目次
1. 解体方法は「雑誌の綴じ方」で変わる

ひと口に「雑誌」といっても綴じ方はさまざまだ。それにより構造が変わるため、解体に使う道具や解体方法も変わる。まずは解体したいと思っている雑誌がどのような綴じ方なのかを確認しよう。主な綴じ方は次の2パターンだ。
中綴じ
二つ折りにした雑誌の折り目部分を、針金で留める綴じ方が「中綴じ」である。耐久性などを重視しない週刊誌を始めとする雑誌類に多く採用されている綴じ方だ。本を見開きいっぱいまで開けるといった特徴がある。
無線綴じ
いわゆる「並製本」のことで、別名ソフトカバーとも呼ばれている。厚紙の表紙で中身を挟む構造で、糸や針金を使わず本の背をのりで固める綴じ方である。主に文庫本や雑誌などに用いられており、丈夫で長持ちする一方、解体に関しては中綴じよりも手間がかかる。
2. 中綴じ雑誌の解体方法

中綴じ雑誌は折り目を針金で留めただけのシンプルな構造をしているため、解体は簡単だ。
ステープラー(ホッチキス)のリムーバーで解体する方法
針金さえ外せれば解体できる。用意するものは針金を外すための「除針器(リムーバー)」のみでOKだ。簡易的なものとして、ステープラー(ホッチキス)本体の後ろの除針器を使ってもよい。
雑誌が大量にある場合は専用の除針器(リムーバー)を用意しよう
大量の雑誌を解体したいのであれば、専用の除針器があったほうが楽に作業できるだろう。ホームセンターや通販などで手頃な値段で販売されているので、定期購読などで雑誌がすぐに溜まるという方はひとつ持っておくと便利だ。
3. 無線綴じ雑誌の解体方法と注意点

無線綴じ雑誌は背表紙をのり付けして綴じているため、熱を加えてのりを溶かせば解体できる。身近な家電を用いた2通りの解体方法を紹介する。
ドライヤーの熱で雑誌を解体する方法
雑誌の背表紙めがけてドライヤーで熱を加えると、のりが溶けて簡単に表紙をはがせる。まずはドライヤーの熱を背表紙の上から下へ2分ほど当て、次に本を開いて内側からも熱を加えよう。あとは手で解体できるはずだ。外側と内側の両面から熱を加えるのがコツである。
アイロンの熱で雑誌を解体する方法
アイロンは、背表紙に密着させる分ドライヤーよりも効率よく解体できる可能性がある。クッキングシートを「あて布」のようなイメージで雑誌とアイロンの間に挟み、設定温度を「中温」にして当てよう。溶けたのりがアイロンに貼り付くと衣類をアイロンがけする際の邪魔になるので気をつけよう。
無線綴じ雑誌を解体する際の注意点
ドライヤーとアイロンどちらを使うにせよ、火傷にはくれぐれもご注意いただきたい。またのりが溶け始めたらすぐに、背表紙全体についているのりを拭き取ることも大切だ。のりはすぐに冷え固まるため、雑誌をキレイに分解するには手早い作業が求められる。一度でうまくいかなければ繰り返してOKだ。なお、残したいページがあればカッターで切り取っておこう。
4. 解体した雑誌の保管方法と収納アイデア

雑誌の解体が終わったら残すものと廃棄するものを分別する。残したいページは見やすく工夫して保管しよう。解体した雑誌の保管方法は大きく2パターンあるので、雑誌の量や閲覧する(しそうな)頻度で分けるとよい。
解体後の雑誌を大量に保管したい場合|大容量サイズのファイル保管がおすすめ
解体した雑誌が大量の場合、ある程度の束でたくさん残しておきたい場合などは以下の方法がおすすめだ。手間がかからないうえ、比較的早く雑誌の保管作業ができる。
【リングファイルに収納して保管する】
ある程度の量をまとめて保管・収納するのであれば、好きなタレントやグループなど大まかにカテゴリーを分けてリングファイルに収納しよう。カラーやサイズ展開が豊富なため、整理整頓しやすくスッキリ片付く。カテゴリーごとに色を分ければ探すときも発見しやすいだろう。
【ボックスファイルにまとめて収納して保管する】
ボックスファイルは、リングファイルよりも多くの雑誌を収納できる。細かく整理する前に、とりあえずの保管場所として収納するといった場合にもおすすめのアイテムだ。
解体後の雑誌を頻繁に閲覧したい場合|アルバム仕立てで保管するのがおすすめ
雑誌を解体したあとに残った厳選のお気に入りページは、アルバムのように保管するとあとから閲覧しやすい。たとえば次のような方法がある。
【クリアファイルやポケットファイルに収納して保管する】
透明のクリアファイルやポケットファイルに入れておくと、1枚ずつめくるのが簡単なうえ、見たいページも探しやすい。もっとも手軽な方法だ。
【切り抜きやレイアウトをしてスクラッチブックに収納して保管する】
雑誌を解体したあと、ただ保管するのではなく自分好みにアレンジして残したい場合は、スクラッチブックがおすすめだ。好きな形に切り抜いたりマスキングテープで加工したりして、オンリーワンの作品を作るのも楽しみのひとつとなるだろう。
【好きなタレントは名刺サイズに加工して名刺ファイルに収納して保管する】
カードサイズのメンバー写真など、名刺サイズにした雑誌を大量に収納したい場合におすすめなのが名刺ホルダーだ。追加用のリフィルも販売されているので、量が増えても整理整頓に困ることはないだろう。
プリンターやアプリでスキャンしデータとして保存する方法もある
ファイル以外に雑誌を保管する方法として「データ保存」もある。劣化しないというのが何よりのメリットである。また収納場所も必要としないため、膨大な量のページを残しておきたいときや、収納スペースが限られている方などにはとくにおすすめだ。
結論
かさばる雑誌は解体して「残すもの」と「廃棄するもの」に分けてしまうとよい。中綴じも無線綴じも解体方法そのものは難しくないので、ぜひ本稿を参考にスッキリさせてみてはいかがだろうか?残したいページはできる限りよい状態で保管するため、収納方法にもこだわろう。