然に伸ばして測るとよい。
実寸よりも「やや長め」を選ぶのがおすすめ
シャツのサイズは、裄丈の実寸よりも2〜4cmほど長いものを選ぼう。実寸通りだと腕を動かす際にキツく感じることがあり、腕を曲げたり上げ下げしたりもしづらい。手の甲の半分くらいまで測れば丁度よい長さになるだろう。
シャツを選ぶ際、裄丈のほかに測る部分は?
本稿のテーマに沿って裄丈のみの測り方を紹介したが、実際にはシャツを選ぶ際このようなポイントを計測する。
4. 着物の裄丈の正しい測り方

着物を仕立てるときも裄丈を測る必要がある。
着物の裄丈の正しい測り方
基本的には、シャツの裄丈と同じ測り方と覚えておこう。
【所有している着物で測る方法もある】
なおすでに着物を所有しており、かつそれがジャストサイズであるならば、その着物から裄丈を測る方法もある。着物を床に広げ、背中の中心から袖口までの長さを測ろう。背中の中心から袖口の上部分まで、斜め上方向にメジャーを当てるのが正しい測り方だ。
着物を仕立てるのに採寸が必要な部分は?
着物を仕立てる際はこうした部分もきちんと採寸しておこう。
5. 裄丈を測るときのポイント

裄丈の測り方そのものは難しくないが、いくつかポイントがあるので押さえておこう。
必ず「左右」を測る
人間は左右非対称のため、左右の裄丈が異なる場合がある。微々たる差かもしれないが、よりジャストフィットするシャツや着物を仕立てるためにも、左右の長さを測っておくことが大切だ。
自分では難しいためほかの方に測ってもらう
自分で測るときは、まず直立して片手を地面と水平に伸ばす。首のつけ根にある骨の突起から肩の真上、手のつけ根までメジャーを当てて長さを確認する。だが自分の体にメジャーを当てて測るのは難しいことが多い。採寸はほかの方にお願いしたほうがより正確に計測しやすいと思っておこう。
6. 裄丈のほかに覚えておきたい「丈」や「幅」の意味と測り方

裄丈以外にも、体の寸法を表す言葉は多くある。詳しい意味とシャツやパンツの測り方をあわせてお伝えしておこう。
着丈(きたけ)
首のつけ根から裾までの長さを指す。襟やフードは着丈に含まれない。首のつけ根の中心から、手を下げたときの中指の先あたりまでの長さを目安にしよう。
袖丈(そでたけ)
肩の先から袖口までの長さを意味する。ざっくりと「腕の長さ」と言い換えられる。裄丈と似ているが、測り方などが異なるので気をつけよう。
身幅(みはば)
「身巾」と表記することもある。両袖のつけ根の下を結んだ長さを意味し、身幅を倍にすると胸囲に相当する。両脇の下を直線で結んだ長さを測ろう。
肩幅(かたはば)
肩先同士を結んだ長さを意味する。両側の肩の先端には骨があるので、そこにメジャーを当てて測ろう。裄丈と同じく背中側を採寸するのが基本だ。
首まわり
ワイシャツのサイズ選びに欠かせない寸法で、喉仏の下あたりを基準に測った首のまわりの長さのことだ。地面と水平ではなく、前下がり気味に測るようにしよう。実寸よりも2cmほどゆとりがあるサイズがベストだ。
胸まわり
地面と水平にメジャーを当ててグルリと一周させる。両腕を下ろした状態で測るのがポイントだ。10cmプラスすればタイトに、15cmプラスすればゆったりした着心地になる。
カフスまわり
手首の回りにメジャーをグルリと回して測定しよう。くるぶしの山を通るように測るのが基本だ。ジャストサイズならプラス6cm、ゆったりならプラス7cmくらいを目安にするとよい。
ウエスト
ヘソのやや上にメジャーを当てて一周させる。水平になるように測るのがポイントだ。タイトならプラス10cm、ゆったりさせたいならプラス15cmなど、お好みで調整しよう。
股下(またした)
股の下から床までの長さだ。雑誌などを股に挟んだら、その雑誌の先端にメジャーのゼロを合わせる。あとは床まで伸ばして測ろう。
股上(またがみ)
パンツ類の股から上の長さを意味する。背筋を伸ばした状態で椅子に座り、ウエストから座面の長さを垂直に測る。
わたり
太もものつけ根の幅だ。直立して太もものつけ根にグルリとメジャーを回して測ろう。
裾幅(すそはば)
パンツの裾の幅を直線で測ったときの長さを指す。ちなみにグルリと一周したときの値は「裾周り」だ。
7. 裄丈に関する豆知識!「英語」でどう表現する?

冒頭でも軽く触れたように、裄丈という言葉は和服の裄からきている。では英語にするとどういった表現になるのだろうか?着物で散策を楽しむ外国人観光客なども増えてきたので、覚えておくと役立つときがあるかもしれない。
裄丈を英語で表現すると?
基本的に裄丈は英語で「sleeve length」という。だが「sleeve(袖)」「length(長さ)」であることから、sleeve lengthは袖丈とも捉えられる。実際、この表現には袖丈と裄丈、両方の意味が含まれていると考えてよいだろう。
8. 裄丈の測り方を覚えてシャツをカッコよく着こなそう

裄丈は、着物はもちろんシャツを選ぶ際にもたいへん重要となる部位だ。肩幅や手の長さには個人差があるため、きちんと計測しないと足りなかったり長過ぎたりして困ることがある。シャツをカッコよく着こなすためにも、自分の裄丈を正確に測る方法を覚えておこう。
結論
裄丈は「襟のタグの中央〜袖口まで」のことだ。測るときは「首のつけ根の中心にある骨にメジャーを当てて、肩のてっぺんを通り、手首のつけ根まで当てる」。と覚えておこう。ただし自分では測りづらいため、誰かに手伝ってもらうのがおすすめだ。
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