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車が冠水した!いざというときの緊急脱出法とその後の対処方法とは

車が冠水した!いざというときの緊急脱出法とその後の対処方法とは

投稿者:ライター 松岡由佳里 (まつおかゆかり)

鉛筆アイコン 2021年8月16日

夏になると、ゲリラ豪雨や台風で車が冠水してしまった映像がニュースで流れる。地球の温暖化が進み、もはや他人ごとではない車の冠水。もし自分や家族が巻き込まれたら、どのように対処したらいいのか、日ごろからシミュレーションしておくべきだろう。車が冠水してしまったときの命を守る脱出方法やその後の対処方法などを調べてみた。心構えだけでもしておいて損はない。

  

1. 車が冠水したときの脱出方法

突然のゲリラ豪雨、台風で避難しようとしたら河川が氾濫。ふと気が付いたら車が冠水して身動きが取れなくなってしまった。このような命に危険が迫った状態で、どのように車から脱出したらいいのだろう。

窓を割って脱出

車が冠水した場合、水圧によって車のドアを開けようとしても開かないことがある。また、冠水によって電気系統がショートしてしまったときなど、パワーウインドウの作動が不能になり、窓も開けられない状態になってしまうかもしれない。

そのようなときには、窓ガラスを割って脱出することだ。脱出のために割るべき窓ガラスは、フロントガラスではなくサイドウインドウを割る。フロントガラスは中間膜が挟み込まれているため、なかなか割れにくくなっている。しかしサイドウインドウは、強化ガラスとなっており、割れたときも粒上に細かく割れるようになっているので割れたガラスでケガをする危険性も少なくなる。

脱出用ハンマーを常備しておく

いざ冠水した車から脱出するため、窓ガラスを素手で割ろうとしても割ることはできない。緊急脱出用ツールのハンマーを使うと女性でも簡単に窓を割ることができる。最近の車には、標準装備されているケースもある。

もし、標準装備されていない場合には2,000円台で手に入るので、カーショップやホームセンターで購入することをおすすめする。運転席から手が届く範囲、ダッシュボードやサイドポケットなどにセットしておこう。

2. 車が冠水したときの対処方法

車が冠水してしまい、ようやく水が引いた後、ついエンジンがかかるかどうか確かめたくなるが、それは危険行為だ。

エンジンはかけない

冠水後、水が引いて愛車がどうなってしまったのか気になる気持ちから、ついついエンジンをかけてしまいたくなる。しかし、それは危険を伴うNG行為だ。

公道でどうしても車の移動をしなければならないときには、エンジンをかけずに、サイドブレーキを外して人力で車を路肩に寄せるようにしよう。

とくにハイブリッド車や電気自動車の場合には、高電圧バッテリーを搭載しているため、エンジンをかけてしまうと感電、あるいは発火する危険性がある。

必ず整備工場かディーラーで点検を

「冠水したように見えても、実際にセーフだったのではないか」そう思いたいのが車のオーナーだ。しかし、素人の目には大丈夫そうであっても、専門の技術者から見たら危うい状態であることも多い。

とくに、海水などの塩水に車が冠水してしまうと、電気系統や基盤、金属部分がさび付いてのちのち大きなトラブルになる危険性もある。このくらいならと安易に考えず、必ず点検してもらうことだ。

3. 冠水した車の損傷状況

冠水した車の損傷状況は、見た目だけでなく時間が経つにつれて現れることもある。冠水したときの車のダメージを知っておこう。

エンジンの破壊

最もわかりやすいのが、エンジンの破壊だ。車は水に対してほとんど無防備といっていい。とくにエンジンルームは電気系統が集中している。そのため、回線がショートしてエンジンが完全に破壊されることも珍しくない。

金属の腐食

目に見えない金属の腐食が起こっているケースもある。エンジンはかかるし、普通に問題なく走行できるからといって安心はできない。車には多くの金属が使われており、冠水したことでサビや劣化が急速に進むことがある。とくに海水に浸かってしまうと、塩分の保湿性によって急速に腐食が進み、ある日突然故障してしまうことも珍しくない。

車内の不衛生

河川の氾濫で車が冠水してしまうということは、下水などからあふれた汚水も一緒に車の内部に侵入することを意味する。シートに浸み込んだ汚水は、洗ったり乾かしたりしても簡単には除去できない。そのため数日すると雑菌が繁殖して、汚水の臭いやカビなどの原因になってしまう。

4. 冠水した車は保険で修理できるか

大切な愛車が冠水して被害を受けた場合、保険で修理できるかどうか気になるところだ。

冠水した車は車両保険でカバーされる

河川の氾濫やゲリラ豪雨などにより冠水してしまった車は、車両保険に加入していれば補償される。補償額などは、契約時の補償内容による。

ただし、地震や噴火による津波、戦争といった場合には車両保険は対象外となってしまう。

保険を使わない方がいいケースも

冠水被害で車両保険を利用すると、保険が1等級ダウンしてしまう。つまり次の年からは保険料が高くなってしまうということだ。そろそろ買い替え時期かなと思った車の場合は、保険を使わない方がいいというケースもある。

逆に購入して間もない新車の場合、保険を使わず新車を再購入するよりも、翌年からの保険料が上がっても 車両保険を使ったほうがお得になるケースが多いだろう。

結論

毎年、車の冠水による死亡事故は後を絶たない。ゲリラ豪雨などが頻発して、こうした冠水事故はすでに他人事ではないのだ。お守り代わりに緊急脱出用ハンマーを車内に用意しておくことをおすすめする。また、普段から冠水しやすい場所を地区町村のハザードマップなどで確認しておこう。
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  • 公開日:

    2020年7月 1日

  • 更新日:

    2021年8月16日

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