1. 室外機から水漏れするのはなぜ?故障の心配は?
室外機からの水漏れ。正確には水漏れではなく、「水が出ている」「水が垂れている」といったところだろう。
室外機から水漏れするのは故障ではない
エアコンの室外機から出た水を見かけると、ついつい故障かと不安になるかもしれない。しかし、これは室外機やエアコンが壊れているわけではない。
水浸しになっていても問題ない?
室外機から水が出る理由として、排水や雨水が考えられる。こちらは雨が降ったあとのように広範囲で濡れるのが特徴である。そのため、室外機周りが水浸しでもとくに心配するものではないが、水浸しで困る方もいるだろう。対処方法については後ほど解説するのでそちらをご覧頂きたい。
2. 冷房・除湿運転中に室外機やドレンホースから水が出るのはなぜ?
室外機から水が出る原因を暖房、冷房など季節ごとに解説しよう。まずは冷房・除湿運転中に室外機やドレンホースから水が出る原因を解説する。
室外機の底や側面から水が出る原因
室外機の底や側面から出てくる水は、内部にある配管などが冷媒ガスで冷やされることにより発生する、結露の水滴だ。この水は少量であるため見分けやすい。
室内機側のドレンホースから水が出る原因
室内機側のドレンホースから出る水は、エアコン本体の中にある熱交換器が冷やされることで付着した結露の水滴である。この結露水は、ドレンパンという水受け皿からドレンホースを通って室外に排出される。
3. 霜取り運転中に室外機から水が出るのはなぜ?
暖房運転中に室外機から水が出るのは、霜取り運転が大きく関係している。その霜取り運転とは何かと、水が出る原因を解説する。
霜取り運転とは
暖房を使っていると、室外機から冷たい風が出るため霜が付く。霜を溶かす機能が霜取り運転だ。この運転は多くの機種に搭載されており、寒い時期になるとどの機種でも行われる、メンテナンスの意味をもつ運転だ。
霜取り運転中に水が出る原因
室外機に霜が付いた状態で運転すると暖房の力が弱くなるので、霜を取るための霜取り運転が行われる。霜取り運転によって溶かされた霜が水となって流れ出してしまう。
4. 室外機から水が出て困るときの対処方法
室外機から水が出ることは問題ないとはいえ、トラブルに繋がる可能性もある。想定されるトラブルと対処方法を紹介する。
室外機から出る水によって想定されるトラブル
例えば、室外機をウッドデッキの上に設置している家庭では、水によりウッドデッキの木が腐ってしまうかもしれない。また、マンションやアパートなどの場合、不意に流れる水が周囲の人の迷惑になっていないかが気になる方もいるだろう。地面の素材によっては水のシミができる可能性もある。
室外機にドレンホースをつないで様子を見る
上記で紹介したトラブルを回避するために、室外機の下(排水部分)にドレンホースを設置して様子を見よう。設置したドレンホースの先端を排水溝などに繋げれば、ほかの場所を濡らさず希望の場所に排水できる。ただし、室外機とドレンホースを繋ぐには、ドレン用のエルボが必要になる場合がある。また、水が室外機の底面で凍結して故障の原因となるため、寒冷地では取り付けできないので注意してほしい。
5. 室外機のドレンホースから水が出ないのはなぜ?よくあるトラブルと対処方法
室外機にドレンホースを取付けてしばらくすると、排水がうまくいかないことがある。ドレンホースから水が出てこないとき、あるいは逆に水漏れしてベランダなどが水浸しになってしまうときの原因と対処方法を解説しておこう。
室外機につないだドレンホースから水が出ない原因と対処方法
エアコンから室外機へ入り込んだほこりや、室外機周辺のごみなどが、内部に入ってしまい、詰まったことが原因と考えられる。内部の詰まりを解消し排水するためには、ドレン専用のクリーナーがおすすめだ。ポンプのようになった専用クリーナーは、ホースに差込み、クリーナーのハンドルを出し入れして使用する。操作は簡単なので、自分でも詰まりを解消できるだろう。また、専用クリーナーがなければ、掃除機での代用も可能だ。掃除機の機種によっては内部に水が入ると故障するものもある。掃除機で代用する場合には、掃除機の内部に水が入らないように、専用クリーナーと掃除機の間にタオルやぞうきんなど薄手の布類をはさもう。
逆に、水浸しになってしまうときの原因と対処方法は?
水浸しになってしまう場合は、ドレンホースに亀裂があったり破損していたりする可能性がある。ドレンホースの途中から水漏れしていないか確認し、漏れているときは新しい物に交換しよう。
6. 室外機に水をかけると節電になるってホント?
室外機に水をかけて冷やすことで節電効果が得られるといわれることがある。果たして本当なのだろうか。
水洗いなど直接水をかけることはメーカーが推奨していない
室外機が熱くなりすぎると冷房の効率が下がるため、水を直接かけて冷やす方法もあるようだ。ただし、機械に水をかけることはリスクがあり、メーカーは推奨していないのでやめたほうが無難だろう。
日陰を作るなどの工夫をしよう
室外機が熱くなるのが気になるようなら、日陰を作るなどの工夫をしよう。市販されているすだれやよしずなどの日よけを設置し、直射日光が当たらないようにするとよい。
7. 室外機から水が出るのは故障ではない!ドレンホースなどで対処しよう
室外機から水が出るのは故障ではないが、ウッドデッキの上や、マンションやアパートのベランダなど室外機の設置場所によっては、周辺への水漏れが気になることもあるだろう。その場合は、室外機にドレンホースを取り付けて対処しよう。水が出ることは防げないが、排水を指定の場所に誘導することは可能である。
結論
室外機から水が出る原因や対処方法について解説した。室外機から水が出ていると、故障かと不安になる。しかし、これは主に室内と室外の温度差によって発生する現象で、エアコンの仕組みによるものなので問題ない。ただし、いつもとは違う量の水が漏れている場合は、ドレンホースのトラブルも考えられるので、きちんとチェックしよう。