目次
- 1. 空気清浄機は「24時間つけっぱなし」でも問題ないのか?
- 2. 空気清浄機を24時間つけっぱなしにしたときの電気代は?
- 3. 空気清浄機を24時間365日つけっぱなしにするときの注意点|火災のリスクは?
- 4. 空気清浄機を24時間365日つけっぱなしにすると寿命が縮む?
- 5. 空気清浄機をつけっぱなしにしつつ少しでも長く使い続けるためには?
- ※1:除加湿空気清浄機って、どんな時に使うの? _ 除加湿空気清浄機について素朴な疑問 _ 加湿空気清浄機_空気清浄機:シャープ
https://jp.sharp/kuusei/jokashitsu/case01.html - ※2:空気清浄機Q&A│家電機器│製品分野別情報│JEMA 一般社団法人日本電機工業会
https://www.jema-net.or.jp/Japanese/ha/kuusei/qa.html#10
1. 空気清浄機は「24時間つけっぱなし」でも問題ないのか?

空気清浄機は花粉の時期だけ、在宅時だけなど限定的な使い方をしているご家庭も多いのではないだろうか?だが空気清浄機は、24時間365日つけっぱなしが推奨されている。
24時間365日つけっぱなしでも問題はない
空気清浄機は24時間つけっぱなしでも問題ない。むしろ24時間365日つけっぱなしを推奨しているメーカーも多い。(※1)(※2)とはいえ心配なのが「電気代がいくらになるのか?」「火災のリスクはないのか?」「寿命を縮めるのではないか?」といったところだろう。これらについては後述するので、そちらを参考にしていただきたい。
空気清浄機をつけっぱなしにしたほうが効果的である理由
【短時間では清浄しきれない】
空気清浄機は、室内の空気を取り込んでホコリや塵などをフィルターでキャッチしたのち、キレイな空気を室内へ戻す。「強」などのモードはあるものの、室内全体の空気を一気に吸い込めるほど強力ではないため、短時間の稼働では空気中の汚れをすべて取り除ききれない。
【舞い上がったホコリなどはなかなか落ちてこない】
また目に見えないような微細なホコリ、塵、ウイルス、細菌などは一度舞い上がるとなかなか下には落ちてこず、人の動きや換気などによって生じる空気の流れでさらに舞い上がることもある。こうした有害物質も、短時間稼働させただけでは取り除ききれないだろう。こうしたことからも、空気清浄機は24時間365日つけっぱなしにするのがおすすめだ。
さすがに長期間留守にする際は消すべきか?
旅行や出張、帰省などで長期間留守にするということもあるだろう。上述のように空気清浄機は24時間365日つけっぱなしが推奨されてはいるものの、長期不在となれば話は別だ。不在時になにが発生するかわからないため、この場合は電源を切ってプラグをコンセントから抜いておくとよい。可能であればその後、フィルターなどを洗浄して帰宅時にキレイな状態で使えるようにしておくのがおすすめだ。
2. 空気清浄機を24時間つけっぱなしにしたときの電気代は?

空気清浄機を24時間365日つけっぱなしにしても問題ないことはわかったが、そこで気になるポイントのひとつが「電気代」である。電力会社や契約プラン、あるいは空気清浄機の消費電力などでも変わってくるが、ある程度の目安は知っておきたいところだ。
空気清浄機1時間あたりの電気代は?
消費電力はメーカーや機種によって異なるため、ここでは一例を挙げさせていただく。空気清浄機を「標準運転」した場合の消費電力は、パナソニックの機種で8〜11W、ダイキンで13〜17Wといったところが目安になる。電気代の単価を1KW27円とした場合、1時間あたりの電気代はパナソニック製で約0.3円、ダイキン製で約0.4〜0.5円ほどだ。
24時間つけっぱなしにしたときの1カ月あたりの電気代
パナソニックの空気清浄機の場合「約0.3円×24時間×30日=約216円」となる。やや消費電力が高めのダイキンの機種でも1カ月360円ほどだ。ざっくりと、1日あたり約10円と考えてよいだろう。静音モードやおやすみモード、弱モードなどで使用すると消費電力が低くなるため、電気代はもう少し安くなるはずだ。
24時間365日つけっぱなしにしたときの年間の電気代
単純に12を掛けてみればよい。パナソニック製で「約216円×12カ月=2,592円」、ダイキン製の消費電力が高いもので「360円×12カ月=4,320円」である。上述のようにあくまで一例であり、さまざまな要因によって変わってくる上、これを高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれだが、年間5,000円弱といった電気代でキレイな空気を吸えるとすれば、決して負担には感じないのではないだろうか?
3. 空気清浄機を24時間365日つけっぱなしにするときの注意点|火災のリスクは?

もうひとつ、空気清浄機をつけっぱなしで使用するときに心配なのが、火災などのリスクはないのだろうか?という点だろう。
ホコリや塵が火災の原因になることがある?
空気清浄機は、基本的に「つけっぱなし」を想定して設計・製造されている。そのため24時間365日つけっぱなしにしても、それが直接火災の原因となることは考えにくい。ただし、使用している環境や状態によっては、火災が発生するリスクはゼロではない。
空気清浄機には放電機能がある。空気清浄機をつけっぱなしにしている最中、周りにホコリや塵が溜まった状態になると火花が散って火災に発展するリスクが生じる。空気清浄機をつけっぱなしにしている最中であっても、本体周りやコンセントはときどき点検し、ホコリを取り除くなどしておこう。
こまめなお手入れは必須
空気清浄機をつけっぱなしにしていると、取り込んだ汚れがフィルターに溜まっていく。そのままフィルターを使い続けた場合、空気清浄能力が低下するだけでなく、室内に雑菌やカビの胞子、花粉といった有害物質を撒き散らすおそれもある。そのため定期的に電源を切り、フィルターおよび本体のお手入れをするのは必須である。
4. 空気清浄機を24時間365日つけっぱなしにすると寿命が縮む?

稼働させ続ける=劣化を早める(寿命を縮める)といった懸念も生じる。こちらに関しては、まったく同じ条件で「24時間365日稼働させた場合」と「適度にオン・オフした場合」を数年間など長期間にわたって実験しなければわからないため断言はできない。
24時間つけっぱなしで寿命が縮まるとは考えにくい
各メーカーも24時間365日つけっぱなしを推奨しているように、そもそもつけっぱなしを前提に造られているのが空気清浄機だ。したがってつけっぱなしにしたことが直接的に寿命を縮めることにつながるとは考えにくい(一般的に10年が寿命の目安とされてはいる)。
つけっぱなしによって故障を招くとしたら、まずは不適切な使い方をしていなかったか、フィルターが寿命を迎えたのではないかといったところを確認しよう。
5. 空気清浄機をつけっぱなしにしつつ少しでも長く使い続けるためには?

空気清浄機は安い買い物ではないため、つけっぱなしにしたまま長く使いたいところだろう。少しでも空気清浄機の寿命を延ばすためのポイントをお伝えしておく。
フィルターは定期的に交換する
空気清浄機本体の寿命は約10年といわれているが、フィルターも定期的な交換が必要だ。1年程度で交換したほうがよい機種、10年交換不要の機種などさまざまあるので、使いやすいものを選ぶとよいだろう。
お手入れなどメンテナンスを怠らない
空気清浄機を長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせない。つけっぱなしにしていると、フィルターや吹き出し口のホコリは1週間でかなり溜まるはずだ。フィルター表面などのホコリは掃除機で吸い込み、吹き出し口などのホコリは水に濡らして固く絞った雑巾で拭くなどしよう。
結論
空気清浄機は24時間365日つけっぱなしにするほうが効果的だ。電気代もそれほど跳ね上がるわけではないので、ぜひこれを機に空気清浄機の使い方を見直してみてはいかがだろうか?ただし電源をつけたまま放置すると思わぬトラブルを招きかねない。本体周辺やコンセント周り、フィルターの清掃や交換など、お手入れやメンテナンスは適切におこなおう。
(参考文献)