1. 断水時のトイレの水の流し方

断水時にはもちろんトイレの水も出なくなる。現在、家庭で使われているトイレは便器の後ろにタンクが付いた「タンク式トイレ」と呼ばれるものが一般的だ。タンク式トイレはタンクに水を貯めておいて、そこから水を流して便器内をキレイにする。そのため、断水時もタンクに水を入れれば普通通りに使えると考える方もいるだろう。しかし、これは間違った方法である。
タンクへ直接水を入れてはいけない
大手トイレメーカー(TOTO)の公式サイトには「断水時にタンクに水を入れても平常時と同じ使い勝手にはならない」と記載されている。断水時にタンクに水を入れて使うと水量不足で十分に流れず、トイレ詰まりや洗浄不足の原因になる。トイレの種類によってはタンク周りに電気部分が付いており、水により本体が故障するリスクもあるためタンクへ直接水を入れるのは避けよう。
手動でトイレを流す方法
断水時は水をタンクではなく便器に直接流すのが正しい方法である。では、トイレを手動で流す方法を詳しく紹介しよう。
1.水飛びを防ぐため、トイレの周りを新聞紙や雑巾などで養生する
2.便座を上げて、バケツ1杯(5L~6L)の水を一気に流しこみ、汚物を流す
3.排水管をキレイに保つため、2回か3回ごとに多めの水を流す(10L~12L)
4.汚物が流れたら便器内が元の水位になるように3L~4Lの水を入れる
上記の方法で水を入れても上手く流れない場合は、汚物を押し出すイメージで水を一気に入れてみよう。
1.水飛びを防ぐため、トイレの周りを新聞紙や雑巾などで養生する
2.便座を上げて、バケツ1杯(5L~6L)の水を一気に流しこみ、汚物を流す
3.排水管をキレイに保つため、2回か3回ごとに多めの水を流す(10L~12L)
4.汚物が流れたら便器内が元の水位になるように3L~4Lの水を入れる
上記の方法で水を入れても上手く流れない場合は、汚物を押し出すイメージで水を一気に入れてみよう。
2. 断水時にトイレを流す際の注意点

トイレの故障を防ぐために、断水時の流し方の注意点を紹介する。
お風呂の残り水は使わない
断水時にトイレを手動で流す際には、お風呂の残り水は使わないようにしよう。お風呂の残り水の中に髪の毛やゴミなどが残っていると、内部の部品に引っ掛かり、詰まりや故障の原因となる。
オート洗浄などはオフにする
トイレの種類によっては、オート洗浄やオート開閉などさまざまな機能が付いている。しかし、断水時は故障を避けるためにもこのような機能はすべてオフにしておこう。
必ず取扱説明書を確認する
基本的にはどのトイレも上記の方法で流すことができるが、トイレの種類によっては別の方法を推奨している場合がある。まずは、自宅のトイレの取扱説明書を確認し、最適な方法を把握することが重要だ。
3. 断水復旧後のトイレの正しい使い方

断水から復旧したからといってすぐにトイレが使えるわけではない。断水復旧後にいきなり水を流すと、水道管に溜まった空気や異物が器具に衝撃を与え、トイレが故障する原因となる。断水復旧後はトイレと同じ給水管のお風呂や洗面台の蛇口を開け、空気の逃げ場を作ってから水をゆっくり流そう。
4. 断水後にトイレタンクに水が貯まりにくい時の対処法

断水後にトイレタンクに水が貯まりにくくなるのはよくあるトラブルである。断水後にトイレタンクになかなか水が貯まらない原因として、タンクフィルターの詰まりが挙げられる。タンクフィルターは水道水から出るごみや砂などを取り除くものだ。断水後の水の汚れでフィルターが詰まっている可能性があるため、トイレからフィルターを取り外して掃除をしよう。
結論
トイレは私たちの生活になくてはならないものである。いざ、断水が起こった時に慌てないためにも、事前に手動でトイレを流す方法を知っておこう。一般的なトイレならば今回紹介した方法で水を流すことができるが、トイレによって流し方が違うこともある。災害時に備えて、自宅のトイレの取扱説明書を確認してもらいたい。また、トイレの水を確保することが難しい場合に備えて、簡易トイレの備蓄も検討しよう。