1. サンダルで車を運転する危険性

車を運転するときにサンダルを履いていると、さまざまなリスクがある。2つの危険性について詳しく解説するので、参考にしてほしい。
ブレーキ操作が難しい
車の運転ではブレーキ操作が非常に重要だ。サンダルのように足に固定されていない靴だと、ペダルは踏みにくい。ソール部分が滑りやすいタイプもあり、ペダルから足が外れるリスクも考えられるだろう。
足とサンダルの間にペダルが挟まればとても危険だ。緊急時の急ブレーキにも対応できず、深刻な事故につながる可能性もあるだろう。底が厚い靴やスリッパ、下駄も、サンダルと同様にブレーキ操作が難しい。
足とサンダルの間にペダルが挟まればとても危険だ。緊急時の急ブレーキにも対応できず、深刻な事故につながる可能性もあるだろう。底が厚い靴やスリッパ、下駄も、サンダルと同様にブレーキ操作が難しい。
脱げると危険
スニーカーなど足全体を固定している靴と比べると、サンダルは脱げやすい。運転の最中に、脱げてしまうトラブルも考えられるだろう。
脱げたサンダルがペダルの踏み変えを妨げたり、運転中に履き直そうとして足元に意識を向けたりすれば、とても危険だ。安全に運転するためには、脱げにくい靴を履く必要がある。
脱げたサンダルがペダルの踏み変えを妨げたり、運転中に履き直そうとして足元に意識を向けたりすれば、とても危険だ。安全に運転するためには、脱げにくい靴を履く必要がある。
2. サンダルやクロックスで運転すると違反になるの?

自動車を安全に運転するには、道路交通法や都道府県の道路交通規則を守る必要がある。サンダルやクロックスで運転した場合、違反になる可能性はあるのだろうか?
道路交通法では禁止ではない?
国が定めた道路交通法では、サンダルやクロックスの運転を禁止していない。ただし、道路交通法第七十条では、ブレーキなどの装置を確実に操作できる方法での運転を義務付けている。(※1)
サンダルを履くことでブレーキの操作が難しくなる場合は、道路交通法に抵触するリスクが考えられる。安全運転義務違反になる可能性があるので、ブレーキの操作に支障がでるサンダルを履くのはやめよう。
サンダルを履くことでブレーキの操作が難しくなる場合は、道路交通法に抵触するリスクが考えられる。安全運転義務違反になる可能性があるので、ブレーキの操作に支障がでるサンダルを履くのはやめよう。
都道府県の道路交通規則では?
道路交通法第七十一条では、各都道府県が定めた道路交通規則を守ることを義務付けている。(※1)道路交通規則の中で、サンダルなど一部の靴をを禁止しているケースもあるので注意してほしい。
たとえば、東京都道路交通規則の第8条では、木製サンダル、げたなど運転操作に支障を及ぼす可能性があるはき物での運転を禁止している。(※2)脱げやすいサンダルやクロックスは当てはまる可能性があるので、避けたほうがよいだろう。
たとえば、東京都道路交通規則の第8条では、木製サンダル、げたなど運転操作に支障を及ぼす可能性があるはき物での運転を禁止している。(※2)脱げやすいサンダルやクロックスは当てはまる可能性があるので、避けたほうがよいだろう。
3. サンダルで運転した時の違反点数や罰則金は?

サンダルを履いて運転した場合、「安全運転義務違反」や「公安委員会遵守事項違反」が適用される可能性がある。それぞれの違反点数や反則金について解説しよう。
安全運転義務違反
サンダルでの運転は安全運転義務違反にあたり、点数は2点加算される。(※3)過去3年での累計件数が一定以上になると免許の停止、さらに多くなれば取り消し処分になるので注意しよう。反則金は大型車で12,000円、普通車で9,000円、2輪車なら7,000円だ。(※4)
公安委員会遵守事項違反
道路交通法第七十一条に違反した場合は、公安委員会遵守事項違反を適用される。点数は加算されないが、罰則金は大型車なら7,000円、普通車や2輪車なら6,000円だ。(※5)ただし、都道府県によってはサンダルを履いても適用されないので、自治体のホームページで確認しておこう。
4. 車の運転におすすめのサンダルとは?

サンダルにもいろいろな種類があり、全てが違反になるわけではない。どのようなサンダルなら運転中に履いてもよいのか、詳しく解説する。
かかとが固定されていればOK
違反になる可能性があるサンダルは、運転に支障があるものに限られる。かかとが固定できるタイプのサンダルなら、ペダルにひっかかったり脱げたりするリスクがないだろう。
バンドがついているサンダルなら、履いても問題ない。運転しやすいドライビングサンダルは、足が蒸れやすい夏におすすめだ。
バンドがついているサンダルなら、履いても問題ない。運転しやすいドライビングサンダルは、足が蒸れやすい夏におすすめだ。
運転しやすい靴を選ぼう
かかとが固定されているサンダルでも、サイズが大きければ脱げる可能性がある。ブカブカのクロックスは脱げやすい。ソール部分が滑りやすいタイプのサンダルにも注意しよう。
足からずれたり、操作しにくかったりするサンダルで運転するのはとても危険だ。少しでも運転しにくいと感じたなら、違う靴に交換したほうがよいだろう。
足からずれたり、操作しにくかったりするサンダルで運転するのはとても危険だ。少しでも運転しにくいと感じたなら、違う靴に交換したほうがよいだろう。
結論
かかとが固定されていないサンダルで運転すると、ブレーキが操作しにくい。道路交通法に違反する可能性もあり、違反点数や罰則金が適用されるケースもある。安全に運転するためにも、サンダルでの運転は避けよう。それでも履きたい場合はかかとが固定できるサンダルや、専用のドライビングサンダルを活用してほしい。
(参考文献)
※1出典:総務省行政管理局「道路交通法」
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335AC0000000105#T
※2出典:東京都庁「東京都道路交通規則」
http://www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00002199.html
※3出典:警視庁「交通違反の点数一覧表」
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/menkyo/torishimari/gyosei/seido/tensu.html
※4出典:警視庁「反則行為の種別及び反則金一覧表」
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/menkyo/torishimari/tetsuzuki/hansoku.html
※5出典:埼玉県警察本部「交通違反の点数・反則金等の一覧表(その2)」
https://www.police.pref.saitama.lg.jp/f0120/menkyo/tensu-hyou-itiran-2.html