- 1. 賃貸で壁掛け時計を使うときの注意点
- 2. 賃貸で壁掛け時計を使う前に確認すべきこと
- 3. 賃貸で壁掛け時計を使うためのアイデア5選
- 4. 賃貸で壁掛け時計を使いたいときに便利なアイテム4選
- 5. 賃貸でも壁掛け時計は使える!ただし原状回復のルールは要確認
1. 賃貸で壁掛け時計を使うときの注意点
賃貸で壁掛け時計を使うことにどういったリスクがあるのだろうか。もっとも重要な注意点から先に解説しよう。当たり前のことかもしれないが、必ずチェックしてほしい。
まずは契約書や規約の「原状回復」について確認する
賃貸では、退去時に賃借人が原状回復する義務を負うのが一般的である。ただし「どこまで回復すべきか」「賃借人の責任の範囲はどこまでか」といった部分は、大家や管理会社などによって判断基準が異なる。
そのため壁掛け時計を賃貸で使いたいと思ったら、まずは賃貸契約書を確認しよう。原状回復について書かれているはずだ。契約条項になければ、特記事項や備考欄なども見てみよう。必ず書かれているはずなので、見落とさないように気をつけてほしい。それでも見つからなければ、大家あるいは管理会社に直接尋ねるなどして確認をしよう。
【分からないからと勝手に取り付けるのはNG】
賃貸契約書を見ても分からず、大家や管理会社にいちいち連絡するのは面倒といった理由で勝手に壁掛け時計を取り付けてしまうことだけは避けよう。退去時に補修費用を請求されるおそれがあるうえ、勝手に穴を開けたとなれば心証も悪くしてしまう。
壁掛け時計に限らず、賃貸の部屋に手を加えたいときは事前に確認するのが鉄則だ。トラブルを招かないためにも、ルールは守ろう。
【穴を開けてOKという場合でも釘は控えたほうが無難】
仮に壁に穴を開けるといったことが許される場合でも、釘など太い金属をガッツリ刺してしまうのは控えたほうが無難だろう。どこまでの太さであればOKか明確な基準があり、その範囲内であればよしという許可を得られればこの限りではないが、いかんせん曖昧なことが多い。退去時の不要なトラブルを避けるためにも、釘以外の方法で留める手段を考えよう。
賃貸でも壁掛け時計を使える方法はある
では、賃貸で壁掛け時計を使うことは不可能なのかというと、一概にそうとは言い切れない。意外な方法で壁掛け時計を取り付けられることもあるからだ。後述するアイデアを参考に、できそうなもので試してみてほしい。
2. 賃貸で壁掛け時計を使う前に確認すべきこと
いざ賃貸で壁掛け時計を使う際、事前に調べておく必要があるのが「壁の素材」と「壁掛け時計の重さ」だ。
壁の素材を確認する
石膏ボードやコンクリート、ベニヤ板など素材はさまざまだ。石膏ボードやベニヤ板であれば、コンコン叩くと空洞に反響したような音がするため分かりやすいだろう。コンクリートはペタペタといった、響かない音がする場合が多い。
石膏ボードやベニヤ板(薄めのもの)であれば基本的にピンなどを刺せるが、コンクリートや厚めのベニヤ板は難しいためそれぞれに合った留め方を選ぶ必要がある。
壁掛け時計の重さを確認する
もうひとつ、これから紹介するいろいろなアイテムを使った留め方で重要なポイントが、壁掛け時計の重さである。各アイテムには耐荷重があるため、その範囲内に収めることが安全に使用する上でも大切だ。キッチン用など小型のスケールあるいは体重計で量る、もしくは商品(時計)のパッケージなどで確認しておこう。
3. 賃貸で壁掛け時計を使うためのアイデア5選
賃貸で壁掛け時計を使うためのアイデアを紹介する。ただしここでも注意点がある。先に賃貸契約書を確認するか、大家または管理会社に確認し、以下の方法で壁掛け時計を取り付けてもOKだった場合のみ実践しよう。
ニンジャピンなど、通常よりも細い針の画鋲を使う
針が細く穴が目立ちにくい画鋲やピンなどが販売されている。そうした画鋲を刺せば壁掛け時計を取り付けられる可能性がある。カレンダーやポスターを貼りたいときにもおすすめだ。
壁美人など、ステープラーで固定するフックを使う
ステープラー(いわゆるホチキス)の針で壁に固定するフックも販売されている。画鋲よりも穴が目立ちにくいため、賃貸にお住まいの方でこの種のフックを使っている方も多いだろう。フックを固定するためには180°開くステープラーが必要になるので覚えておこう。
100均でも手に入る、突っ張り棒とS字フックを使う
賃貸の壁に穴を開けずに済む方法もある。突っ張り棒をわたらせてS字フックを取り付け、そこへ壁掛け時計を引っ掛けるという方法だ。正確には吊るすため「壁掛け」とはならないが、壁を傷つけずに済む。
しかも、キャップなど小物類も吊るせるのでちょっとした収納不足くらいは解消できるだろう。ただし宙ぶらりんになることから安定感には欠ける。設置の際は落下などにも配慮して位置を選ぶなどしよう。
100均でも手に入る、粘着フックを使う
強力な粘着力を持つフックを壁に貼り付け、そのフックに壁掛け時計を掛けるという方法だ。コンクリートの壁にも使えるし、穴を開けずに済む。突っ張り棒のような不安定さも解消されるだろう。ただしフックを剥がす際、壁紙も一緒に剥がれるおそれがある。賃貸契約の内容にもよるが、退去時に補修費用を請求されるリスクもゼロではない。
ラブリコやディアウォールを利用した、突っ張り柱を使う
床と天井を使って固定する突っ張り柱を使う手もある。撤去可能かつ、釘を打ち込んで壁掛け時計を掛けることも可能だ。壁に穴を開けずに済むし壁紙が剥がれることもないため、賃貸にお住まいの方には心強い。ただしある程度室内空間が狭くなることは考えられる。
4. 賃貸で壁掛け時計を使いたいときに便利なアイテム4選
賃貸で壁掛け時計を使いたいときにおすすめの、便利なアイテムを4つ紹介しよう。しつこいようだが、いずれを使う際も事前に賃貸契約書などを確認しておいてほしい。
また、ここで紹介するアイテムのうち壁に穴を開けるタイプはあくまで「目立ちにくい」だけであり「穴を発見されない」という保証はない。したがって賃貸契約の内容によっては退去時に補修費用を請求されることもある。これらを踏まえたうえで、自己責任でお使いいただきたい。
若林製作所「壁美人 石膏ボード用固定金具」
賃貸にお住まいの方に大人気の、ステープラーで固定するタイプのフックだ。耐荷重は5kgなので、一般的な壁掛け時計であれば問題なく掛けられるだろう。
東洋工芸「ハイパーフック かけまくり」
石膏ボード用の画鋲がこちら。抜き穴が非常に小さく目立ちにくいとされている。耐荷重は7kgなので、壁掛け時計はもちろん小物なども掛けられる。
アッシュコンセプト「+d ニンジャピン」
ピンの跡が目立ちにくい、まさに賃貸の壁にピッタリな画鋲だ。色や柄のついた壁紙であればより目立ちにくいという。ただし耐荷重が不明なので不安な方は別の商品を検討しよう。
若井産業「ディアウォール」
ホームセンターなどで販売されている木材の両端に取り付けるアイテム。床や天井に、木材を縦に固定できる。釘を打つなどして壁掛け時計を掛ければ壁・床・天井を傷つけずに済む。
5. 賃貸でも壁掛け時計は使える!ただし原状回復のルールは要確認
お伝えしてきたように、賃貸にお住まいでもさまざまなアイテムを駆使すれば壁掛け時計を使うことができる。諦めていた方はぜひ本稿を参考に、念願の壁掛け時計を使ってみてほしい。ただし何度も繰り返しとなり申し訳ないが、退去時に補修費用を請求される可能性は残る。きちんと確認することと、自己責任でおこなっていただくことだけはお願いしたい。
結論
賃貸にお住まいで、壁掛け時計をどうしても使いたいというときは、必ず先に賃貸契約書を確認しよう。契約書を見ても判断できないときは、大家または管理会社に確認を取り、退去時の不要なトラブルを回避しよう。画鋲やピン、粘着タイプのフックなどを使う際は、くれぐれも「穴を発見されないわけではない」「補修費用を請求される可能性がゼロではない」ことも覚えておいてほしい。