目次
1. ジップロックの種類と耐熱性について

ジップロックは、SCジョンソンが製造している密閉性の高いジッパー付き保存袋と容器の名称だ。日本では旭化成ホームプロダクツが取り扱っている。さまざまな種類があるので、それぞれの特徴と耐熱性を紹介しよう。
フリーザーバッグ
耐熱性があり冷凍や電子レンジでの解凍に使用できる。指先に閉まる感覚が伝わるウルトラジッパーを採用。野菜や肉の保存や冷凍庫の整理に活躍する。内側から空きにくい仕組みになっているので、液漏れの心配がない。
イージージッパー
スライド式ジッパーを採用したジップロックだ。開け閉めが簡単なのでよく使用する食材の保存におすすめ。耐熱性があるので電子レンジでの解凍には使えるが、加熱には使用できない。
スタンディングバッグ
8.8cmのマチ付きなので食材を入れやすい。手で押さえなくても自立するため出し入れがしやすく、液体や丸い食材の保存にも活躍するだろう。耐熱性があり、電子レンジでの解凍に使用できる。
ストックバッグ
冷蔵や常温保存におすすめのジップロックだ。2種類のジッパーで密封できるので、食材の漬け込みや下ごしらえ、小物の整理に活躍する。耐熱性はあるが冷凍用ではないので注意しよう。
お手軽バッグ
コンパクトなタイプのジップロックで、小物の収納などに活躍する。余ったお菓子やティーパック、薬などの保存に便利だ。電子レンジや冷凍には使用できない。
コンテナー
フタがついた容器タイプのジップロックだ。フタの真ん中を押すだけで簡単に閉まるワンプレスロックを採用。異なるサイズでもキレイに重ねることができ、冷蔵庫や冷凍庫のスペースを節約できる。耐熱性があり電子レンジでの解凍や加熱が可能だ。
スクリューロック
丸い容器タイプのジップロックで、フタがスクリュー式になっている。回転させて開け閉めするため密封性が高いのが特徴だ。汁物や粉ものの保存におすすめ。耐熱性があるため電子レンジで解凍や加熱ができる。
2. 耐熱性のあるジップロックの耐熱温度は?

ジップロックの耐熱温度は種類によって異なる。電子レンジで使用するために、それぞれの耐熱温度を確認しておこう。
バッグシリーズの一部は約100℃
「フリーザーバッグ」「ストックバッグ」「スタンディングバッグ」の耐熱温度は、約100℃となっている。そのため、電子レンジで低めの温度設定である解凍機能は使えるが、温め機能は使えない。100℃を超えてしまうとジップロックのバッグが溶けてしまう危険性がある。
イージージッパーは約80℃
イージージッパーの耐熱温度は約80℃だ。フリーザーバッグなどと比較してやや低いが、こちらも電子レンジでの解凍に使用できる。ただし、湯煎などに使用するならお湯の温度に注意しよう。
コンテナーやスクリューロックは約140℃
ジップロックの種類のなかでもコンテナーとスクリューロックの耐熱温度は、バッグ型よりも高い140℃。そのため、電子レンジで加熱調理ができ、ジップロックに冷凍保存された調理済みの料理でも、電子レンジで温めればすぐに食卓に載せることができる。
3. 電子レンジで使用できるジップロックは?

電子レンジで使用できるジップロックをまとめた。解凍ができるジップロックと、解凍と加熱の両方ができるジップロックを、それぞれ紹介する。
電子レンジで「解凍」ができるジップロックの種類
電子レンジで解凍ができるジップロックは、「フリーザーバッグ」「イージージッパー」「スタンディングバッグ」の3つだ。ほかのバッグシリーズは解凍を想定していないため使用は避ける。これらのジップロックでも可能なのは解凍だけで、加熱はできない。
電子レンジで「解凍」と「加熱」ができるジップロックの種類
容器タイプのコンテナーとスクリューロックは、解凍と加熱の両方ができる。冷蔵庫などで保存した食品を、そのまま電子レンジで温めることが可能だ。ただし、一部の食材の加熱には使用できないので、注意点を確認しておこう。
4. ジップロックを電子レンジで使用する際の注意点

電子レンジでジップロックを使うときの注意点を紹介する。溶けたり変形したりといったトラブルを避けるために、あらかじめ確認しておこう。
バッグタイプはジッパーの一部を開けて解凍する
バックタイプのジップロックは、電子レンジで解凍するときジッパーを開けておく。液状の食品はこぼれやすいので、受け皿などに置いてから解凍してほしい。保存する量は8分目以下を目安にしよう。
バッグタイプで油分の多い食品は解凍しない
バッグタイプのジップロックでカレーやシチューなど油分が多い食品を解凍すると、耐熱温度を超える可能性がある。電子レンジで解凍するのは避けて、自然解凍や流水解凍をしてほしい。
コンテナーやスクリューロックはふたをずらして加熱・解凍する
コンテナーやスクリューロックなど、容器タイプのジップロックにはフタがついている。電子レンジで加熱や解凍をするときは、このフタをズラしておこう。また、食品が熱いままフタをするのもNGだ。
コンテナーやスクリューロックで油分の多い食品を加熱しない
コンテナーやスクリューロックで油分の多い食品を加熱すると、耐熱温度を超える可能性がある。カレーやシチューなどの解凍はできるが、加熱は避けてほしい。
コンテナーやスクリューロックはレンジから取り出す際やけどに注意
解凍や加熱したコンテナーやスクリューロックは熱くなっていることがある。火傷しないように注意して、必要に応じて鍋つかみなどを使用しよう。
コンテナーやスクリューロックで糖度の高い調味料などを加熱しない
糖度や粘度が高い食材を電子レンジで加熱すると、急激に温度が上がる。耐熱温度を超える可能性があるので、コンテナーやスクリューロックでの加熱はしないでほしい。
5. 耐熱性のあるジップロックは湯煎もできる?

耐熱性があるジップロックは湯煎に使えるのだろうか。適したお湯の温度や注意点と併せて解説する。
湯煎はできるが耐熱温度に注意が必要
耐熱性のあるジップロックは、バッグ型でも湯煎はできる。ただし、フリーザーバッグやストックバッグ、スタンディングバッグの耐熱温度は100℃、イージージッパーは80℃だ。この耐熱温度を超えないよう湯煎する必要がある。
また、鍋肌はなかのお湯に比べて温度が高くなっている可能性がある。ジップロックが直接鍋肌に接触しないように、大き目の鍋で湯煎するのがおすすめだ。カレーや油の多い食品の場合、低めの温度で湯煎し解凍してから別の耐熱容器に移して電子レンジで加熱調理するようにしよう。
また、鍋肌はなかのお湯に比べて温度が高くなっている可能性がある。ジップロックが直接鍋肌に接触しないように、大き目の鍋で湯煎するのがおすすめだ。カレーや油の多い食品の場合、低めの温度で湯煎し解凍してから別の耐熱容器に移して電子レンジで加熱調理するようにしよう。
鍋を火にかけた状態での湯煎はNG
鍋に火をかけた状態だとお湯の温度は上がりやすい。耐熱温度を超える可能性があるので、コンロの火から下ろした状態で湯煎をしよう。一般的な条件下でお湯が沸騰するのは100℃であるため、念のため少し冷ましてから使用するのがおすすめだ。ただし、イージージッパーの耐熱温度は80℃だ。温度計などで確認してから湯煎してほしい。
6. ジップロックと電子レンジで作る簡単レシピ

しっかり密封できるスクリューロックを使えば、トマトスープやパンプキンポタージュを簡単につくれる。ブルーベリージャムなどの時短調理も可能だ。コンテナーに材料を並べれば、豚肉と白菜のミルフィーユ蒸しも美味しくできる。
公式HPでレシピライブラリをチェックしよう
ジップロックを販売している旭化成ホームプロダクツの公式HPでは、さまざまなレシピを公開している。ジップロックを使った簡単なレシピが見つかるので、ライブラリをチェックしてみよう。
7. ジップロックを電子レンジで使う際は

ジップロックを電子レンジで使うなら、まず耐熱温度を確認する。種類によって耐熱温度は異なるので注意。フリーザーバッグとイージージッパー、スタンディングバッグは解凍に使用できる。
容器タイプのコンテナーとスクリューロックなら、解凍はもちろん加熱も可能だ。調理にも使用できるのでぜひ活用してほしい。ただし、使い方を間違えると溶ける可能性があるので、注意点を確認してこう。
容器タイプのコンテナーとスクリューロックなら、解凍はもちろん加熱も可能だ。調理にも使用できるのでぜひ活用してほしい。ただし、使い方を間違えると溶ける可能性があるので、注意点を確認してこう。
結論
ジップロックは種類によって耐熱温度や使い方が異なる。電子レンジで冷凍や加熱ができないタイプもあるので、選び方や使い方には注意が必要だ。解凍ができるジップロック、解凍と加熱の両方ができるジップロックを、それぞれ確認しておこう。ジッパーを開けてから解凍する、油分の多い食品には使用しないなど、注意点と併せてチェックしてほしい。